2026/4/1
【鉄道業界の「特定技能人材育成研修」を視察】
鉄道業界の人手不足対策として、JR東日本と「海外鉄道技術協力協会」(JARTS)が連携して実施している「特定技能人材(外国人労働者の在留資格)育成研修」を視察しました(3月19日)。
福島県白河市のJR東日本総合研修センターで、インドネシア人(66人)、ベトナム人(42人)、フィリピン人(3人)、モンゴル人(2人)の研修生113人(全員男性)が、軌道整備や車両整備、電気設備整備のクラスに分かれて、約4週間の研修を受講し、特定技能1号になるための試験合格を目指していました。
試験は、振りがな付きの日本語の筆記試験。選択式ですが、私の知らない技術用語も多く、かなり難しいようです。
研修生は、日本の鉄道会社や工事などを行う関連会社の内定を得てから来日していますが、この試験に合格できなければ、その企業で働くことはできません。
今回の研修は、JR東日本グループから41人、他のJRグループから38人、民間鉄道とその関連会社から34人の内定者が参加していました。
参加している研修生は、20代後半から30代前半が中心で、母国に妻子を残している人も多いようです。
また、研修生には、自動車組立メーカーや鉄鋼関連、塗装など、鉄道業界以外の技能実習生として日本で働いていた経験を持つ人も多く、講師とのやり取りも日本語でスムーズにできているようでした。
視察に訪れた私に、講師の指示に従って、「起立!」「礼!」と礼をしてくれたクラスもありました。
広大な敷地を持つ研修センターには、実習用の線路などの設備があり、研修生たちは、実際のレールを動かしたりして、技能を身につけます。
1日8時限の授業のほかにも、補講を受けたり、同じ国の研修生同士が母国語で教え合って復習などもしているということでした。
私が訪問した時は、既に「試験直前期の塾の特訓」のような雰囲気で、模擬試験の答え合わせと解説をしていました。外国人の研修生が、日本人も知らないような専門用語を、日本人の講師と熱心にやり取りしている様子が印象的でした。
私は、研修生たちに「全員合格して、ぜひ日本で働いてください。その際は、鉄道用語以外の日本語も覚えて、ゴミの分別などにも気を付けてください。」と激励しました。
◇ ◇ ◇
「特定技能」の外国人の雇用は、日本人と同一労働同一賃金です。受入れ企業は、入国から帰国まで一連のサポートを行うことが求められており、国に登録された登録支援機関に依頼して、アパートなどを探し(これが難しい)、住居確保を支援したり、自治体に住民票の申請をするのを手伝ったりするうえ、日本までの渡航費用も負担することが多いので、日本人を雇用するよりもコストは高くつくことになります。
それでも、鉄道業界では「特に終電から始発までの深夜帯に働くことが多い軌道整備などは、日本人だけでは採用枠が埋まらない。優秀な外国人材が不可欠」といったニーズがあります。
日本の重要インフラである鉄道業界の人手不足を補う人材を確保・育成していく取組は非常に重要です。
鉄道業界で働く外国人材を確保するため、「海外鉄道技術協力協会」(JARTS)が、適切と認めた日本側の職業紹介事業者(外国から人材を探す)や登録支援機関(来日後の住民票取得やアパート探しなどの生活支援をする)と、受入企業(鉄道会社やその関連会社)を結びつける役割を果たしているということでした。


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