2026/6/15
練馬の農地が、急速に失われています。
6月12日の区民生活委員会で、練馬区農業委員会の報告がありました。農業委員会では、農地の権利移転、相続税の納税猶予、生産緑地の買取申出、農地転用など、練馬の都市農業を守るうえで重要な案件が毎月扱われています。
今回、私が特に問題だと感じたのは、農地転用の多さです。令和8年2月から5月までのわずか4か月で、市街化区域内の農地転用届出は合計約2.16haに上りました。2月は2,568㎡、3月は1,750㎡、4月は14,032㎡、5月は3,209㎡。特に4月だけで1.4haを超えており、区は「たまたま案件が集中した」と説明しました。委員会の資料はこちらをご覧ください。
2.16haと言われても、なかなか実感が湧かないかもしれません。
1haは、100m×100mの正方形です。つまり2.16haは、100m四方の土地が2つ以上なくなる広さです。面積にすると約21,600㎡。サッカーコートでいえば、おおよそ3面分に近い広さです。
それだけの農地が、たった4か月で転用の届出対象となっています。もちろん、市街化区域内の農地転用は届出制であり、届出が出た段階で区が止めることには限界があります。しかし、だからこそ、転用される前の段階で農地をどう守るのかが問われています。
昨年度、生産緑地の買取申出は22件あり、そのうち区が買い取ったのは3件でした。また、あっせんは24件、約4万7,600㎡に上ります。
生産緑地は、相続や主たる従事者の死亡などをきっかけに、宅地化へ進むことがあります。区長は農地買取予算を増やす考えを示していますが、区の答弁では、買い取った場合の活用は区民農園が基本になるとのことでした。
区民農園として活用することは大切です。しかし、それだけで十分でしょうか。防災農地、学校教育、福祉農園、体験農園、若手農業者への貸借など、都市農地を多面的に活かす発想が必要です。
もう一つの大きな課題は、農業委員会の女性委員の少なさです。
今回、次期農業委員の任命予定者16名が選出されました。しかし、候補者20名のうち女性はわずか1名。団体推薦15名は全員男性で、公募で応募した方の中に女性が1名いたという状況です。
区も、女性委員の登用は課題だと認めています。国も、農業委員会において性別や年齢に著しい偏りが生じないよう求めています。それにもかかわらず、練馬区では女性が1名にとどまっています。
これは、女性に意欲がないという問題ではありません。区内には女性農業者も、女性が中心となって活動するマルシェもあります。問題は、地域や団体の中で「代表」として推薦される方々が、いまだに男性中心になっていることです。
練馬の農業は、区民に新鮮な農産物を届けるだけでなく、みどり、防災、教育、地域交流など、多くの役割を担っています。また、農地は一度失われれば、元に戻すことは極めて困難です。
だからこそ、農地転用をただ受理するだけではなく、どの地域で、どのような理由で農地が失われているのかを分析し、転用される前に貸借や買取、公共的活用につなげる仕組みを強めるべきです。
同時に、農業委員会には、女性や若手の声をもっと反映させる必要があります。団体推薦のあり方を見直し、次回改選までに、女性農業者や若手農業者が農業委員会に参加しやすい環境をつくることを求めていきます。これまでの訴えはこちらをご覧ください。

The post 【練馬区議会】サッカーコート3面分の農地が4か月で転用へ、女性農業委員はわずか1名 first appeared on 岩瀬たけしウェブサイト.
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