2026/6/20





先日、市政報告のポスティングをしていました。
写真はその途中で見た東かがわ市の風景です。
広い空の下に田んぼが広がり、その向こうには山並みが続いています。市内で暮らしていると見慣れた景色かもしれませんが、自転車で地域を回っていると、この風景が地方の暮らしそのものを表しているように感じることがあります。

その理由の一つが、家と家の距離です。
都会では一つの建物の中に何十世帯も住んでいることがありますが、東かがわ市では一軒一軒が離れて建っています。ポスティングをしていると、その違いを改めて実感します。
自転車で走っても次の家まで少し距離がある。やっと着いたと思ったら、また次の家まで移動する。その繰り返しです。
半日ほど回りましたが、配れたのは100〜150件程度でした。

数字だけを見ると少なく感じるかもしれません。しかし実際にはかなりの距離を移動しています。道路沿いから見える家でも、ポストまでは長いアプローチが続いていることがあります。中には道路から玄関先まで歩くだけで相当な距離があり、「これは往復だけでいい運動になるな」と思うようなお宅もありました。
ポストへ向かって歩きながら周囲を見渡すと、季節ごとの畑の変化や庭木の手入れの様子が目に入ります。地域で暮らしている人たちの日常が、少しずつ見えてくる瞬間でもあります。
そんな中、ある方から声を掛けられました。
「その服装は、いつも立っとる人やな」
朝のあいさつ運動や街頭活動で見かけてくださっていたそうです。
ほんの一言でしたが、とても印象に残りました。
振り返れば、議員になってから12年が経ちます。選挙期間だけではなく、できるだけ地域へ出ていき、自分の顔を見てもらう活動を続けてきました。夏の暑い日もあれば、冬の冷たい風が吹く朝もありました。正直なところ、「今日はやめておこうかな」と思ったことが一度もなかったとは言えません。
それでも続けてきたのは、地域のことを知るためには机の上だけでは足りないと思っているからです。
あの言葉を聞いたとき、長く続けてきた活動が少しだけ地域に届いていたのかなと感じました。
議会で質問をすることも大切ですし、政策を考えることや市民の皆さんから要望を聞くことも重要な仕事です。最近ではSNSを通じて情報発信を行う機会も増えました。しかし地方の議員として活動していると、それらと同じくらい大切なのが、実際に地域を歩くことだと感じます。
歩いていると、新しく建った家もあれば空き家になった建物もあります。以前は耕作されていた田んぼが変わっていることもありますし、通学路を歩く子どもたちの様子や地域の方々の何気ない会話から気付かされることもあります。
資料や統計では分からない変化が、地域にはたくさんあります。
現場へ行くと、「そういえばあの場所の草が伸びてきたな」「この道は車が増えたな」といった小さな変化にも気付きます。そうした積み重ねが、地域を理解することにつながっているように思います。
東かがわ市の選挙で「誰に投票したらいいのだろう」と考える方もいるかもしれません。
もちろん政策や実績は大切です。ただ、僕自身はそれに加えて、その候補者が普段どこにいるのかも見ていただきたいと思っています。
地域を歩いているのか。
顔を合わせる機会があるのか。
困ったときに声を掛けられる存在なのか。
地方政治は意外とそうした距離感が大切な世界です。
選挙の時だけ見かける人なのか、それとも普段から地域の中にいる人なのか。そんな視点も、候補者を見る一つの基準になるのではないでしょうか。
今回のポスティングを通して改めて感じたのは、地方には効率だけでは測れない価値があるということでした。家と家の距離は遠く、移動には時間も体力も必要です。それでも、その一軒一軒に暮らしがあり、人生があります。
だからこそ、自分の足で訪れる意味があるのだと思います。
「その服装は、いつも立っとる人やな」
あの何気ない一言を聞いたとき、続けてきた12年間は無駄ではなかったのかもしれないと少しだけ思いました。
これからも派手なことはできないかもしれません。それでも地域を歩き、声を聞き、顔が見える政治を続けていきたいと思います。
東かがわ市の広い空の下を自転車で走りながら、そんなことを考えた一日でした。
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ホーム>政党・政治家>山口 だいすけ (ヤマグチ ダイスケ)>家と家の距離が遠い。だからこそ顔が見える政治を続けたい