2026/6/5


今日の委員会では、小中学校体育館への空調設備整備について活発な議論が行われました。
一見すると「付けるならガス式と電気式のどちらがコスパがいいか」という設備の話に見えます。しかし質疑を聞きながら感じたのは、本当の論点はそこではなかったということです。
今回は委員ではないため傍聴席から議論を聞いていました。今回の整備は、いったい誰のために行うのだろうか。そんなことを改めて考えさせられる委員会でした。
執行部は一貫して、「子どもたちの熱中症対策」を主目的として説明していました。
確かに近年の暑さは異常です。体育館での授業や部活動、学校行事などを考えると、空調設備の整備は急務だと思います。実際、今回の比較資料でも電気式空調が有利という試算が示されました。
一方で、議員側からは別の視点も出ていました。
体育館は学校施設であると同時に、災害時には避難所になります。南海トラフ地震の発生が懸念される中で、「どうせ整備するなら停電時や避難時にも活用できる設備を考えるべきではないか」という意見です。
視察先で自立運転型のガス空調を見てきた議員からは、その経験も踏まえた質疑が続きました。
どちらも間違っているわけではありません。ただ、見ている景色が少し違っていたのだと思います。
委員会ではガス単価や電気料金についても議論になりました。
ガス単価407円の根拠は何か。
契約条件によってはもっと安くなるのではないか。
そうした質疑も行われました。
執行部からは、市内施設の実績や県内ガス会社への聞き取りを基に設定したとの説明がありました。もちろん将来の価格は誰にも分かりません。ガスが安くなるかもしれないし、電気が上がるかもしれない。逆もあります。
だからこそ現時点での基準価格を使って比較したという説明でした。
その話を聞きながら、数字そのものよりも「何を目的に整備するのか」が大切なのだろうと思いました。
熱中症対策なのか。
避難所機能なのか。
その目的によって、同じ体育館でも最適解は変わってきます。
今回の議論で印象的だったのは、執行部から補足説明があったことです。
当初は「子どもたちの熱中症対策」が強調されていましたが、その後の説明では、災害時や停電時の利用も考えているが、数百人が避難してきた際の完全な冷却といった空間にすることまでは目的としていない。
という考え方が示されました。
さらに最近では、体育館全体を冷やすのではなく、実際に人が活動するエリアを中心に冷却する方式も出てきています。
運動している子どもたちの熱中症を防ぐ。その目的を達成できるなら、より安価な方法も今後検討していくという説明もありました。
委員会を振り返って感じたのは、誰かが間違っていたわけではないということです。執行部は限られた財源の中で、まず子どもたちを暑さから守ろうとしている。
議員は将来の災害や避難所としての役割まで見据えている。
どちらも大切な視点です。だからこそ議論が必要なのだと思います。
今回の委員会で出た様々な意見が、これからの実施設計の中で少しでも生かされればと思います。体育館は子どもたちが汗を流す場所であり、地域の皆さんが集う場所でもあります。そして、いざという時には命を守る場所にもなります。
だからこそ設備を選ぶ時も、「何のために整備するのか」を忘れずに考えていきたいと思います。
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