
4月20日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、高市政権発足半年の節目に、自民党の「陰の幹事長」と呼ばれる元宿仁事務総長と高市総理が30分間にわたり会談したニュースを取り上げます。前回は約5分の会談が解散判断のきっかけにもなったと言われている中、今回交わされたのは党運営の話題か?この出来事のインパクトや裏側を毎日新聞の田中裕之記者が解説します。
田中記者:2025年10月21日に首班指名を受けて、高市早苗さんが女性初の内閣総理大臣に就任しました。明日(4月21日)でちょうど発足から半年を迎えます。
MC期日前氏:そうですね。首班指名でめっちゃぐちゃぐちゃしてて。26年ぶりに公明党が離脱、日本維新の会とくっつくの、「玉木首班説」とか……ちょっと待ってください、まだ半年しか経ってないんですか!?
田中記者:すごい昔に感じるよね。色んなことが起きすぎて1年以上経った感じはあるよね。

MC期日前氏:もう『玉手箱』の感覚です(笑)
田中記者:半年の節目に合わせて、「高市政権どうだったか」、あと「これからの課題」みたいなものが各メディアで記事とかテレビ番組とか出てくると思うんだけれども。その中で、課題面っていうのは選挙ドットコムで皆さんおっしゃってる通り、高市さんの党内基盤の弱さ、参議院とのコミュニケーションを含め、そこにあるって言われてるじゃないですか。このタイミングで、その党内基盤の話だと僕は思うんだけれども、高市さんがある人と会ったんです。先週金曜日(4月17日)に自民党本部で元宿仁事務総長っていう人と会ったんですよ。
MC期日前氏:元宿さんといえば、選挙好きな人はとりあえず、例えば自民党の調査とか出た時に「元宿さんがいじってるのかどうか」と言うほど気にしています。とにかく自民党のあらゆる情報を知ってる人、とてつもない存在感(がある人)っていうイメージがあります。
田中記者:そう。知る人ぞ知る人で、ご存知ない方もいるかもしれないんですけど、表に出てこない方なんです。この自民党の事務総長の元宿さんっていう方は、党の職員として50年以上勤め、2000年にまず事務方トップの事務局長になって、1回定年になるんだけれども定年延長して、わざわざ事務局長から上の「事務総長」に就いて、さらにその後、民主党政権の時に1回引退したんだけれども、自民党が安倍政権でまた政権復帰した時に安倍(晋三)総理がわざわざ呼び戻して今の事務総長になりました。
MC期日前氏:安倍さんが呼び戻したんですね!
田中記者:そうなんですよ。それぐらい重要な人で、党のお金のこと、選挙情勢調査を含めた選挙のこと、党の運営全部を事務方で取り仕切っている。
MC期日前氏:もうとにかく都市伝説みたいな感じで、自民党の全ての金の動きを元宿さんが知ってるみたいな元宿さんのエピソードは大量にあるじゃないですか。で、その元宿さんと高市さんが会われていた。
田中記者:これ首相動静に出てるので、検索したら各新聞社とか通信社の記事が出てくるんですけど。4月17日に高市さんが園遊会に出席した後にわざわざ自民党本部に行かれるんですよ。で、(午後)2時1分に自民党本部で元宿事務総長に会い、2時40分に官邸に戻ってる。つまりわざわざ元宿さんに会うために自民党本部に来て、30分ぐらいは少なくとも面会してるんですよ。

MC期日前氏:うわあ。
田中記者:何か重要なことが話し合われていることは確実だと思う。
MC期日前氏:元宿さんと高市さんが何を話したのかっていうとこですよね。
田中記者:そう。それはまだ明らかになってないんですけど、元宿さんってすごい重要人物だから、新聞社によっては『元宿番』をつけてる会社もあるんですよ。
MC期日前氏:元宿番があるんですか?
田中記者:うちはないけど、元宿番をつけてる社もある。だけど、元宿さんは記者をほとんど相手にしないから、僕が知る限り元宿さんから直接情報を取ったっていう記者は知らない。
MC期日前氏:元宿番はいるけど、元宿さんとは話できない?
田中記者:できても挨拶ぐらいじゃないですか?
MC期日前氏:え、じゃあ元宿番は何のために存在してるんですか?
田中記者:影響力のある人だから、元宿さんが「誰と会った」っていうだけでも情報になるんですよ。「何かをやろうとしてるぞ」って。
MC期日前氏:え、それってもうスパイじゃないですか!?(笑)元宿さんが「この人と会ってました」って。その会った人にアプローチしに行ったりとかですね。そもそも、自民党の職員に番がつくってことはまずないですよね。

田中記者:ないない。幹事長番とか党三役、四役とか、そういう偉い人や議員にはつくけど、職員につけてるわけだからね、言ってみれば。
MC期日前氏:今、自民党で単独で番がつくっていうと、高市さんにつく「総理番」の他にはどんな番がありますか。
田中記者:他には、官房長官番とか、党では幹事長番、政調会長番、総務会長、選対委員長とか、旧派閥単位でついているケースもあるけど、役職でいったらそういうレベル感ですよ。さすがに元宿さんだけにずっとついているのではなく、兼務でついていると思います。(中略)で、この元宿さんは高市総理になってから、これで2回目なんですよ。1回目は去年の12月23日、(午前)9時32分の自民党本部の役員会の後、9時48分に元宿事務総長、9時56分に官邸だから、役員会終わった後についでに元宿さんに会ってて。多分移動時間とかを引くと、5分ぐらい高市さんは元宿さんと会ってることになってるんで、多分簡単な報告ぐらいだと思うんですよ。この時、まだ高市さんは解散を決めてないけど、解散に向けた情勢の報告を受けたのではないかと言われていた時の面会です。重要でしょ?
MC期日前氏:だから今回の1月解散の前で、その時元宿さんが数字見せたとか色々噂になってましたが、それがこの12月の時ですか。
田中記者:そうじゃないかと言われている。解散に向けて元宿さんと総理が何かの意見交換、その情勢調査を元にしたんじゃないかと言われているけど。それでも5分ぐらいでしょ?今回30分ぐらい会ってるからね。
MC期日前氏:30分?え……さすがに解散はないですよね。
田中記者:解散はもうないでしょ。意味わかんないでしょ、ここでさらに増やすみたいのは(笑)。
MC期日前氏:ちょっと1回ウキウキしてしまいました、すいません。さすがにないもんな、絶対4年間ないもんな。
田中記者:だから選挙は多分ない。お金のことも、別に今は裏金事件とか政治資金規正法改正とかは議論にはなってないからその話でもないとなると、多分、党運営、党の組織運営の何かだと思うんですよ。それで、元宿さんが今回何を話したかの情報はまだ全然明らかになってないけど、その元宿さんの発言や考えは直接取材できないから、その元宿さんと話す重鎮のベテラン議員から間接的に情報を得る方法があるんですよ。元宿さんと話すのは大体もうベテランとか重鎮とか一定以上の上の方まで行かないと。
MC期日前氏:国会議員全員が話せるというわけじゃないんですね。
田中記者:僕はそれをやったことがあるんですけど、それで、僕は2021年の、ちょうど衆院選が迫ってて菅(義偉)政権で菅さんが総裁選に出るか出ないのか、コロナできつくなって支持率下がって、横浜市長選も負けてこのまま菅総理で行ったら、自民党は大敗するんじゃないかっていう。そういう「菅おろし」の党内政局の時に元宿さんと喋った重鎮の人がちょっと教えてくれたんだけど。この時に元宿さんは、当時の菅総理と二階(俊博)幹事長に対して総裁選の話をするんだよね。その時はすでに岸田文雄さんが手を挙げてて「菅対岸田か」と言われていた時。元宿さんはとにかく蓋を開けてみたら、菅さんと岸田さんじゃ話にならないと、「たくさん候補を出して、自民党は人材がいっぱいいるんだというところを見せて、推薦人が足りないという人はどんどん貸した方がいいんじゃないか」っていうことを総理と幹事長に進言するわけですよ。このぐらいズバズバ言う人なんです。
MC期日前氏:総裁選の構図作りまで!
田中記者:総裁選のシナリオを総理総裁と幹事長と意見交換するぐらい。もちろん、あくまで職員だとわきまえていらっしゃるから、決めるのは総理や幹事長だけど、これぐらいズバズバ言うわけ。だってそん時さ、菅さんはまだ出る出ないって決めてないんだよ。
MC期日前氏:小泉進次郎さんが説得しに行って涙を流す前、「小泉涙前」の時期ですよね。
田中記者:そうそう、そん時に言えるんだよ。それで、この時の総裁選の結果がどうなったかというと、菅さんは出ないって言いました。そしたら、本命の岸田さんが勝ったんだけど、改革派として「河野太郎待望論」があった河野太郎さんが出て、高市(早苗)さんと野田聖子さんの女性2人が出ました。男女2人ずつで、しかもバラエティ豊かでしょ?本命・岸田さん、改革派の河野さん、女性で言ったら右の高市さん、左の野田聖子さん。人材をいっぱい出して、これって「元宿シナリオ」そのまんまじゃん。
MC期日前氏:ああ、そっか。大量に自民党は人がいますよっていう。
田中記者:盛り上がった総裁選で岸田さんが勝って、解散を打って自民党が勝ったでしょ。
MC期日前氏:そっか。しかもあれですよ、当時は立憲民主党の人事が女性少ないみたいな、自民党は2人も女性が総裁選に出たのにみたいな感じになってましたもんね。
田中記者:こういう党首選を野党ができないんだよ。それを自民党はやれちゃうので、総裁選終わった後に野田聖子さんに聞いたら、やっぱり「元宿さんに褒められた」って言ってた。

MC期日前氏:「自民党によく貢献してくれました」っていう意味ですね。
田中記者:幅を見せたわけでしょ。女性2人出るし、さらに右の高市、左の野田と、幅広く、自民党はキャッチオールパーティーですよっていうのを世の中にアピールできて、そして総選挙も勝った。
MC期日前氏:しかもあれですよね、野田聖子さんって当時「20人集まるのか問題」があって。
田中記者:この時初めて出れたのよ。二階派から推薦人貸してもらってね。
MC期日前氏:本番の票を入れるタイミングの時に「これ20人割るんじゃないか」みたいなドキドキがありましたよね。そしたら20人超えたんで。
田中記者:しかも二階さんが入れたんだよ。
MC期日前氏:え、入れたんすか。

田中記者:二階さん本人は野田さんに入れてんの。当時は二階幹事長、野田幹事長代行だったでしょ。
MC期日前氏:結構サプライズで。野田さんは負けたんですけど、その時20人超えたんでちょっと笑顔でしたよね。負けたんだけど勝者の顔してましたよね。
田中記者:だから非常に盛り上がったんだよ。(中略)この総裁選を高市さんも次につなげてるわけだし。終わってみたら「あれ、元宿シナリオじゃん」みたいな。
MC期日前氏:うわあ。そこまで描いてるんですか。我々国民は色々分析とかしてるんですけど、全部あの元宿さんの脳内に支配されてる。
田中記者:掌で踊らされているかもしれない(笑)それで、高市さんと30分ぐらい話したって気になるでしょ。多分、党のことなんだけれども、一説には参議院の石井準一幹事長がその時に党本部にいたんじゃないか説がある。けど、そこに同席したかは全くわかんない。していないかもしれないし。
MC期日前氏:とにかく今、参議院の人事で40人を超える石井準一グループができたっていうのもあって。
田中記者:高市さんは参議院人事に全部手を突っ込みたいんじゃないかとも言われてるでしょ。だから、今の状況だけみれば可能性としてはあるよね。(中略)で、総理動静ってなんで分かるの?って思うと思うんですけど、これは総理番が確認して記録することもあるし、あとは官邸の広報担当の秘書官に「今総理は党本部に入りましたけど、誰と面会しましたか?」って聞いて向こうからアナウンスが来ることもある。この「元宿さんと会った」っていうことだけが、もう党内に何らかのメッセージになるわけ。
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