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2024年11月11日に公開された動画のテーマは「トランプ大統領で今後の日本はどうなる?」
国際政治アナリストの渡瀬裕哉さんに、トランプ大統領や共和党の外交政策や、日本への影響について解説いただきました。
「日本には新たな役割が期待される」とのコメントですが、石破総理は対応できるでしょうか?
【このトピックのポイント】

アメリカでは、今回の大統領選挙と同時に、上院・下院議員選挙も行われています。収録日の段階では下院の結果は出ていないものの、上院は共和党が多数を獲得しています。
渡瀬氏は「トリプルレッド(大統領・上院・下院とも共和党)になる可能性は高い」と見立てます。(編集部注:収録後の14日に下院も共和党が多数派になる情勢となりました)
アメリカは議会の力が非常に強いので、上院・下院でねじれると大統領にできることがかなり制約されますが、全部共和党となると、トランプ大統領は、ある程度やりたいことができます。
渡瀬裕哉氏「ちゃんと、自分の党派で固めなければいけない。反対する人がいるので勝ち幅は大きくなければいけないというのが、アメリカの大統領と連邦議会の関係性」
加えて、大統領と連邦議会のほかに、もうひとつ押さえる必要があると渡瀬氏が指摘するのが、共和党の連邦上院トップである、院内総務の選挙です。日本で言う党首選挙のような位置づけです。
今の共和党上院院内総務であるミッチ・マコーネル氏(反トランプ)がナンバー2であるジョン・スーン共和党院内幹事(反トランプ)に引き継ぐのか、親トランプ派になるかによっても変わってきます。(編集部注:収録後の14日にジョン・スーン氏が選出されました)
渡瀬裕哉氏「大統領と上院選と下院選、プラス共和党トップの院内総務の選挙まで見ないと、アメリカがどうなるかわからないんです」
アメリカでは2年ごとに選挙が行われます。2026年の中間選挙では上院の3分の1、下院全員の議員の選挙が、2028年には、同数の議員選挙に加えて大統領選が行われます。
この上院議員が3分の1ずつの交代になることを想定しておけば、2030年くらいまでアメリカが保守化することは確実だとコメント。
渡瀬氏「2028年アメリカで民主党候補が出たとしても、上院は共和党だからいきなりねじれるということは、今の段階からわかる話」

トランプ政権になることで、株価の影響はどのようになるのでしょうか。
共和党の政策は減税して規制を外していく方向ですので、経済にプラスに働き、株価は上昇するのは当然。ただし、そこにトランプ氏自身の考えが反映されることが変動要素になりうると、渡瀬氏は指摘します。
今回、トランプ氏は自分の力で大統領選に勝ってきました。トランプ氏自身は、不法移民を徹底的に排除することと、減税する、関税をかけるという話をしていますが、これらはすべてインフレ政策に当たります。
渡瀬氏「インフレ政策を抑えるためには、エネルギー価格を規制で下げるのと、政府支出を小さくする。これで間に合わないかもしれない」
「FRBの金利は高いままなので、下げるのは難しくなるかもしれない。それって経済に中長期的にどうかなというのはわからない。けっこう難しい所だなと思って見ている」とコメントします。
「中国経済が非常に悪いので、みんなが足を引っ張られる可能性もある」とも分析。共和党政権自体は経済ポジティブだが、トランプ氏の政策はどうなるかわからないといった見立てです。

トランプ大統領はウクライナや中東にどう関与していくのでしょうか。
基本的には、2つの流れがあります。
1つは対中国。この姿勢は、共和党にせよ、民主党にせよ一致していると、渡瀬氏は断言します。
ウクライナや中東については、両党で少し立場が異なりますが、ウクライナ問題の対応に苦戦した民主党に代わり、トランプ政権になると、ウクライナは中長期的に手打ちになっていくのではないかと考えられます。
ただ、「トランプ氏は1日で手打ちと言っているが、それは不可能」と渡瀬氏はコメント。
また中東に関しては、「バイデン大統領が舐められていた」のが、トランプ政権になって修正される見通しです。アブラハム合意という、イランに対して、イスラエル・サウジアラビア・UAEが協力して対抗し地域を安定させる方向に進むのではないか、というのが渡瀬氏の見立てです。
共和党の基本コンセプトは力による平和。国防費を伸ばし、軍事力を見せつけることで相手国と交渉し、秩序を保つ。民主党は外交予算を増やし、交渉する考え方です。
ただし、渡瀬氏は「トランプはアメリカファーストなので引きこもり的」と警告します。
中国がアメリカに対して何かをやってくる(投資、企業買収、農地を購入など)のはすべて拒否し、日本にフロントを押しつける傾向が進み、日本の責任が重くなると懸念します。
渡瀬氏「アメリカが日本に依存してくる感じになってくるんじゃないかな。この状態で米中関係が悪化すると、中国から日本が八つ当たりを受ける可能性がある」

今後の日本との関係。石破総理が渡り合うのは難しい?
石破氏は外交・安全保障の専門家となっていますが、アジア版NATO構想などは「ナンセンス」と渡瀬氏は断じます。
渡瀬氏「あの発想、すごく迷惑なんですよね。東南アジアの取り合いになっているわけですよ。共和党という政党は結構東南アジアが苦手なの。ミサイルフリークなので、インドネシアとかマレーシア、イスラムの国とは関係が微妙。さらに言うと、中国とアメリカのどちらにつきますかというアメリカシンクタンクのアンケートに対して『中国』と答えている国もけっこうある」
渡瀬氏「東南アジアの人を刺激せずに、自分たちの側に加えていくかの作業がアメリカにとって重要。アメリカは苦手だから日本に対応してほしいと思っている。そこで『NATO構想』はタイミングが悪い」
アメリカは東アジア、東南アジアを含めて日本への依存が増えていくことが予想されるとし、「対等な立場というには戦力が違うが、日本の地位はちょっと上がると考えて良い。今までよりは日本の立場が強くなるだろう」と予測します。
だからこそ、石破総理には認識をアップデートしてほしいと、渡瀬氏は締めくくりました。
今後の日米関係にも、ぜひ関心をお寄せください!
トランプ政権誕生で、外交政策と日本への影響はどう変わる?
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