2026/5/6
今日、GWの最終日です。今年は、遠出もせずペースを落として過ごしました。
1)日銀の苦悩と政府
日銀は、4月28日の政策決定会合で追加利上げを見送りました。政策金利は0.75%に据え置かれることになります。この判断に9人の委員のうち3人が反対しました。
現在の日本経済は、物価上昇基調にある一方で景気の先行きには不透明感が強く、株価は高水準、円は主要通貨に対して大きく下落し、長期金利は上昇、さらに財政は膨張するという、複雑でねじれた状況にあります。
このような中で、日本銀行は追加利上げを見送り、政策金利を据え置きましたが、その判断は単なる慎重さというよりも、政策の選択肢が限られていることの表れと私は見ています。
本来、金融政策は複数の選択肢の中から最適なものを選ぶものですが、現在はどの選択をしても副作用が大きい状況にあります。
利上げを行えば円安や物価上昇の抑制につながる可能性がある一方で、景気への下押しや財政負担の増加を招きます。
逆に利上げを見送れば、円安やインフレ圧力が続き、家計の負担が増すことになります。このため日銀は、強い政策変更ではなく、小幅で慎重な対応を余儀なくされています。
その背景には、長年の超低金利政策と大規模な国債購入があります。日銀は国債を大量に保有し、事実上、低金利環境を支えてきました。
また、日本政府もその前提のもとで財政運営を行ってきたため、金利上昇は、国債の利払いが増え公債費の増加という形で直ちに財政を圧迫します。こうした構造のもとでは、急激な金利引き上げは難しく、政策の自由度は大きく制約されています。
したがって現在は、「慎重に判断している」というよりも、「選べる範囲が狭い中で最も影響の少ない道を探っている」局面にあると言えます。
しかし、この局面で、日本銀行が利上げの時期や判断を誤れば、影響は広範に及びます。
仮に利上げが早すぎれば、景気を冷やし、企業投資や個人消費が落ち込み、回復の芽を摘むおそれがあります。
一方、遅すぎれば円安と物価上昇が進み、家計負担が増大し、実質所得がさらに低下します。また、金利上昇の局面では、日本政府の公債費も増加し、財政運営が一層厳しくなります。さらに金融市場では国債価格の変動が大きくなり、金融機関の経営にも影響が及ぶ可能性があります。したがって、判断の遅れや誤りは、景気、物価、財政、金融システムのすべてに波及する重大なリスクを伴うものです。
政府が取り組むべきことは、以下に整理できると、現時点で考えております。
*物価高対策は対象を絞って実施(低所得層・中小企業など)
*賃上げを実現する環境整備(価格転嫁・介護など公定価格の見直し)
*エネルギー・食料などの国内供給力を強化
*成長分野への重点投資(人材・技術・産業)
*段階的に財政規律を立て直す(急激な緊縮は避ける)
つまり「短期の生活支援」と「中長期の財政・成長」の両立が鍵だと受け止めています。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年5月6日 その6827『逢坂誠二の徒然日記』8524回】
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