2026/8/9

松戸市議会議員の石塚ゆうです。
先日、静岡県の沼津市に視察に行ってきました。
ようやくタイミングが合いました。
なかなか機会がなく、行けませんでしたがやっとの実現です。
視察事項は「アニメを活用した地域活性化について」です。
沼津市でアニメと言えば、あれしかありません。
一大ブームにもなった「ラブライブ!サンシャイン!!」です。
ラブライブサンシャインについてはこちら
ラブライブ!サンシャイン!!公式HP
https://www.lovelive-anime.jp/uranohoshi/



ラブライブ!サンシャイン!!とは、秋葉原・神田を舞台にしたアニメ「ラブライブ!」の第二弾で、沼津市の内浦地区の浦の星女学院を舞台に結成された9人組スクールアイドル「Aqours」の成長と奮闘を描く物語です。
舞台が沼津市なので、作品内では沼津市のリアルな場所が出てきます。
沼津市が舞台となった経緯として、第二弾は「海」をテーマとした作品であったこと、内浦地区にある長井崎中学校(現長井崎小中一貫校)のロケーション、内浦地区の海と山の景色、地元の人の優しさ等に惹かれて決めたとのことです。
舞台となることが決まり、行政はまず何をしたかというと、
市はフィルムコミッションの一環として受け入れ、第一弾の「ラブライブ!」が人気だったことから、多くのファンが来沼することが予想されたため、各関係するであろう箇所へ説明でした。
具体的には、実際の学校を使用するために教育委員会、長井崎中学校、そして舞台となる町の自治会である内浦連合自治会、内浦地区全体へ説明を行います。
そして、テレビアニメが平成28年に開始されますが、放送されて以降「ラブライブ!サンシャイン!!」を単なる観光PRではなく、地域全体のまちづくり資源として活用していることは着目すべき点です。
作品の舞台となった市内各地には、キャラクターマンホールやスタンプ、ラッピングバス・タクシーなどが整備され、市内を回遊できる仕組みが構築されています。







マンホールはクラウドファンディングで11個作られ、市内に設置されています。
商工会議所主導で、まちあるきスタンプを実施。
これは希望する業者にスタンプ、缶バッチを作成するもので現在約124店舗まで広がっている取り組みです。
スタンプラリーではないので期間限定などではなく現在も増加しているとのことです。
1、2か月ごとに季節物等の特別なスタンプ、缶バッチも作成。
また、写真のバスのように交通機関も積極的に取り組んでおり、バスが 3社、15台、タクシー(伊豆箱根タクシー)19台、船(淡島マリンパーク)2艘、電車(伊豆箱根鉄道)2編成 でラッピングが行われています。
さらに、市内商店街ではキャラクターとのコラボ商品や誕生日イベント、スタンプラリーなどが継続的に開催され、作品のファンが自然に商店街を歩き、買い物や飲食を楽しめる環境が整えられています。
当初は消極的であったJR東海も、アニメ効果で利用者が増加したことから、今ではJR沼津駅にキャラクター壁画ができる程にまで協力的になったとのことです。
しかし、ここまでしてくれるとは、これも驚きです。



駅構内にもキャラクターが至るところに溢れています!






アニメ開始から10年以上も経過した現在も市は商店街等と連携した事業への支援を継続しています。
上記でも紹介しましたが、市・商工会議所・商店街・交通事業者・観光協会・権利者などが連携し、それぞれの役割を明確にしながら地域全体でコンテンツを育てている点が特徴的でした。






商店街もここまでするのか!!
と思うほどの力の入れようでした。
ラブライブ!サンシャイン!!商店街といっても言い過ぎではありません。
また、市としても「ふるさと納税」のノベルティ、BS日テレ「アニふる」を活用してコラボ商品を作成したり、
「燦々ぬまづ大使」に「Aqours」を任命したりと、観光推進など様々な分野で活用しています。
ちなみに大使の任期は1期2年で現在はなんと4期目とのこと。

そして、行われたイベントは一過性のものでなく、作品の放送終了後も継続的に展開されており、全国から多くのファンが何度も訪れる「聖地巡礼」の文化が地域に定着していること。
これがとても重要です。
沼津市の取組みは、「行政がコンテンツを利用する」のではなく、「地域全体がコンテンツを通じて一体となる」まちづくりでした。
特に印象的だったのは、商店街や交通事業者、市民が作品を自然に受け入れ、それぞれが主体的に活動していたことである。行政はフィルムコミッションの一環として対応するので、その活動を支援し、調整役に徹し、極力前面に出ることは控えており、この役割分担が継続的な成功につながっていると感じました。
それゆえに、年間の予算はわずか20万円程度と経済効果からは考えられない程の少額です。
予算額を聞いたときは思わず聞き直してしまうほど驚きを隠せませんでした。
「ラブライブ!サンシャイン!!」という人気コンテンツをきっかけに、地域全体が一体となってまちづくりを進めることで、関係人口の増加や商業の活性化という大きな成果を上げています。
「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台だからということで、移住してくる者、役所やバス会社など市内事業者で就職をする者など、波及効果は様々な方面で表れています。
人口減少、地域経済の衰退が全国的な課題となる中において、やり方次第ではコンテンツ産業は新たな地域活性化の可能性を秘めていると改めて感じました。
また、「地域全体が一体となる」まちづくりでは、行政だけでなく、商店街、宿泊施設、飲食店、市民が一体となり、「ファンを歓迎するまち」という雰囲気を醸成しています。
このまちの雰囲気は、ステークホルダー全てが円滑に進めていくための潤滑油として欠かせないものであると考えます。
作品を単なる観光資源として扱うのではなく、「地域の誇り」として育てていることが成功の大きな要因の一つであるといえます。
沼津市は「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台に選ばれるというある意味幸運に恵まれたことがスタートとなったが(もちろんその幸運を引き寄せたのは元来沼津市が持っていた魅力があってこそ)、松戸市には海はないが、コンテンツ産業の土壌はあります。
いつも言い続けているように。
財政的に困窮している松戸市において、沼津市のフィルムコミッションの一環としての関わり合い方、すなわち前面に出ることなく調整役に徹することで民間が自走する環境を作るという手法は、積極的に取り入れるべきであると考えます。今後、政策提言していきたいと思います。
今回はコンテンツ産業のうち、アニメについてでしたが、やはりコンテンツ産業は日本の誇る、特徴的かつ強みである産業であると実感。
実際に、国はアニメ、マンガ、ゲーム、映画、音楽などのコンテンツ産業を、半導体などと並んで、日本の成長戦略における重点分野17のうちの1つとして位置付けています。
コンテンツ産業は、単なる文化振興にとどまらず、知的財産を活用した高付加価値産業として、地域経済や観光振興にも大きな効果をもたらすことが期待されているのです。
■コンテンツ産業について(直近の議会での一般質問)
https://go2senkyo.com/seijika/150335/posts/1407642
定期的に議会でも取り上げています。
沼津市視察での学びを松戸市でも活かし、引き続きコンテンツ産業の振興に取り組んでいきます。
楽しくも実りある結意義な視察となりました。
沼津市役所、担当課の皆様、視察受け入れてくださり、ありがとうございました。
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