石松 修 ブログ

就労サポートセンター「むなぽーと」開設から1年~宗像市の雇用対策を検証しました。

2026/3/26

 令和8年第1回定例会(3月2日)の一般質問で、「市の雇用対策、労働局・ハローワークとの連携について」質問しました。その内容についてご説明いたします。

※就労サポートセンター むなぽーと

 私は平成7年に福岡労働局に採用され、約20年間ハローワークの窓口で働いてきました。議員になる前から、市とハローワークが連携する「雇用対策協定」は宗像市にとって有効な施策だと考えており、これまでも議会で繰り返し取り上げてきました。
 そして令和7年1月、宗像市は福岡労働局と「宗像市雇用対策協定」を締結し、就労サポートセンター「むなぽーと」を開設しました。雇用対策協定の締結は県内の一般市としては初めての取組です。(県内では福岡市・北九州市・久留米市・福岡県のみが締結済み)締結から約1年が経ち、その成果を検証するべきタイミングだと考え、今回質問を行いました。

「むなぽーと」の1年間の実績
 開設から1年間で、約480人が登録し、300人が就職につながりました。当初は「せっかく作ったのに利用が少ない」という事態も懸念していましたが、想定を上回る利用があったとのことで、市民のニーズに応える取組になっていると実感しています。
 体制面では、常勤の相談員2人体制でスタートしましたが、想定以上の利用により受付業務への影響も出てきているため、令和8年度からは事務補佐員1人を追加し、3人体制で対応を強化するとのことです。

雇用対策協定の1年間の成果
労働局・ハローワークとの連携によって、次のような効果が生まれています。
・切れ目のない支援
 求職者の状況に応じて、むなぽーととハローワークの支援を組み合わせられるようになった。
・合同就職説明会の周知強化
 ハローワーク福岡東管内で宗像市での勤務を希望する方への案内など、協力の輪が広がった。
・毎月の情報共有(ケース会議)と年1回の雇用対策協定運営協議会を通じたPDCAサイクルの運用

 一方で、運営協議会が年1回のみである点については、状況に応じて開催頻度を見直す余地があることも確認しました。

見えてきた課題 ― 市民の声を今後にどう生かすか
 質疑の中で、私は次のような課題を提起しました。

① ふるさとハローワークでは対応できない手続きがある
 宗像市内の「ふるさとハローワーク」では職業相談・職業紹介は受けられますが、雇用保険の手続きや障がい者の方の専門的な職業相談は、福岡東のハローワーク(遠方)まで行く必要があります。市民から「不便」という声も聞いており、週1日・月数日でも出張サービスを設定できないか提案しました。市からは「利用者の声を拾いながら協力の働きかけを検討する」との回答がありました。
② 市内事業者の人材確保イベントの実効性
 合同就職説明会やセミナーは2回の開催で約40社・160人の接点を作りましたが、実際の就職につながった人数は1桁にとどまっています。市も「場の提供だけでなく、事業者の採用意識向上への支援が必要」と課題を認識しています。
③ 制度の周知不足
 ハロートレーニング(公共職業訓練)や、受講費用の最大8割(年間上限64万円)が支給される「教育訓練給付金」など、市民にあまり知られていない有用な制度があります。こうした情報を市がもっと積極的に周知することも、雇用対策の一環として重要だと考えます。

障がい者雇用・地域公共交通・キャリア教育にも言及
 このほか、次のテーマについても質問し、答弁を得ました。
・障がい者雇用
 今春開校する県立むなかた特別支援学校の卒業生の進路を見据え、農福連携推進事業(正助ふるさと村での大根栽培など)を実施中。令和8年7月には民間企業の障がい者雇用率が2.5%から2.7%に引き上げられるため、労働局との連携強化を求めました。
・地域公共交通の担い手不足
 バス・タクシーの運転手不足に対応するため、市内公共交通事業者の乗務員確保支援や、市民の二種免許取得支援を開始予定とのことです。
・子どものキャリア教育
 キャリアパスポート(小中学校を通じた学びの記録)や、中学生の職場体験(市内3校→次年度4校に拡大)などの取組が進んでいます。

今後に向けて
 雇用対策協定は、国(労働局・ハローワーク)と市がそれぞれの強みを生かして連携する仕組みです。ハローワークは雇用に関する情報を、市は地域の実情を最もよく把握しています。この強みを組み合わせることで、まだ協定を結んでいない自治体よりも一歩進んだ取組ができるはずです。今後は、
・雇用保険手続きなど、市民が本当に困っている部分への対応
・対象者(若年者・障がい者・子育て女性など)を明確にした、より専門的な取組
・むなぽーとや雇用対策協定の存在自体を、定住促進の魅力としてもっと発信すること
を市に求めていきたいと思います。「はえば立て、立てば歩めの親心」ということわざのとおり、生まれた「むなぽーと」を、市としてしっかり育てていってほしいと願っています。

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肩書 宗像市議会議員 ・ 行政書士 石松修 事務所 代表
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