2026/5/26
今後の活動について、色々と考えを巡らせています。
1)「再エネ推進」と「守るべき国土」
今日も、青木美希さんの『それでも日本に原発は必要なのか?』(文春新書、2026年)からの情報です。ドイツの再エネ政策で特に印象に残ったのは、「土地利用」を国家的に位置付けている点です。
日本では再エネというと、「推進か反対か」という議論になりがちですが、ドイツでは「どこに、どれだけ配置するのか」を国としてかなり明確に制度化しています。
ドイツでは、「風力エネルギー用地法」により、国土の2%を陸上風力発電に活用することを法律で定めています。
現在、ドイツの陸上風力発電設備容量は約80ギガワットですが、カーボンニュートラル実現には将来的に160〜180ギガワット程度が必要だと試算されています。その必要容量から逆算し、「そのためには国土の約2%が必要」と位置付けているのです。
さらに興味深いのは、その2%を各州に割り当てていることです。
16州それぞれに「面積貢献値」が定められ、ベルリン州は0.5%、ヘッセン州は2.2%など、地域条件に応じて0.5〜2.2%の幅があります。
また、2027年末までに各州は自州面積の約1%を風力発電候補地として確保し、2032年末までに2%を達成することが求められています。
つまり、「努力目標」ではなく、国家として必要量を積み上げ、法制度として具体化しているのです。
一方で、驚くのは「残り98%は原則として建設不適地」とされている点です。
都市や集落、山地、特定の鳥類の生息地、EUや州の自然保護区域など、多くの場所は最初から風力発電候補地から除外されています。国立公園や自然保護区も対象外です。
つまり、ドイツは「再エネ推進のためならどこでも開発して良い」という考え方ではありません。
再エネ推進と自然保護、景観、地域生活との両立を前提に、ゾーニングを国家レベルで行っているのです。
また、一部の州では住宅から1000メートル以上離す規制を導入しようとしました。しかし、その規制を厳格に適用すると、2%目標を達成できなくなるため、国は「2%指定を達成した場合に限って1000メートル規制を認める」という折衷案を採用しています。
ここにも、理想論だけではなく、現実的な制度設計を積み重ねるドイツの姿勢が見えます。
日本でも、太陽光発電について「国土の2.2%で必要電力を賄える」といった試算はあります。しかし、どこを適地とし、どこを守るのかという全国的土地利用方針はなお曖昧です。
北海道のように自然環境や景観、水資源が地域の大きな価値となっている地域では、こうした土地利用の議論は極めて重要です。
脱炭素を進めることと、地域の自然や暮らしを守ること。その両立のためには、事業者任せではなく、国や自治体が主体的に土地利用の方向性を示していく必要があると感じています。そのために私ができることに取り組みます。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年5月26日 その6847『逢坂誠二の徒然日記』8544回】
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