2026/2/26

以下、代表監査委員との質疑・答弁です。
上畠寛弘分科員
行政委員会質問として、まず代表監査委員に対し包括外部監査契約について伺います。包括外部監査制度は1999年に始まり、すでに20年以上が経過しています。これまで多くのテーマが扱われ、ある程度一巡した印象もあります。もちろん毎回テーマごとに監査が行われていることは理解していますが、同じ方法が続けば監査を受ける側も慣れてしまう恐れがあります。
監査は違法性の有無だけを見るものではなく、多面的な視点から行政の課題を検証する役割があります。包括外部監査である以上、代表監査委員とは異なる角度から鋭い指摘がなされ、「この制度は必要だ」と納得できる監査であるべきだと考えています。
そのような観点から、今回契約相手方の選定方法を変更したと聞いていますが、どのような方法に変え、どのように選定していくのか伺います。
福本富夫代表監査委員
包括外部監査制度は個別外部監査と同時に創設されました。制度の性格上、監査対象が広くなりがちであり、その結果、監査内容の重複や、個々の事業に十分な時間を割けない傾向があります。
本市においても同様の傾向が見られること、また制度開始から20年以上が経過し監査テーマが一巡していることを踏まえ、前例を踏襲するのではなく見直しが必要と考えました。
そのため、新たな包括外部監査人の選任にあたっては、監査人の監査に対する考え方や実績、取組姿勢などを重視する形で選定を行うこととしています。
上畠寛弘分科員
ありがとうございます。選定方法の変更によって、どのような外部監査を期待されているのでしょうか。代表監査委員としてだけでなく、監査事務局を統括する立場から、どのような監査を目指しているのか伺います。
福本富夫代表監査委員
私どもが目指しているのは「深掘りのある監査」です。
一つの事業について、より丁寧に監査を行うことが重要だと考えています。現場ではさまざまな問題が発生していますので、それら個別具体的な問題について調査・分析を行い、実態を踏まえた解決策を探ることを期待しています。
上畠寛弘分科員
包括外部監査は長年続いている制度ですが、自治体によっては形式化し、ある意味「行事化」してしまう危険もあります。
契約は監査事務局や市長部局が関わるため、同じ組織内の手続きとして進められる面もあり、形式的になってしまえば意味がありません。包括外部監査だからこその指摘や視点が重要です。
これまで、公認会計士や弁護士など専門家団体から推薦を受けて選ぶ方法は一定の安心感があります。しかしそれだけに頼ると、受動的な選定になりかねません。
第三者委員会などでも同様ですが、団体に推薦を依頼することは簡便であっても、その人物がどのような専門性や経験を持つのかを踏まえ、その時々の課題に応じて能動的に選定することが重要だと考えます。
ぜひそのような視点で包括外部監査に取り組んでいただきたいと思います。
また代表監査委員の役割について申し上げます。違法か合法かだけを見るのであれば、極端に言えばAIでも判断できます。しかし監査委員制度はそれだけではありません。
代表監査委員の行政経験、議会選出の監査委員、学識経験者など、それぞれの識見を持つ方々が議会の同意を経て任命されています。監査委員会は多数決ではなく合議制で結論を出す仕組みであり、違法性だけでなく妥当性や不当性も含めて判断する点に意味があります。
地方自治法第2条第14項では「最小の経費で最大の効果」を求めています。これは行財政部門の課題でもありますが、監査としても、無駄が生じていないか、慣例で続いている事業がないかなどを検証すべきだと考えます。
特に決算審査は、予算審査に比べ軽く見られがちですが、市長部局が作成し、監査委員のチェックを経て議会に提出される重要なものです。代表監査委員としての役割を十分に果たしていただきたいと思いますが、この点について見解を伺います。
福本富夫代表監査委員
包括外部監査で最も重要なのは専門性だと考えています。受動的ではなく能動的に専門性を生かす監査を行うことが重要であり、深掘りのある監査はまさにその点を目指しています。
また監査の在り方についてですが、合議制は非常に重要な仕組みです。ただしそれだけでなく、市民が求める監査として、いわゆる「3E」、すなわち経済性・効率性・有効性の観点からもしっかり監査を行う必要があります。
その上で、監査結果を市民に分かりやすく伝えることも重要です。現在、監査委員4名で監査を行っていますので、委員一同その使命を肝に銘じて取り組んでいきたいと考えています。
上畠寛弘分科員
ありがとうございます。
最後に、監査体制について申し上げます。代表監査委員の使命を果たすためには、それを支える監査事務局の体制強化も重要です。現在、監査事務局長は人事委員会事務局長との兼務となっており、負担も大きいと感じています。
人事委員会も労働基準監督機関としての役割を持つ重要な機関ですし、監査委員会にも大きな責務があります。体制を強化することで無駄な経費の削減や行政改善につながる可能性もあります。
この点については市長部局とも共有しながら、あるべき体制を目指して取り組んでいきたいと思います。
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