2026/2/19
特別国会の初日。本会議場は、自民党議員で埋め尽くされていた。
「右翼」「左翼」という言葉は、もともと議場の座席位置から生まれたと言われる。議長席から向かって右側に保守、左側に革新が座ったことが語源だ。今回の衆議院では、本会議場の右翼から左翼までのほとんどが自民党の議席となった。
かつて「本会議場の左翼」に位置してきた政党――中道改革連合の立憲民主党出身者、れいわ、共産党などは、議席を大きく減らした。政治の地殻変動を象徴する光景だ。
2015年に安全保障関連法制が成立して以降、中国の軍事的台頭は一段と顕著になった。
台湾が武力によって統一される事態が起きれば、西太平洋の海洋秩序は大きく塗り替えられる。軍事と外交は密接不可分だ。東半球における米軍のプレゼンスが大きく低下し、中国の地域覇権が確立すれば、日本は軍事的にも経済的にも中国の強い圧力下に置かれ、中華経済圏に組み込まれることになる。
「サナ活」にやられたとか、「国民がSNSに引っかかった」といった分析を目にすることがあるが、的外れだと思う。総選挙において、物価高対策、消費税などの政策に与野党間に大きな差はなかった。底流で選挙結果に大きな影響を及ぼしたのが安全保障だったと私は考えている。
高市政権は、厳しい安全保障環境に対応するために、戦略三文書の改訂、スパイ防止法の整備、国家情報局の創設といった課題に取り組むことになる。加えて、国家の背骨とも言うべき憲法改正、皇室典範改正も待ったなしだ。私は、この五つの課題は、保守政党たる自民党の使命だと考えている。
内政においては、野党勢力が減退した今、自民党は多様な世論の受け皿になるべきだと思う。多数を得たときほど、同質化や過度な同調圧力が生まれやすい。国会の「右翼から左翼まで」占めるに至った自民党の政策に幅がなくなり、切り捨てられる人が出てくる可能性もある。
内政において多様な価値観を抱え込むことができるか。自民党が国民政党であり続けるために必要なのは懐の深さだ。強さと寛容。その両立なくして、自民党も国家も持続しえない。
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ホーム>政党・政治家>細野 豪志 (ホソノ ゴウシ)>本会議場の右翼から左翼までを占めた自民党、その試練