2026/6/28
田川市がいま直面している最大の課題は、人口減少とそれに伴う地域コミュニティの希薄化です。かつて炭鉱の活気にあふれたこのまちは、人と人との強い結びつきが暮らしを支えてきました。しかし、時代の変化とともに、隣近所の顔が見えにくい社会へと変わりつつあります。私は、田川市が「持続可能なまち」として再生するためには、住民同士が再び深くつながり、支え合う「住民交流」の再構築こそが不可欠であると考えています。
私が掲げる「人にやさしい田川」の土台は、まさにこの住民交流にあります。
第一に、地域コミュニティの拠点である「校区活性化協議会」の役割を再定義し、さらに進化させます。 田川市は1998年、全国に先駆けて市内の中学校区ごとに校区活性化協議会を設置しました。これは、住民が主体となって生涯学習や地域福祉に取り組む先進的な仕組みです。私はこの原点に立ち返り、単なる事務的な組織ではなく、子どもから高齢者までが自然に集える「地域の茶の間」のような機能を強化します。 老朽化した公民館や集会所を単に維持するのではなく、Wi-Fi環境を整えた多目的スペースや、多世代が交流できるカフェ機能を備えた場所に刷新することで、若者と高齢者が日常的に言葉を交わす環境をつくります。
第二に、伝統行事や祭りを「多世代交流のエンジン」として守り育てます。 風治八幡宮の川渡り神幸祭や、各地区で受け継がれている獅子舞、そして冬の餅つき大会。これらは単なるイベントではありません。地域の歴史を次世代に伝え、帰省した若者が「やっぱり田川はいいな」と実感できる、心の拠り所です。 私は、これらの伝統行事を支えるボランティアや保存会への支援を拡充するだけでなく、移住者や外国籍の住民も気軽に参加できる仕組みを整えます。実際に、ウクライナからの避難住民の方々と地域の皆さんが共に餅をつき、笑顔で交流する姿を見てきました。こうした「多様な人々が混ざり合う交流」こそが、新しい田川の活力を生み出します。
第三に、障がいの有無にかかわらず誰もが交流できる「インクルーシブな場」を広げます。 私が推進してきた筑豊緑地のインクルーシブ公園は、その象徴です。障がいのある子もない子も、同じ遊具で遊び、その傍らで保護者同士が交流する。そこには「特別な配慮」が必要な壁はなく、当たり前の日常としての交流があります。 このような考え方を、公園だけでなく、図書館や駅前広場、さらには商店街の空きスペースなど、市内のあらゆる公共空間に広げていきます。ハード面でのバリアフリー化はもちろん、ソフト面でも「誰もがそこにいていい」という寛容な空気感を、住民交流を通じて育んでいきます。
第四に、教育と地域が融合した「学びの交流」を促進します。 田川地域には、福岡県立大学をはじめ、4つの県立高校があります。私は、学生たちが市役所や商店街、地域行事の中に積極的に飛び込み、住民と一緒に課題解決に取り組む「地域協働型」の教育を支援しています。 高校生が商店街でイベントを企画し、地元の店主から商売の神髄を学ぶ。あるいは、大学生が独居高齢者の見守り活動に参加し、人生の大先輩から知恵を授かる。こうした世代を超えた「学び」を伴う交流は、若者の地元定着を促すだけでなく、高齢者の生きがいづくりにも直結します。
第五に、交流を支える「公共交通」の維持・確保です。 どんなに素晴らしい交流の場があっても、そこに行く手段がなければ意味がありません。平成筑豊鉄道やバス路線は、住民交流を支える「血管」です。私は「乗って残そう」というスローガンのもと、利便性の向上を図るとともに、高齢者が安心して外出できるデマンド交通や乗り合いタクシーの充実を推進します。外出し、誰かと会うことが、結果として健康寿命を延ばし、医療費の抑制にもつながる。これが私の考える「予防と交流」のサイクルです。
住民交流の活性化は、行政だけで成し遂げられるものではありません。しかし、行政が「きっかけ」をつくり、場所を整え、熱意ある住民を支えることはできます。私は県議会議員として培った広域的なネットワークと、現場主義の姿勢を活かし、市民一人ひとりの声に耳を傾ける「対話の政治」を実践します。
「助けて」と言える。そして、それに応える手がある。そんな温かい社会は、日々の些細な交流の積み重ねから生まれます。田川市が、支援を受けるだけのまちから、住民同士が支え合い、自ら稼ぎ、未来へ投資するまちへと変わる。その原動力は、他でもない「住民交流の力」です。
今だけよければよいという政治ではなく、子どもたちの世代に「温かい人のつながり」を残せる田川市へ。私は皆さんと共に、新しい田川の歴史を一歩ずつ、形にしていきたいと考えています。
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ササキ マコト/45歳/男
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