2026/9/11
9月になり、高校生の就職活動が本格的に始まりました。就職を希望している高校3年生のみなさんに、ぜひ知っておいてほしいことがあります。
それは、「一人一社制」は法律で決められた制度ではないということです。
高校生の就職では、大学生の就職活動とは違い、最初は一人一社しか応募できないという独特のルールが長く続いてきました。
千葉県でも今年度、9月16日から採用選考・内定が始まり、この時点では「1人1社まで」、10月1日以降は「1人原則2社まで」の複数応募を認めるという申し合わせになっています。
しかし、これは法律ではありません。
学校関係者、経済団体、行政などの話し合いによって定められてきた「申し合わせ」、つまり長年続いてきた就職慣行です。私は以前から、この「一人一社制」を見直すべきだと県議会で取り上げてきました。
大学生は何社も企業説明会に参加し、何社にも応募し、複数の内定を得た上で「どこで働くか」を自分で決めることができます。ところが高校生は、「まず一社だけ受けてください」と言われる。
私は、この違いにずっと疑問を感じています。頑張ってきた高校生が複数社を受けることがなぜいけないのでしょうか。
日本の法律は「一人一社しか受けてはいけない」とは定めていません。むしろ職業安定法第2条には、
「何人も、公共の福祉に反しない限り、職業を自由に選択することができる」
という「職業選択の自由」が明記されています。
そして高校生の就職についても、学校とハローワークが協力し、できる限り多くの求人を開拓し、それぞれの生徒の能力に適した職業につなげることが法律上求められています。
もちろん、学校の先生がみなさんのことを考え、就職活動を支えてくれることは非常に大切です。
一人一社制にも、就職活動によって学業に支障が出ないようにすることや、先生が一人ひとりを丁寧に支援できるといったメリットがあります。しかし、「学校のルールだから、自分が受けたい会社を受けられない」ということまで当然だと思う必要はありません。
自分が本当に働きたい会社を探すことも、複数の会社を比較することも、自分の将来について考えることも、本来はみなさん自身の大切な権利です。
「学校を通さず別の会社を受けようとしても、調査書や成績証明書など、応募に必要な書類を学校が出してくれない」という声をいただいたことがあります。
学校は、高校生の職業選択を妨げるために存在しているのではなく、みなさんの就職を支援する側です。
職業安定法では、学校がハローワークの業務の一部を分担したり、届出を行って無料職業紹介事業を行ったりする仕組みが設けられています。
したがって、単に「一人一社という学校の慣例に従わなかった」という理由だけで、必要な書類を一切発行せず、生徒が希望する企業への応募を事実上できなくするような対応があれば、職業選択の自由との関係を含め、法的にも問題となる可能性があります。
もし本当に困った場合には、「学校に言われたから仕方がない」と一人で諦めず、保護者やハローワークなどにも相談してほしいと思います。
そして、もう一つ知ってほしいことがあります。
高校生が企業を探す方法は、学校に届いた求人票だけではありません。
例えば、株式会社ジンジブが運営している高校生向け就職求人サイト「ジョブドラフトNavi」があります。
スマートフォンから高卒求人を探すことができ、写真や動画などから会社について知ることもできます。ジンジブは、高校生と企業が直接交流できる合同企業説明会「ジョブドラフトFes」も開催しています。
世の中には本当にたくさんの会社があります。会社の名前だけでは分からないこともたくさんあります。
給料はどうか。
休日は何日あるのか。
残業はどのくらいあるのか。
資格は取れるのか。
どんな先輩が働いているのか。
会社の雰囲気はどうなのか。
5年後、10年後、自分はそこでどんな仕事をしているのか。
できるだけ多くの情報を集めて、比較してほしいと思います。
高校を卒業して就職すれば、これから何年、何十年と働くことになります。最初に勤める会社は、その後の人生にも大きな影響を与えます。
だからこそ、私は高校生のみなさんに、複数の会社に応募できるという当然の権利をしっかりと行使できる環境を整えたいと思います。
私はこれからも県議会で、一人一社制の見直しを求めていきます。
みなさんが自分で納得できる進路を選べることを心から願っています。
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