2026/9/16
議会運営委員会が終了した後には、「こども基本条例制定に係る調査特別委員会」が開催されました。委員ではありませんので審査には加わっていませんが、配付された資料を確認しました。
現在、委員会では「芦屋市こども基本条例(仮称)」の制定に向けて検討が進められています。今回の資料では、これまでに整理された課題やアンケート結果などをもとに、条例に盛り込む事項の検討や条例の骨格案が示されています。
こども基本条例を制定すること自体に反対しているわけではありません。こどもを権利の主体として尊重することや、こどもの意見を大切にすることについて異論はありません。
一方で、条例を制定するのであれば、「なぜ条例が必要なのか」「条例を制定することによって何を変えるのか」という点は、もう少し明確にした方がよいのではないかと感じています。
こどもの権利については、児童の権利に関する条約やこども基本法があり、既に多くの自治体でも同種の条例が制定されています。そのため、一般的な理念や基本原則については、先行事例を参考に一定の骨格をつくることができます。
そのうえで芦屋市として考えるべきなのは、「既存の制度では何が十分ではないのか」「芦屋市として特に何を保障する必要があるのか」という部分ではないかと思います。
今回示された骨格案には、こどもの権利や意見表明だけでなく、多様な学び、居場所、遊びやスポーツ、体験、地域とのつながりなど、幅広い項目が盛り込まれています。
もちろん、いずれもこども施策として重要なテーマです。ただし、それらをどこまで「基本条例」に規定するのかについては整理が必要だと思います。
例えば、アンケート等で「勉強できる場所がほしい」「ボール遊びができる場所がほしい」といった声が確認されたとしても、それはまず個別の政策課題です。必要性を検討したうえで、公共施設の活用や公園の運用、予算措置などによって対応していく話になります。
それをそのまま基本条例の項目にしてしまうと、基本的な権利や行政運営の原則と、具体的な施策の話が混在してしまいます。
基本条例で定めるのであれば、個々の施策そのものではなく、例えば「こどもが安心して学び、遊び、成長できる環境を整える」といった基本的な考え方までにとどめ、具体的な施策については個別の計画や事業で検討する方が整理しやすいように思います。
個人的には、条例を制定するのであれば、「こどもの権利をどう保障するのか」という部分に、より軸足を置いた方が条例の意味は分かりやすくなるように思います。
こうした仕組みを条例によって明確にするのであれば、「この条例を制定する意味」が分かりやすくなります。逆に、こども施策全般を幅広く並べるだけでは、「この条例によって何を成すのか」が少し分かりにくい。
条例をつくること自体を目的とするのではなく、条例を制定することで何を変えるのか。今後の検討では、そこがもう少し明確になればよいと思います。
市民のみなさんの声が市政をより良くするヒントになります。今回のテーマに限らず、市政全般についてのご意見をお聞かせください。匿名で投稿できますので、ぜひこちらのフォームからお寄せください。
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>大原 ゆうき (オオハラ ユウキ)>こども基本条例制定に係る調査特別委員会。条例で何を変えるのか