2026/8/6
全国的に減少傾向にある消防団員数。消防局だけでは対応が難しい火災、台風に伴う風水害、発生が想定される南海トラフ大地震などの大規模災害に対応し、市民の安全・安心を確保する観点から、どのように団員数を確保していくかについて確認しました。
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ア 今後の消防団
本市の消防団員数は条例定員755人に対して令和元年度当初の697人から令和8年度当初は660人と減少傾向が続いています。また、新入団員の定着が難しい、退団などにより、団員数が減少し活動に大きな支障が生じている分団があるとも聞きます。
消防局だけでは対応が難しい火災、台風に伴う風水害、発生が想定される南海トラフ大地震などの大規模災害に対応し、市民の安全・安心を確保する観点から、今後どのように消防団を維持していくかは本市に限らず、全国的な課題です。
消防団を持続可能なものにするために、従来どおりの分団運営を前提とした団員確保を求めるだけではなく、地域の消防防災機能を維持するという観点から、組織、装備、訓練、団員の負担のあり方を総合的に見直す必要があります。
【Q1-1】
消防団員の勧誘は、従来、各分団や地域のつながりに依存してきた面が大きいと考えます。しかし、団員減少が進む中で、分団任せの勧誘では限界があります。
消防団の組織維持、団員確保について、
・これまで消防局、消防団本部としてどのように取り組んできたのか。
・今後、消防局、消防団本部がこれまで以上に主導して取り組むべきと考えるが、消防局、消防団本部、各分団の役割分担をどのように整理しているのか。
・分団別の団員数、年齢構成、出動可能人数などをそのように把握し、消防団の機能を維持する観点からどのように評価しているのか。
・消防団の機能が低下していると判断する基準はあるのか。
【Q1-2】
今後、分団においてこのような基準を下回り、火災、風水害、南海トラフ地震などの大規模災害が発生した際には、その地域における災害対応力の低下が危惧されます。そういった事態に備えて、平時の重点的な団員確保に加えて、近隣分団との連携、管轄区域の見直し、分団再編などさまざまな手法も考えられます。
・市としてどのように取り組むのか。
【A1】
消防局、消防団本部の団員確保の取り組みにつきましては、市内掲示板へポスター等を掲出するとともに、市政ニュースや、消防局のホームページ、公式Xへの掲載、市役所新入職員研修での説明・勧誘、西宮市への転入者に配布する資料の中に団員募集チラシを同封するなどの取り組みを行っております。また、消防団長からは消防団本部会議や、分団長会議において、各副団長や分団長に対し、団員募集に力を入れるよう指示されております。
消防局、消防団本部、各分団の役割につきましては、消防局と、消防団本部は先ほど答弁した通りですが、各分団におきましては、地縁・血縁の他、各団員の知人や友人、各自が所属するコミュニティなどや地域の祭り等の機会を活かし、募集活動に取り組んでいただいております。議員ご指摘のとおり、各分団や地域のつながりに依存した募集活動だけに頼るという考えはありませんが、実際に入団された方の意見を聞きますと、人のつながりで入団したという方がほとんどであることも事実としてございます。
この現状を受け止め、引き続き各分団や地域のつながりによる団員募集を大切にしながらも、分団任せにならないよう、消防局としても主体的に取り組み、新たな領域の人にも入団し消防団活動を担っていただけるよう、尽力してまいります。
分団別の団員数、年齢構成につきましては、毎年統計を作成し、把握しておりますが、出動可能人数については、災害発生の日時、場所が予測できないため、事前に把握することは難しいと考えております。現に、災害発生時、消防車両を動かすことができない状況もございますが、そのような場合でも自転車などで直接現場に赴き、他の分団と合同で活動していただいている事例もございます。
なお、消防団機能を維持するための判断基準につきましては、一律に設けることは困難であると考えますが、災害出動やその他、消防団活動が、できていない状況等であれば、それが一定の目安になると考えております。
また、大規模災害発生時における災害対応力の低下に対する対策と取り組みについては、全国的にも消防団員数が減少傾向にある中、急激に増員することは難しいかもしれませんが、阪神・淡路大震災を経験し、多くの人命を、そして財産を守った西宮市消防団が、今後発生すると言われている南海トラフ地震の際にも力を発揮し、一人でも多くの市民を助けることができるよう、機会あるごとに消防団本部、そして各分団長と調整、共有を図り、問題が顕在化する前に対応できるよう努めてまいります。
一方で、消防団員が著しく減少する状況が続くようであれば、担当区域の見直し等を含め、総合的に判断すべく消防団本部とともに、検討してまいります。
イ 機関員
平成29年3月12日以降に普通免許を取得した人は、総重量3.5トン未満の車両しか運転できません。今後、若い世代や新たに入団する団員が増えたとしても、現在配備されている消防ポンプ車を運転できなければ車両の出動はできず、機関員の確保・養成は今後さらに重要な課題になると考えます。
本市では、令和元年度から西宮市消防団員準中型自動車免許取得要領として、コロナ禍もありましたが、令和7年度末までに3人に対して免許取得の助成を行っています。2人は機関員として活動しており、1人は活動できるように養成中です。
機関員不足への対応を、免許取得だけで解決しようとすると、団員個人の負担や意欲に依存することになります。今後、免許取得補助制度と併せて団員が運転しやすい車両規格の導入も市としての装備政策の一環として考える必要があります。
【Q】
・市内各分団において、保有する運転免許の区分上、消防ポンプ車を運転できる団員、運転経験や出動可能性などを踏まえ、実際に機関員として出動可能な団員は何人いるのか。
・各分団で消防ポンプ車を安定的に運用するためには、最低何人の機関員が必要と考えているのか。
・免許取得補助制度と併せて、車両面の対応として、車両総重量3.5トン未満の消防ポンプ車を、今後の車両更新時に選択肢として検討すべきと考えるが見解は?
【A】
消防ポンプ自動車を運転できる団員の人数については、消防局として把握しておりませんが、機関員数が減少傾向にあることは、一定、認識しておりますので、この機会に調査を実施したいと考えております。
なお、各分団で消防ポンプ車を安定的に運用するための機関員の人数につきましては、
一概には言えませんが、少なくても2名以上いることが望ましいと考えております。
阪神・淡路大震災では、消防団が常備消防と同じ能力を持ったポンプ車を運用していたことから、1現場1ポンプという消防戦術により、消防団のみで多くの火災を鎮火させており、この活動は現在も奏功事例として、全国的にも高い評価を得ております。
しかしながら、将来的に機関員が不足することは、十分考えられますので、現在も車両更新の際は、普通免許でも運転のできる可搬式ポンプ積載車の導入などを分団長と協議をしておりますが、今後さらにその必要性については、検討を進めてまいります。
ウ 行事
消防操法大会は、規律、機器の操作、連携動作を身につける機会として、一定の意義があると認識しています。私も出場したことがありますが、練習を通じて身についた技術があることから、その必要性を実感しています。一方で、団員にとっては一定期間にわたる練習による時間的負担があります。
また、南海トラフ地震などの大規模災害への対応を考えると、大会での競技性を重視した基本操法に加えて、電撃操法のように、実災害に近い形で迅速な対応力を高める訓練の方が実践的であるとの見方もあります。
今後の消防団の持続可能性を考えると、操法大会の意義を維持しつつ、競技性を重視した運営から、実災害対応力を高める訓練へ重点を移すことも含めて、現在の操法大会や訓練のあり方を検証する必要があると考えます。
消防出初式についても、消防局、消防団、消防車両が一堂に会し、市民、とりわけ子どもたちにとっても消防や防災に関心を持つきっかけとなり、親しまれている行事でもあり、防火・防災啓発の効果も大きいと考えますが、実施時期については、1月以外に実施している自治体もあります。実施時期、内容についても検証する必要があります。
【Q】
・操法大会について、電撃操法と基本操法それぞれ、団員の技能維持、実災害対応力の向上の観点からどのような効果と課題があると認識しているのか。
・出初式、操法大会をはじめとする年間行事、訓練、活動の負担感などについて、全団員を対象にアンケートを実施し、団員確保と技能維持の両立につなげるべきと考えるが見解は。
【A】
操法につきましては、過去に実施しておりました電撃操法と現在の基本操法、どちらも競技性を伴いますので、負担の違いはないと認識しております。また、電撃操法で実施していた内容の訓練は、現在、月例訓練や合同訓練で実施していることから、実災害への対応能力は向上しているものと認識しております。
一方、基本操法についてですが、火災対応は消防の専管事項であり、他の組織では代替することができないため、その知識、技術を習得することにより、5人の団員で2線放水することが可能となることから、非常に効果的であり、消防団として特に必要な訓練であると位置付けられております。
そういったなか、課題となっている一定期間にわたる訓練による時間的負担につきましては、消防団本部会議などにおいて、団員の負担を考慮した中で訓練を実施するよう共通認識を持って進めているところでございます。
また、各行事について、消防団員にとって過度な負担とならないように実施することは、消防団本部でも意思統一がなされており、消防団長から各副団長に対して、留意するよう、たびたび指示が出ております。しかしながら、負担感は人によって、また分団によって異なりますし、全員が同時に満足することは、困難であると考えますので、引き続き、消防団員の技能維持の側面、負担感の側面に注視しながら取り組んでいきたいと考えております。
議員ご指摘のアンケートにつきましては、行事に限定せず消防団活動をもう少し広く捉えた形で実施すべく、既に準備を進めているところでございます。
【意見】
消防団の人材確保について、消防局としても主体的に取り組み、新たな領域の人にも入団し消防団活動を担っていただけるよう尽力してまいりますとのことでした。今、何か兆候があれば、それは10年後に目に見えるかたちとなるかもしれません。消防団本部とも連携して取組を進めていただくようお願いいたします。
アンケートについて「すでに準備を進めている」とのことですので、ペーパーレスなどの回答しやすさ、そして、自由記載欄の作成など、せっかくの機会ですので、団員の声を広く集めることで、持続可能な消防団活動、そして市民の安全安心につながるものとなるように要望して、一般質問を終わります。
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