本日告示された高知県知事選挙は、17時に立候補届の受付が締め切られ、届出のあった現職の尾﨑正直氏(自民、民主、公明、社民推薦)の無投票3選が確定しました。
今回の知事選では、「産業振興計画や南海トラフ地震対策などに取り組んできた尾﨑県政2期8年の評価が焦点」(*1)とも報道されていましたが、4党の相乗り推薦に加え、共産党も候補擁立を見送るなど、結果的に現職に対抗する候補者は現れず、政党ベースで幅広い支持を得た現職の3選が確定しました。
尾﨑氏は前回選挙の2011年11月27日執行の知事選でも無投票当選しており、知事選で2期連続の無投票当選は、1978年と1982年の滋賀県知事選挙で武村正義氏の例に続き、今回2例目となりました。
最近の知事選における無投票の例は、今年9月6日執行の岩手県知事選挙、2013年4月7日執行の秋田県知事選挙、同年1月27日執行の山形県知事選挙と、東北三県の例が目立っています。その前が2011年の高知県知事選となります。
今回の知事選では、「必要経費として、高知県選挙管理委員会は4億6600万円を見込む。…(中略)…無投票なら3億5千万円ほどが不要になるという」(*2)とも報道されており、人気キャラクターを使った選挙啓発がテレビやラジオのCM、ラッピング電車などでも展開される予定でした。
>> 「行くぜ、知事選!!」ファンが喜ぶ選挙啓発が1日で終わりそうな高知県知事選挙(10月28日選挙ドットコム)
無投票により予算が節約できるのは、県財政にとってはプラスかもしれません。ですが、地方自治体では市民が首長と議員を直接選べる「二元代表制」がとられており、無投票は市政の選択の機会が奪われることを意味しています。
特に無投票で深刻なのは首長よりも定数が多い議会の方です。今年4月に行われた統一地方選挙では、道府県議選で501人、市議選で246人、町村議選で930人などが無投票当選となりました。有権者に選ばれない政治家が増えることは、市民の代表者ではない者に政治を委ねるという問題をはらみ、地方議会の空洞化が叫ばれています。
一方で、1人しか当選枠のない首長選挙では無投票は起こりにくく、今回の尾﨑知事の無投票当選は、2期8年の県政について対抗馬を促すほど大きな不満点がなかった結果だと受け取る事もできます。いずれにしても今後の4年間の任期をどのように活かしていくのか、尾﨑知事の3期目の活躍に期待したいと思います。
(*1)高知県知事選がきょう告示 立候補は現職の尾﨑正直氏のみ(10月29日高知新聞)
(*2)高知県知事選が無投票か否かで必要経費3.5億円差に(10月28日高知新聞)
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