はっとり 将也 ブログ

めざす社会から逆算する政治〈上〉― 何を守り、何を変えるのか

2026/8/10

 以前のブログ「旗よりも根っこ」をお読みいただいた幾人かの方々から、ご意見をいただきました。その中に、「あなたも政治家なのだから、自らのスタンスや政治の根底にある考え方を、もっと鮮明にした方がよいのではないか」というご指摘がありました。その問いに十分お答えできるかは分かりませんが、そのご意見をきっかけに、私なりの政治観を少し記してみたいと思います。

 私は、右か左か、保守かリベラルかといった枠組みから政治を考えるタイプではありません。むしろ出発点は、「どのような社会を次の世代へ引き渡したいのか」という問いです。まず、めざすべき社会の姿を思い描く。そして、その社会を実現するためには何が必要なのかを考え、一つひとつ具体的な政策や基本姿勢として組み立てていく。そのような考え方で、これまで歩んできました。

 言い換えれば、私にとって重要なのは、「保守かリベラルか」という立場ではなく、「何を守り、何を変えるのか」ということです。私は、日本古来の「和」を尊ぶ精神、すぐに黒白をつけず、決めつけない優しさ、弱い立場の人を包み込もうとする同胞意識、そして多様な価値観を受け入れる包容力など、日本人が長い歴史の中で育んできた精神風土には大きな価値があると考えています。そして私も、その価値観を大切にしながら生きてきました。また、異なるものを排除せず共存を図る文化や、自律と自治を重んじる伝統も未来へ受け継ぐべき大切な財産だと思っています。一方で、封建的な身分意識や、明治以降に強まった過度な中央集権的発想まで守るべきだとは考えていません。

 こうした私の考え方を、保守と親和性があると評する人もいるでしょうし、今日語られる「保守」とは趣が異なると感じる人もいるかもしれません。しかし私は、立場を先に決めるのではなく、「何を未来へ残し、何を改めるべきか」という視点から判断したいと考えています。このような現実から出発する政治観について、「地方議員だから言えることだ」と言われたこともあります。確かに、そうした面はあるのかもしれませんが、地域で多くの人々と向き合い、その暮らしや悩みにふれながら活動している私にとっては、この感覚こそ最も自然なのです。理念だけが先行し、人の暮らしや息づかいが感じられない政治、現実から遊離した乾いた言葉に、私は魅力を感じないのです。(つづく)

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著者

はっとり 将也

はっとり 将也

肩書 名古屋市会議員(北区)
党派・会派 立憲民主党

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