8月10日に告示された石垣市長選挙には、新人の砥板芳行（といた・よしゆき）氏（55）、自由民主党と公明党が推薦する前職の中山義隆（なかやま・よしたか）氏（58）の無所属2名が立候補しました。投開票は8月17日に行われます。
6月に石垣市議会が可決した不信任決議によって中山氏が失職したことに伴い実施される今回の石垣市長選挙は、中山市政の是非、防衛力強化・安全保障への対応、観光振興策、市民生活への支援策などが争点と考えられます。
砥板氏は沖縄県石垣市出身。2010年の石垣市議会議員選挙で初当選、以降通算4期務めました。石垣市長選挙は2022年に続いての挑戦となります。
砥板氏は以下の政策を掲げました。
○自分らしく生きられる街
市民のいのちと暮らしを最優先に！子育て・仕事・医療・介護・福祉・教育を充実させます。○子育て
・派遣費補助支援額拡充！子どもの貧困対策・ヤングケアラー対策の促進・支援をします！
・不登校の子ども・保護者の居場所づくりを促進します！
・全天候型子どもの遊び場整備
土日祝祭日の市役所ロビー・会議室等を開放し、児童生徒の自習等の場に。子どもたちが等しく学べる市独自の支援を行います。○教育
・学校施設の防災・老朽化対策
建替え視野に県・国と連携。
・教職員のいのちと健康を守る対策強化！支援員の増員・職員住宅の確保○くらし応援
・離島コスト高の解消へ
ガソリン暫定税率廃止と輸送コストの支援を県や国に働きかけます
・公営住宅の早期高層化建替え、一般市営住宅の建設
・中北西部地区公共交通網の拡充、住宅整備・防災強化○出前市長室
各地域・階層・分野の声、意見を聞き、市民目線で市政刷新と市民の信頼を築きます。○働き方改革
労基署、教育委員会と連携して、労働基準法（労働者の権利）を学ぶ機会をつくり、自分らしく働き安心して暮らせる石垣市にします！○賃上げ
・人材育成や資格取得支援、中小企業の賃上げ支援の制度を県・国に求めます。
・島外事業所への地元正規雇用割合を増やし給与水準を向上させます！
中山氏は近畿大学商経学部経営学科卒業。野村證券株式会社勤務、株式会社木田商会勤務、八重山青年会議所理事長、日本青年会議所沖縄地区担当常任理事を経て、2006年から石垣市議会議員を務めました。2010年の石垣市長選挙で初当選して４期連続当選。今回は不信任決議を受けた自動失職によって、5度目の当選を目指しての立候補となります。
中山氏は以下の政策を掲げました。
１ さらに安心できる子育てを
・妊婦検診の無料回数を増やします
・出産にかかる経済的負担の軽減
・ミルク支援の実施、出産直後の不安を軽減
・新川児童館に続き市街地東側に児童館新設
・公園の遊具更新や子どもの居場所の充実 ほか２ さらに未来につながる教育を
・派遣費補助を更に拡充し児童・生徒の派遣費補助の全額補助化
・習い事・塾など学習支援費の補助
・小中学校体育館へのエアコン整備（熱中症対策・避難所機能）
・入学支援金5万円の継続など、隠れ教育費の軽減（制服・教材・教育関連費など） ほか３ さらに暮らしを支える政治を【高物価対策】
・水道料金の軽減措置
・ゴミ袋の無償配布または価格見直し
・電気代・ガス代の一部補助
・焼却炉改修でゴミの分別簡素化４ さらに命に寄り添う医療・介護を
・医師・看護師の離島勤務支援制度の強化
・介護職人材の確保と待遇改善で介護待機ゼロに
・在宅医療・介護のサポート体制充実
・健康寿命延伸プログラムの推進 ほか５ さらに稼げる島の一次産業へ
・高付加価値農業の実現
無農薬・オーガニック栽培への支援強化で、ブランド農産物の付加価値を向上
・新製糖工場で地域経済を活性化
安定的な受け入れ体制の確保とサトウキビ農家の生産意欲向上、雇用創出へ
・漁業基盤の整備と支援拡充
八重山漁協の競り場新築、もずくタンク増設、燃料費・輸送費への支援強化で、漁業の安定化と収益増を支援６ さらに持続可能な観光へ
・観光の声をカタチに。観光部設置で体制も進化！
・宿泊税の導入による観光財源の確保
・環境配慮型観光への転換支援（エコツーリズム・ガイド育成）
・欧米を中心とした長期滞在型観光誘致 ほか７ さらにつながる石垣へ【台湾航路・経済】
・台湾八重山経済圏構想の推進
・石垣～台湾の定期貨客船航路開設
・地元企業の台湾展開支援（観光・特産品販売）
・貿易拡大による生活物資の価格低減効果の実現 ほか８ さらに未来を描くまちづくりを【交流・港湾・都市インフラ】
・旧庁舎跡地に“市民と世界をつなぐ交流拠点”を創出
・旧空港跡地の開発を着実に前進
・南ぬ浜町（新港地区）から第2架橋とクルーズ船第2バースの整備推進
・石垣空港の機能強化を推進！滑走路2800mの実現 ほか９ さらに頼れる行政へ【行政改革・DX】
・オンライン申請・LINE窓口の拡充
・DXによる業務効率化で職員の現場対応力を強化
・外部人材登用による行政ノウハウ強化
・財源の「見える化」と使途の明確化 ほか10 さらに安全な島へ【防災・危機管理】
・有事の際の特定臨時避難施設（シェルター）整備
・小中学校への防災備品・避難機能の充実
・自主防災組織への支援拡充と地域訓練の強化
・危機時の通信インフラ確保と情報発信力の強化11 石垣島は戦場にさせない
石垣島に長射程距離ミサイルの配備は必要ありません。
石垣市長選挙は8月17日に投開票され、失職して出直し選挙に臨んだ前職の中山氏が1万2923票（得票率53.7％）を獲得して5期目の当選を果たしました。惜敗した砥板氏との票差は1799票（7.4ポイント）差でした。
沖縄県石垣市長選挙 8月17日投票 立候補者一覧はこちら＞＞
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