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2024年8月10日に公開された動画のテーマは「○○な政治家ベスト3」。
ゲストの立憲民主党・大串博志衆院議員が選ぶ「他党で○○な政治家」といえば?「鋭い質問をする」「選挙に強い」「将来が気になる」の3つに対し、率直にお話いただきました。答弁書を作った経験も豊富。かつ与党として答弁した経験から選んだ「質問強者」の議員は……?
【このトピックのポイント】

大串氏は佐賀県生まれ。大蔵省(現財務省)を経て2005年に衆議院議員に初当選。民主党政権では復興大臣政務官・内閣総理大臣補佐官など、東日本大震災の実務面を担う要職を務められました。
財務省では予算関連の仕事に取り組まれていた大串氏。政治の道を目指したのは、国民の税金で成り立つ予算が、高級官僚の天下り組織とその向こうにいる族議員の力関係で流れていることに憤慨。「納税者の目線を失ったのは、自民党一党独走の政治で緊張感を失ったから」と感じ、二大政党制的に国民が選択肢を選べるよう、立憲民主党を選んだそうです。
復興関係で、金融関係を担当する政務官を担った大串氏。
とくに、ローン返済中の家屋を津波で失い、働く場所も奪われた中、ローン返済だけが残る「二重ローン」問題を中心に、被災された市民をどう支えるかに取り組み、現地に幾度となく足を運んだそうです。
「東日本大震災は未曾有の災害。今でも多くの皆さんが現地に帰れないでいる。国をあげて取り組んでいかなければいけない課題」と訴えます。
今回は以下の質問からいくつかピックアップして大串氏に回答していただきました。

まずは、「鋭い質問をする国会議員は?」
大串氏は、与党時代に政務官として、当時の野党である自民党から質問を受けた経験から、「政策的に深みがある、真摯な議論をしてくださった」と自民党・田村憲久衆院議員の名前を挙げました。

田村氏は元厚労大臣を務めるほど、社会保障分野は得意分野。厳しい質問もありましたが、鋭い質疑はさすがだと感心したと語ります。
続いては公明党の伊佐進一衆院議員。与党として、政府と適度な間合いを取りながら、言うべきことを言う。「政策にも詳しい中で、適切な質問をいつもされているなと思います。彼の質問にはいつも注目しています」とコメント。

3人目は、共産党の志位和夫衆院議員(同党議長)。

志位衆院議員は2015年5月、当時の安倍晋三総理との党首討論で、ポツダム宣言の第6項と8項で日本の戦争が「間違った戦争だという認識を明確に示していた」として、この認識を認めているのか迫りました。この追及に対し、安倍総理は「その部分をつまびらかに読んでおりません」と答弁。安倍総理は虚を突かれた感じだったと大串氏は振り返ります。
大串博志氏「ポツダム宣言は政府として受諾している、国の基となる大切なもの。こうしたものへの認識を骨太に議論するのは、なるほど党首レベルの話だなと、感心した記憶があります」
ところで国会の質疑は、議論をスムーズに進めるため、慣例として事前に質問を通告することが一般的です。想定されるやり取りを準備して議論に臨むことから、当日は台本を読み上げているようにも見えてしまうのですが……。
大串氏「私は揚げ足取りにならないように、事前に質問内容を通告します。その上で、質問に対する答えを想定し、その想定回答へのさらなる問いのやり取りを、だいたい4〜5手先まで読みます」
「想定をしていない論点がひとつでもあると、答弁書を作る役人さんがきついんですよ」と、ご自身も官僚として答弁書の作成経験が豊富な大串氏は苦笑いします。
大串氏「質問が二の矢、三の矢、四の矢と来られると、答弁する大臣がギューっと答えに詰まって。聞いている周りから見ても、答弁があいまいになる様子があぶり出されます」
MC伊藤由佳莉「追及によって論点が浮き彫りとなり、新たな対策が実現するのですか?」
大串氏は「大臣が答弁に詰まると、役所に帰って、論点を見直すよう職員に下ろすんですよ」と、ご自身でも答弁を作っていた立場から裏側を紹介。
大串氏「職員も、大臣に苦しい答弁をさせてしまった。なんとかしなければと動き出すんです」
「野党側の質疑は、国を動かす大きな力を持つんです」と力を込めます。

続いては、選挙に強い国会議員。大串氏は比較的迷わずに、岸田文雄総理と自民党の選対委員長である小渕優子衆院議員の名前を挙げます。

大串氏「岸田総理は広島1区で代々やっている強さがある。似たところで、同じ選対委員長である小渕優子衆院議員。北関東は自民党が強いところなんですけれども……代々やられている方ばかりが続いてますね」

3人目は、自民党の総務会長を務める森山裕衆院議員。森山氏は鹿児島市議として長年活躍しており、「足元がしっかりしている」と評します。

MC伊藤由佳莉「世襲かどうかを差し引くとどういう要素が?」
大串氏は、地元の声を地道に聞き、政策に反映させる力が重要と説明します。
大串氏「森山さんのように丁寧な仕事ぶりがなければ、野党側の選対委員長として、強そうに見えるところでも攻め入る隙があると見ています」
「日々地元の声を丁寧に聞いて力を発揮するのが国会議員」と断言する大串氏。
大串氏「そういう仕事をしていない与党議員がいたとしたら、たとえネームバリューがあっても、野党が突き崩せると思っています」

続いては、将来が気になる若手の国会議員。こちらも、立憲民主党以外から選んでいただきました。
一人目は、鋭い質問でも登場した公明党の伊佐進一衆院議員。「弁舌爽やかで勉強熱心。人柄もよく政策にも詳しく注目しています」とのことです。
自民党からは、財務省の後輩でもある小林鷹之衆院議員。「総裁選にも名前が挙がるような状況。注目ということにしておきましょう」とにっこり。

3人目は、れいわ新選組幹事長の高井崇志元衆院議員。もともとは民主党、立憲民主党の仲間だった高井氏について「独自の視点を持ちながら、非常にバランスの取れた活動をしており、いつも注目しています」と評価します。

MC伊藤「大串さんの目線は、政治家たるもの政策をきちんと語れるべき、勉強すべきというところですか?」
大串氏「独自の視点を持ち、独自の物語をきちんと政策として語れるのは非常に大切だと思います。そういう勉強を常にやっておかねばならないし、問題意識を持っておかないとならないと思いますね」
立憲民主党の若手にも学んでほしいポイントは。
大串氏は「常に勉強熱心であってほしい」と語りかけます。
大串氏「単に役所から話を聞くだけでなく、現場、地元の声を踏まえた上で政策にどう反映するか。ここが非常に難しいところ」
大串氏は、現場の声は「問題意識」で、この問題意識を「政策」という違う世界のものに引き寄せ、編集することが大切と語ります。

大串氏「どう政策を変えれば生活がどのように変わり、現場の皆さんの生の声に応えられるのか。ここをつなぐのが政治家の政策力」
法制度や仕組みをよく知っておかなければならない一方で、国民の皆さんの声がどのように分布しているのかも知らなければならないと説明します。
大串氏「この間をつなぐのが政治家の仕事で、AIではそう簡単にできないと思っているんです」
MC伊藤「意見と政策、この間はすごいあるし、つなぐやり方にもいろいろありますものね!」

今回の質問、ほかの質問と同様に、事前通告なくその場で挙げていただきましたが、難しかったでしょうか?
「国会の質問はおもしろかった」と振り返る大串氏。「質問をしていらっしゃる方を見て、参考になるところ、感じるところがあります」と微笑みます。
そんな大串氏にとって、よい質疑とはどんなものでしょうか。
大串氏「国会議事堂の守衛さんが、国会質疑を聞いていて『ああなるほど、そうだな』と思ってもらえる質疑をするのが、一番いい質疑ではないかと思っています。これ、長妻昭さんもおっしゃってます」
国会質疑を聞き慣れている守衛さんにも、気づきを与えられる質疑とは。
大串氏は、テレビを通じて観ている人々が「ああ、なるほど。政府の政策のここに穴があるんだ」というのが見えること、「揚げ足取りでなく、二の矢、三の矢を放ち、国民に『そこを聞いてほしかった』と思わせる質問をしたい」と語ります。
じゅうぶんに検討されているはずの与党案ですが、野党の視点でチェックすると、気付かなかった不足が現れることもあります。内容だけではありません。一見揚げ足取りに見えるような質問にも、重大な手続きミスが発覚することも。
大串氏は、コロナ禍での持続化給付金で、事務局の多重下請けによる「中抜き」が指摘されるなど、委託体制やプロセスの不備を明らかにした質疑を例に挙げます。
大串氏「私たち、反対ばかりってよく言われますけれど、民主党政権当時、野党である自民党さんの質問も、反対のオンパレードだったんですよ!しかも質問通告も、『○○について』と書くだけで60分尺を求めてきたり」
紳士的な質疑応答であれば、官僚の皆さんも受け入れられるでしょうか。
大串氏「単なる罵詈雑言でなく、官僚が痛いところを突かれたなと思うような答弁であって初めて、見直さなければなと思ってもらえる」
MC伊藤「それが説得感であり納得感で、国民にもわかるんですね」
立民・大串選対委員長が推す、選挙に強い他党議員3人は?世襲以外のポイントは?
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