
7月17日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、日本維新の会顧問を務める馬場伸幸衆院議員をゲストにお迎え!定数削減法案の秋の臨時国会への先送りをめぐる自民党との与党内の激烈な交渉、そして副首都法案の意義と課題とは?さらに、次回の内閣改造における「閣内協力」への覚悟についてMCの産経新聞編集長・水内茂幸記者が深掘りして伺います。
MC水内記者: 定数削減にこだわっていたところで、高市さん自身も約束したことはやらなければいけないということで指示を出して、一時期は会期を延長してでもやるぞというメッセージも官邸から伝わってきたような気もしますが、最終的に秋の国会になりました。まずここからですけれども、これを馬場さんはどういう風に見てますかね?
馬場氏: 大体国会というのは、終盤になってくると政府側が出した法案はほとんど処理が終わります。終盤になってくると難しいものや、議員が出す議員立法など、成立自体も元々難しい、難問ばかりが残ってくるんですね。だから毎回、国会末になると「延長する」とか「それはやめる」とか、「これを先にしろ」とか、激烈な交渉になるわけです。
MC水内記者:センシティブなものも含めてですよね。
馬場氏: 皇室典範は我々も一刻も早く、皇位継承を確保できる、きちっとした建付けを用意するということを訴えてきました。我々としても、審議の順番が入れ替わって皇室典範が真っ先に来たことについては異論はないんですね。

MC水内記者: これをまず優先して処理する、というところですよね。
馬場氏: そうですね。で、我々が力を入れてきた、今おっしゃった「定数削減」、そして「副首都法案」。この2本をどうしてもらえますかという部分が、我々と自民党との激烈な交渉だったわけですね。
MC水内記者: 定数削減は昨年の臨時国会でもやろうとしていながらなかなかできなくて、「次では必ず」という話もあったと思うので、非常に忸怩たる思いもあったと思うのですが。
馬場氏: テストでもなかなか100点満点は取れないですからね。
MC水内記者: 確かに。
馬場氏: 50点でよしとするか、60点でよしとするか。政治の世界なので、「こちらの言うことが100%できなければ許さない」と言っていると物事が前に進まなくなります。そこは我が党の遠藤(敬)総理補佐官や藤田(文武)共同代表、他のメンバーも汗をかいてこの間頑張ってくれましたから、結果については仕方がないなと思います。
(中略)
MC水内記者: 特別国会は特殊な事情もあったので取り下げる方針にはならなかったと思うのですが、高市総理自身がやることに対してすごく強い意欲みたいなものを僕は感じ取ったので、自民と維新でこれから秋の臨時国会でも実現を目指していくということは、9月の状況にもよるけれど変わりないということですよね。

馬場氏: 視聴者の皆さんも、それぞれの議員の発言や態度を見ておいていただきたいと思いますけれど、やっぱり定数削減というのはモロに自分たちのことになりますからね。自分のバッジを守るための反対なのか、もっと高尚な観点からの反対なのか。政治家は口が上手いですから上手にいろんな理屈を言いますけれど、じっと見ていたらご理解いただけるんじゃないかなと思いますね。
MC水内記者: 自分で生き残るためのものになったら、何のための議員バッジなのかという感じがしますよね。議員バッジってあくまでも『借り物』だとよく言われますが。
馬場氏: そうです。有権者の皆さん、国民の皆さんからお預かりしているものですから。
MC水内記者: 自分たちの私有物になっては困るということですよね。それを踏まえながら秋に向けて考えていくということですね。
一方、もう1つの副首都法案なのですが、今ギリギリまで修正協議をいろいろやっていますけれど、まずその前段階で、高市総理の方から「都構想の部分だけは、住民投票の対象領域を大阪府からやっぱり大阪市に戻してほしい。自民党の中に反対が多いから」と言われました。これは馬場さんから見て、まずどう受け止められましたか?
馬場氏: 副首都を使って大阪都構想もうまく仕上げようじゃないかという吉村(洋文)代表の思惑があったと思うんですね。それは悪いことではないと思いますけれど、やっぱり今この「副首都」という考え方が出てきているのは、東京に何かがあった時に補完する都市がいる、ということが大前提ですよね。
我々維新の会が「副首都」と言っているのは、明治維新の時に行われた廃藩置県から150年が経ち、そろそろ日本の統治機構のあり方を見直す時期が来ているということです。実は30年ほど前にも国会で「地方分権」「道州制」「首都移転」などが盛んに議論され、首都移転候補地まで決まるところまで行きましたけれど、ある日突然消えてしまいましたよね。
MC水内記者: 那須塩原とか、あっちの方とか色々(案が)あった気がしますね。
馬場氏: 30年経ってみて、人口減少が止まらず過疎化が進み、自治体が消滅するところまで来ているわけです。だから統治機構の形を問い直す時期は確実に来ていて、そうなれば基本的には「廃県置藩」。「藩」というのは我々の考えでは「道州」になります。将来道州制が進んでいく時に中心になる核が必要ですから、この副首都が将来の道州制の核になっていくということです。
例えば神奈川県でも、政令指定都市が横浜、川崎、相模原と三つあります。神奈川県の知事とお話しすると、「政令市が饅頭で言うと美味しい真ん中のあんこで、神奈川県は外の皮の部分を担当させられているから非常にしんどい」という趣旨のことをおっしゃいます。ただ、副首都が誕生していくと、今度は「政令市が三つもあるのはおかしいんじゃないの?」など基礎的自治体のあり方を問い直す時が副首都の後に必ずやってくると思うんですね。
だから大阪の場合は、副首都にならせていただいて盛り上がってくると、同じように「大阪府下の基礎自治体をどう再編するか」という話におのずとなってくる。僕は個人的には大阪都構想には賛成ですが、「今、副首都と一緒にやるのはどうかな」という疑問符がついているんですよ。
MC水内記者: なるほど。
馬場氏: だからまず副首都をやって、それからしばらくして「大阪府下の基礎自治体のあり方の真ん中に大阪都が来る」というのはもちろん結構です。ただ、周辺の自治体で単独ではやっていけないところが次々と出てきているので、そこの再編を大阪都と一緒にやることで、大阪全体、ひいては関西・近畿をどうやっていくかという議論が湧き上がってくると思うんですよね。(中略)僕も堺市議会議員をやらせていただいていた頃からそういう議論がありましたけれど、スーパー政令市や特別市というのは「面積の小さい都道府県を作る」と捉えていただいたら分かりやすいと思います。ただ、そうすると周辺地域との分断が起こる気がしますから、いかに全体でみんなが得するような形を考えていけるかということですよね。
MC水内記者: 完全に違う二つのものができてしまうということになっちゃうわけですね。これを踏まえてですが、今国会を見ると残る懸案はほぼこれくらいじゃないかと思いますが、ちょっと延長してでも必ず決着をつける形に与党としてなっていく感じですか?
馬場氏: 与党内としては「定数削減は次の国会でいいですよ」とうちが譲歩しているわけですから、これで副首都もダメということになってくると、「じゃあ皇室典範を通すためだけに我々は協力したんですか」という話になります。そこは今のうちの執行部も厳しい立場に追い込まれますよね。
MC水内記者: 絶対にそうですよね。
馬場氏: だからこれは一致団結して、何としてでも副首都法案を通すと。今、力を結集してやっているところですね。
(中略)
MC水内記者:馬場さんは7月1日に出演されたラジオ番組で「国民に認められた連立の枠組みへ、維新から閣僚を排出する時期が到来している」という話をされていましたけれど、次の改造の時には閣僚を出すという覚悟は、維新としては固めつつあるということですかね?
馬場氏: そのラジオの発言もね、昨年10月に連立を組んだ時は、それぞれの支援者の中にも賛否両論あったでしょうし、何か国民からお墨付きをいただいたわけでもない。政党間同士の話し合いでそういう結果になっただけですから。
今年2月、その連立を組みながら選挙をさせていただいて、自民・維新を合わせてかなりの議席をお預かりしたわけですから。そこは国民の皆様方からも「自民・維新で一度やってごらん」というお墨付きをいただいたという風に理解できると思いますので、僕は次に内閣改造をする時には、閣内協力でやるというのは筋が通っていると思いますね。
MC水内記者: 官邸側から聞くとしたら「複数ポストもあるかも」なんて話もちょっとありますけれど、覚悟はちゃんと大丈夫ですかね?「そしたら馬場代表が入閣するんじゃないか」みたいな気もするんですけども、どうですか?
馬場氏: それは高市さんに指名権がありますから、何とも言えませんけれどね。
MC水内記者: そうですね。でもいよいよ「1回閣外で」と言っていましたけれど、そこからは明確に次元の違う世界に入ってきているということなんですね。

馬場氏: そうですね。やっぱり選挙で認められたということは大きいと思いますので、やっぱりその民意を風にして、さらに難しい課題に向かっていくためには「中に入ってやっていく」ということが非常に重要ですよね。
MC水内記者: 責任の持ち方なども、そこはやっぱり違ってきますもんね。
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