2026/7/21
急速な都市化を遂げた現在の草加市において、農業の現在地はどうなっているのか?
農林水産省や総務省の最新データ、草加市の決算・統計資料をもとに分析しました。
草加市の土地統計(地目別土地面積の推移)を見ると、長期的な都市化の歩みが客観的な数値となって現れています。
この約40年間で、草加市の農地は実に7割以上(約71.7%)が宅地や商業地へと姿を変えたことになります。
次に、直近の10年間の推移を見ていきます。
草加市内の農家戸数(兼業・専業)と農地面積の直近10年の推移は以下の通りです。
直近10年間の大きい動きとして、2019年前後で農地が一気に減少しています。
これは、ちょうど「草加柿木地区産業団地(草加柿木フーズサイト)」の用地取得・造成が実施された時期(施行面積 約19.4ha)です。この時期は、都市化による自然減に加えて、草加市の産業整備プロジェクトも大きく影響していることがデータからも裏付けられます。
また、こうした大規模な開発プロジェクトや環境の変化を経ても、農業を主軸とする「専業農家」の戸数は、2018年以降「9戸」のまま現在まで1戸も減らずに維持されているという事実も重要です。
専業農家のみなさんは、厳しい環境下にあっても経営を維持し、草加の農業の核として力強く踏みとどまって下さっています。
では、草加市の食料自給率はどれくらいでしょうか?
農林水産省の「令和5年 市町村別農業産出額」と、総務省の「家計調査」をベースに、市民25万人の年間需要と市内の生産力を金額ベースで独自に試算してみました。
約0.71%
→年間約2.6日分
市内農業産出額:総額2億5,000万円 ÷ 市民全体の食料需要:約352億円(※1)
約3.2%
→年間約12日分
市内の野菜産出額:1億7,000万円 ÷ 市民の年間野菜需要:約53億円(※2)
市全体の自給率は0.71%と、都市型自治体としてのリアルな水準が現れています。
そのうち、草加農業の主軸である「野菜」に絞って見てみると、自給率は3.2%でした。
つまり、「1年のうち約12日間(およそ月に1日分)は、食べる野菜のすべてを草加産でまかなえている」ということです。(※3)
今回は、これからのまちづくりを進める上での視点となる“草加市の現在地”をまとめました。
みなさんが暮らしているなかで感じる“草加の農業”のイメージに対して、データはどのように映ったでしょうか。
注記
(※1)年間食料需要(金額): 総務省「家計調査」や農林水産省「食料需給表」をベースに、国民1人あたりの年間食料消費額(約14.1万円)を算出。これに草加市の人口(約25万人)を掛け合わせて、市全体の食料需要(約352億円)と推計。
(※2)総務省「家計調査」において、食費に占める野菜の支出割合(約15%)から、草加市民が1年間に消費する野菜の総額を約53億円と推計。
(※3)この統計上の数字は、主に農協などの主要出荷ルートを基準に推計されたものです。まちなかに点在する「庭先直売」や「無人販売所」など、市民のみなさんが農家から直接購入している地産地消の流通額は、国の画一的な統計には反映されにくい側面があります。実際の供給力や市民の食生活への貢献度は、この数字以上にあると考えるのが自然です。
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>佐藤 のりかず (サトウ ノリカズ)>食料自給率0.7% - 野菜は市民の胃袋"12日分"生産 【データで見る草加の農業】