2026/8/11
和大時代の活動仲間との飲み会が年に2回ほど行われている。この集まりが始まってからしばらくして、お声をかけてくれたので、いそいそと出かけるようになった。22歳までのことなので44年が経っている。この集まりは心底楽しい。みんな60代になったけれど、ほとんど年金の話に終始しないし、まだ現在と未来を語っている。
ぼくの当選祝いに花束が届く予定だったようだが、行こうとしたお店は造花販売店だったのだという。
「すみません、花を買えませんでした」
彼はそう言って、親指と人差し指で環を描いて、それを大きめの鼻に当て、鼻を飛ばす仕草をした。
「鼻を渡します。気持ちだけ受け取って下さい」
都合4回、彼はその仕草を会話の中に挟んで繰り返した。エアー花束だった。
その仕草の度に彼の半径1メートルの範囲だけちょっと笑いが起こった。ミドル60代は、オヤジギャグを言っても笑いが起こる年代なのかも知れない。オヤジギャグ。これはもうすぐ死語になると思われる。
2時間宴会をして、2時間半喫茶店で雑談×雑談をして解散となった。お店の人が興味深そうに話を聞いている感じがあった。
お店の扉を押し開けて街頭に出ると、風が涼しかった。空は秋の始まりのように青色が淡かった。
「またね、元気でね」
髪に白いものが混ざったり、綺麗な銀色になったり、黒が多かったりした一行は、互いに背の高さを確認したりして、和歌山駅前の街頭に散っていった。
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