2026/6/21
【松本押絵雛が県指定工芸品に🎎伝統工芸を守るだけでなく、観光・演出・EC・STEAM教育など未来を作るものへ】
令和7年度、長野県では伝統的工芸品を次の世代へつなぐために、ファンの拡大、後継者の確保・育成、売上の拡大という3つの柱に沿って、さまざまな施策を進めてきました。さらに今年度は、教育や海外展開も見据えた挑戦的な取組も動き出しています。
今年の報告における大きな話題の一つは、松本市ベラミ人形店さんの「松本押絵雛」が新たに長野県知事指定伝統的工芸品となったことです。松本の歴史と暮らしの中で受け継がれてきた技が、あらためて地域の宝として位置づけられました。今回の指定により、長野県知事指定伝統的工芸品は24品目、経済産業大臣指定を含めると県内全体で31品目となります。
取組の中身も、昔ながらの支援にとどまりません。
「ファンをひろげる」取組としては、展示会やイベント出展を通じた認知拡大を進め、「つなぐ」取組としては、新規就業者への支援や技術継承の後押しを実施。「のばす」取組では、商談会での販路開拓や、宿泊・観光・食との連携によって、工芸を“使われる価値”へと広げています。
さらに注目したいのは、挑戦的施策です。
阿島傘を題材にした教材づくりなど、伝統工芸をSTEAM教育につなげる試みが進められています。伝統工芸は、ただ鑑賞するだけの存在ではなく、子どもたちが地域の歴史、技術、素材、創造性を横断的に学ぶ入り口にもなり得ます。これは、文化政策であると同時に、人づくりの政策でもあります。
県庁や地域での活用も着実に広がっています。
表彰状や記念品、受付空間の演出、展示販売、ワークショップ、EC、SNS発信まで、伝統工芸が行政・観光・地域振興の現場に息づき始めています。伝統を“残す”だけでなく、“日常の中で活かす”流れが育っていることに、大きな可能性を感じます。
長野県の伝統工芸は、懐かしさの中に未来へのヒントがあります。
地域の誇りを次の世代へつなぎ、産業として育て、暮らしの中で息づかせていく。これからも、つくり手の挑戦を応援しながら、信州の宝を“未来の力”に変えていきたいと思います。
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