岡本 のぶじ ブログ
兵庫・猪名川町【いながわの木喰学 第17回/いながわ木喰】
2026/7/23
7/23 猪名川町には、木喰が残した和歌3首と書跡5点、さらに木喰仏の背面に記された俳句2句が大切に受け継がれています(第14回「大黒天ゑびす像」参照)。どれも九十歳を迎えた木喰が、人生の円熟期に記した味わい深い言葉です。

まず「年徳」。
福は内 満免(まめ)で納むる年のくれ 免津多(めった)むしょうに 満免のよの中
立春前の豆まきは、旧年のケガレを祓う行事。年徳とはその年の福徳を司る神で、恵方に向かって豆をまけば一年の福が得られるとされます。木喰は、この“福を呼ぶ力”を言葉に託しました。
続いて「大慈大悲」。
大ぶりの文字の左右に、
日月の心の神にあまてらば いのる心もおなじ日月
と添えられています。大慈大悲とは、父のような「慈」、母のような「悲」を合わせた仏の心。木喰はその広い慈悲を、太陽と月の光になぞらえました。まるで「みんな、もっと優しく生きようね」と語りかけているようです。
そして猪名川町に残る代表作が「寿」。
長久は ながくひさしきわが心 心にとへば いつも長久
自らの長寿への感謝と、村人の長命を祈る気持ちが込められています。“良いことが末長く続きますように”という願いが、筆の勢いから伝わります。
木喰はこの「長久」を各地に残しました。まるで“全国長寿キャンペーン”のようですが、当時は病や災害に悩まされる厳しい時代。だからこそ、縁起の良い言葉を贈ることが、木喰なりの励ましであり、祈りだったのでしょう。旅する僧侶が各地に「幸せのお守り」を置いていったようなものです。
猪名川町に遺る木喰の墨蹟には、こうした物語がしっかり記されています。これからも少しずつ、その魅力をお伝えしてまいります。「いながわの木喰学」をどうぞお楽しみに。いいねで応援いただけると、木喰さんもきっと微笑んでくれる気がします。
著者
| 選挙 |
猪名川町長選挙 (2025/07/20) [当選] 5,079 票
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| 選挙区 |
猪名川町
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| 肩書 |
猪名川町 町長 |
| 党派・会派 |
無所属
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| その他 |
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