2026/7/24
7月22日の建設公営企業常任委員会にて「JR芦屋駅南地区再開発事業について」の所管事務調査を実施しました。調査の内容は、進捗状況や特定建築者である東急不動産株式会社と締結する契約書及び基本合意書についての説明です。
再開発ビルの用地については、8月末までに既存建物の撤去や敷地整備を完了し、9月の工事着手を目指すとのことです。
市と東急不動産が締結する契約では、市が令和8年8月31日までに敷地全体の整備を完了できず、工事着手の遅れなどによって費用が増加した場合、東急不動産が市に増加費用を請求できることになっています。そのため、8月末までの敷地整備は単なる目標ではありません。期限に間に合わなければ、市に新たな負担が発生する可能性があります。長年にわたり事業費が膨らんできた中で、これ以上の負担増は許されません。必ず達成しなければならない期限です。
再開発ビルの工事は自転車駐車場やペデストリアンデッキと一体的に進められます。なお、一体的と言っても、敷地取得の都合もあり同時着工はできません。ここで言う「一体的」とは、同一事業者による施工ということになります。
再開発ビルは令和12年8月末までの完了を予定しています。
今後の全体工程は、以下のとおり示されています。
道路用地については、1件の取得が難航しています。
この物件については、すでに収用委員会の裁決が出ています。しかし市の想定よりも手続きに時間を要しており、令和9年5月末までに土地の明渡しを受ける予定です。
すべての用地がそろうまで待つのではなく、難航している物件を除いた範囲から、令和9年1月の道路工事着手を目指します。一体的に施工する場合と比べれば効率は落ちますが、可能なところから工事を進める方針です。
再開発についてはこの間、延長に次ぐ延長を繰り返しており、市民からも「本当に進んでるのか」「完成するのか」と疑念を持たれている案件でもあります。「工事が進むことが見て取れる」ことは非常に重要であるので、この判断は妥当だと思います。
国庫補助については、2025年12月4日開催の所管事務調査の際には4割程度を想定していました。現時点の内示では、道路関係が約63%、公益施設とペデストリアンデッキを一体とした補助が約70%、管理処分対象者の土地及び建物買収費相当額等が約44%であるとの口頭説明がありました。
いずれも現段階では内示であり、確定したものではありませんが、当初の見込みよりも改善しています。
国庫補助の金額は、市負担額を軽減させるために重要な財源となっています。想定を上回る内示率となったことは、市負担の軽減という点で明るい話題です。
再開発ビルの敷地のうち、東急不動産が取得する保留床の敷地持分については、約14億8,755万円で譲渡します。
また、市が取得する権利床等の整備費として、約22億1,475万円を市が負担します。
特定建築者に対する補助金については、防災・省エネまちづくり緊急促進事業に基づく補助が8億900万円、管理処分対象者の土地及び建物買収費相当額等に対する補助が10億9,000万円、事業収支上の不足額が28億9,200万円とされています。
不足額については、建築費が増加した場合には増額協議ができる一方、保留床の売却収入が増えた場合や、建築費が減少した場合には減額できる仕組みです。事業完了後に、確定した不足額を超えて補助金が交付されていた場合には、東急不動産が超過分を返還することも定められています。
今回の委員会では、委員からの質問はほとんどありませんでした。
特定建築者である東急不動産と協議を重ねた上で、契約書や基本合意書の内容が整理されています。費用の増減や補助金の返還についても一定のルールが設けられており、現段階で契約の細部を改めて大きな論点にするものではないと考えます。
長い年月を要した再開発事業が、ようやく本格的な工事着手を迎えようとしています。決められた工程と条件に基づき、着実に事業を前へ進めてもらう段階です。
今は下手に細かい話に口を挟んだり、新たな問題を掘り起こして議論を振り出しに戻すべきタイミングではありません。いわば「寝た子を起こすな」という感覚です。
もちろん、今後の工事費や工程、市の負担については引き続き確認していきますが、まずは9月のビル工事着手に向け、予定どおり準備が進むことを期待します。
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