選挙ドットコムが2025年4月6日投開票の秋田県知事選挙に合わせて秋田魁新報と共同で実施した「秋田県知事選挙2025投票マッチング」は、オープンした3月23日から4月7日までの16日間に約1.5万回のご利用をいただきました。このコラムでは、投票マッチングの最終集計結果を発表します!マッチング率が高かった候補者は?そして、関心が寄せられた政策とその賛否は?
今回の秋田県知事選挙には新人3人が立候補し、鈴木健太(すずき・けんた)氏が猿田和三(さるた・かずみ)氏と大久保範夫(おおくぼ・のりお)氏を下して、初当選を果たしました。
得票順は以下の通りでした。
鈴木健太氏 27万3270票
猿田和三氏 18万9382票
大久保範夫氏 5345票
投票率は59.59%で、前回よりも3.03ポイント増となりました。
まず、今回の利用者層を紹介します。
年代別にみると、多い順に「40代」が26.1%、「30代」が21.7%、「50代」が21.1%でした。
支持政党は「支持する政党はない」が最多で64.4%を占めました。
男女別では、男性が55.6%、女性が38.1%、「回答しない」が5.9%、その他0.4%でした。
投票意向をみると「必ず投票にいっている」80.9%、「たまに投票にいく」14.5%、「投票に行っていない」4.6%の順でした。
今回の投票マッチングは30~50代の投票意向がある「無党派層」に多く利用していただきました。
回答者のうち秋田県在住の18歳以上の「有権者」の利用割合は約95%を占めました。有権者に絞った際の関心が高い政策やマッチング率が高かった候補を見ていきましょう。
まず、投票マッチングでは、利用者にとって重要度が高い質問項目を3つ選択してもらっています。その上位の結果は以下の通りになりました。
- 限られた財源の中で、高齢者福祉の充実と若者世代への投資を比較した場合、若者世代への投資を優先するという考えをどう思いますか?(55.3%)
- 最低賃金を全国一律にするという考えをどう思いますか?(27.2%)
- 人口維持を目指す政策よりも、人口減少を前提とした縮小型のまちづくりを優先する考えをどう思いますか?(25.1%)
- クマ対策について、人への被害を防ぐにはさらなる駆除も必要との考えをどう思いますか?(20.3%)
- 限られた財源の中で、公共施設やインフラを適切に維持するために、利用頻度の低い施設やインフラの見直しを進めることをどう思いますか?(19.5%)
- 物価高対策で現金・商品券の給付を進めることをどう思いますか?(18.8%)
男女別にみても、トップは「若者世代への投資の優先」で5~6割を占めました。重視する上位6項目と順序はほぼ一致していました。
項目が分かれたのは男性では4番目に「限られた財源の中で、公共施設やインフラを適切に維持するために、利用頻度の低い施設やインフラの見直しを進めることをどう思いますか?」(21.2%)、女性は3番目に「物価高対策で現金・商品券の給付を進めることをどう思いますか?」(23.4%)がランクインしました。
年代別にみても、最も多かった30~50代では上位5項目が共通していました。
今回の投票マッチングで利用者とマッチングした候補者は猿田和三氏で62.6%でした。次いで、当選した鈴木健太氏が25.7%、大久保範夫氏が11.8%でした。
最後に、関心が高かった政策に関する利用者と候補者の賛否を紹介します。
「限られた財源の中で、高齢者福祉の充実と若者世代への投資を比較した場合、若者世代への投資を優先するという考えをどう思いますか?」の回答状況は、「賛成」が46.4%、「やや賛成」は29.3%、「どちらともいえない」は15.9%、「やや反対」は6.1%、「反対」は2.2%、「わからない」は0.01%。「賛成」と「やや賛成」を合わせて75%超えでした。
各候補の意見は、鈴木氏のみが「やや賛成」、猿田氏と大久保氏は「どちらともいえない」でした。
以上が、秋田県知事選挙2025投票マッチングの結果でした。
投票マッチングは、政策によって利用者と候補者との一致度を図るシステムです。選挙では当選者が1人に絞られますが、当選後に新たなリーダーが政策を実現するためには多様な人の意見を取り入れて調整する手腕が問われます。
今回、あなたが関心を寄せた政策がどのように進んでいくのか?それともなかなか進まないのか?そうした目でこれからの秋田県政をみると新しい発見があるかもしれません。
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