2024/7/12
国立印刷局は、日本銀行券や官報、旅券(パスポート)、郵便切手など公共性の高い製品を製造しています。小田原に工場があり、日本銀行券の製紙から印刷までを一貫して行っています。

これは6カ所ある国立印刷局の工場の中で、小田原工場だけです。偽造防止などの研究開発を行う研究所や技術者などを育成する研修センターもあります。パスポートのすき入れの紙も小田原で作っています。小田原は東京からの交通の便の良さから、第二次世界大戦では軍票(軍の物資調達のための紙幣)が作られていたそうです。
海外との比較で考えれば、日本の技術力はかなり高いものがあります。ユーロ券は各国でお札を作っているため、フランスで製造されたユーロとオーストリアで製造されたユーロでは出来上がりが異なるという、日本では考えにくい現状があるそうです。
日本の国立印刷局伝統の強みは『THE ART芸・技のアーティスト工芸官の存在と質』と、『大量生産できるTHE FACTORY製品工場』にあり、今回は、東京国立博物館で工芸官の彫刻の技術とすかしの技術を拝見させていただきました。


明治初期にエドアルド・キヨッソーネが雇い入れられたことで、日本に技術がもたらされ国産紙幣ができるようになったそうで、凹版彫刻者が歴史は現代まで引き継がれてきています。その配線はヨーロッパ式とアメリカ式の融合で作られた日本式と呼ばれているもの。


1ミリに何本もの線を彫れる、定規がなくても平行線を彫れる技術が日本の紙幣を支えています。ちなみに、ユーロと米ドルの製作には既に彫刻者は関わっていないそうで、日本の工芸官の存在が際立っていることがわかります。
さらに、すかしは紙幣の厚み0.1ミリの中の更に厚みの差で黒と白のグラデーションを出すという技であり、詳細は明かせないほどの精緻なものであることをご説明いただきました。
デジタル通貨の研究やキャッシュレスが進む社会ではありますが、精巧な技術の伝承は大事にしていきたいと思っています。

https://www.culture.city.taito.lg.jp/ja/events/00001c00000000000002000000541711
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