2026/6/22
6月11日に開催された民生文教常任委員会にて、第50号議案「芦屋市立あしや温泉の設置及び管理に関する条例を廃止する条例」を審査しました。
利用者の皆様にとっては関心の高い議案であり、委員会でも様々な意見が交わされました。委員会の結論としては賛成多数で「可決すべきもの」と決しています。本議案は今後、本会議で最終的な審議が行われる予定です。
主な議論の内容についてまとめます。
議案書はこちら。
第50号議案:芦屋市立あしや温泉の設置及び管理に関する条例を廃止する条例の制定について
市は廃止理由として、以下の理由を挙げています。
市の説明によると、実利用者数は年間約1,500人。そのうち市内利用者は年間約900人と推計されています。
また、新型コロナウイルス感染症の影響で利用者数は大きく減少し、その後回復傾向にあるものの、今後大幅な利用者増加は見込みにくいと説明されています。
市は、直近3か年平均で年間約1,200万円の赤字が発生していると説明しています。
また、ボイラーや空調設備などの大型設備が老朽化しており、今後の運営には少なくとも約8,000万円の改修費が必要となる見込みです。さらに施設を長寿命化し、建設後60年まで維持しようとすると、総額約4億円の費用が見込まれるとの説明がありました。
委員会では利用料金の見直しによる収支改善の可能性についても議論がありました。
市は、利用者数が変わらない前提でも収支均衡には約760円の利用料金が必要であると答弁していました。しかし、一般公衆浴場の利用料金には物価統制令が適用されます。都道府県知事が決定するこの金額は、兵庫県においては570円の上限があります。つまり、市が試算する収支均衡に必要な利用料金を一般公衆浴場として設定することはできません。
また、他市の情報では、料金を値上げしたところ利用者数がかなり減った事例があるとされており、単純な料金改定のみでの収支改善は容易ではないとの認識が示されました。
委員会では、以下のような議論がありました。
利用者や地域コミュニティの観点から存続を求める意見もありましたが、一方で収支や設備更新費用などの現実的な課題についても議論が行われました。
個人的に注目した論点は、「今後の源泉活用をどう考えるのか」という点です。
市は、今後の民間提案において源泉活用を条件とする考えを示しており、また委員会では源泉が市の貴重な資源であること、公共性・公益性も重視していく考え方が示されました。
僕は、源泉そのものに大きな価値があり、市民にとっての貴重な資源であると考えています。
一方、現在の温浴施設という形態には、利用者数や収支の面から一定の限界も見えてきています。また、市が実施したサウンディング型市場調査においても、温浴施設単体での事業継続は難しいとの趣旨の意見が複数示されており、民間事業者から見ても同様の課題認識があることがうかがえます。
今後は、温浴施設を維持するかどうかだけではなく、市の貴重な財産である源泉をどのような形で市民へ還元していくのか、その視点が重要になるのではないでしょうか。
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