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2023年7月29日に公開された動画ではゲストに立憲民主党衆院議員の野田佳彦氏をお招きし、選挙の強さの秘訣や2012年の衆議院解散について語っていただきました。
解散の後悔とは?
【このトピックのポイント】
・自民党支持層への「営業活動」が選挙の強さの秘訣
・2012年の解散はもっと早く解散したかった
・6月の解散風は「権力をもてあそびすぎている」
野田氏のプロフィールは以下の通りです。
松下政経塾に1期生として入塾した野田氏。政治部の記者としてペンで政治を変えたいという思いはあったものの、当時は政治家になるビジョンは全くなかったとのことです。
「松下政経塾がなければ政治家にはなっていなかった」と笑顔で語りました。
今回は以下の質問からいくつかピックアップして野田氏に回答していただきました。
これまで、圧倒的な強さで選挙に勝ってきた野田氏。与党に勝つルールとして「369の原則」があると語ります。
「9」は自分の政党の支持層の9割を固めること。「6」は無党派層の6割の票をとることです。
「3」は対立候補、つまり自民党の支持者の票を3割をとること。これは大変に難しいことで、党内の世論調査でも達成できているのは野田氏と岡田克也氏など、非常に限られます。
3割の票をとるためには、穏健な保守層に対して共感できる言葉や政策があることを理解してもらう必要があると野田氏。そのために自民党の支持団体との交流は欠かせないとし、その「営業活動」が自民党支持層からの票につながっているとコメントしました。
街頭の活動では立憲支持者以外からも声をかけられることが多く、中には離党を勧めるものも少なくないそうです。しかし、そのような声に対し野田氏は「自民党に入ったら野田佳彦ではなくなる」と考えているとのこと。
自民党のライバルとなる政党をつくることを志として政界に入ったと語る野田氏は「自民党に行ってしまったら志を失った瞬間。政治家をやめる時だと思います」と力強くコメントしました。
そこでMC乙武洋匡が指摘したのは、今の立憲民主党の政治スタンス。かつての民主党はリベラルな側面を持ちつつ保守政治家にも居場所があったのに対し、今の立憲民主党はリベラルが強く、野田氏が目指した二大政党制とはズレがあるのではと問います。
それに対し、野田氏は法案の賛否に関しては民主党時代と大きな違いはないと説明。しかし、イメージの変化について指摘されることは増えているとのことです。
その原因として野田氏は、維新や国民との関係がうまくいっていないことや、自民党から「立憲共産党」と表現されていることに言及。「なおさら右サイドでコミュニケーションがとれる私がちゃんと働いていかなければいけない」とコメントしました。
2012年、当時総理だった野田氏は社会保障・税一体改革関連法案の早期成立を引き換えに解散を約束。その後の解散総選挙で民主党は政権を手放すことになりました。
当時の決断について、野田氏はそれ以上解散を引き延ばすことは難しかったと振り返ります。一方で「究極のたられば」と前置きしつつ、「もっと早く解散しておけば良かった」とコメント。
谷垣氏が総裁だったタイミングで解散していれば、同じ負けでも大敗は避けられた可能性があったこと、一度合意形成できた谷垣氏とならば再度合意形成できるのではという思いがあったことを語りました。
ただ、当時は竹島や尖閣諸島で外交問題が発生しており、解散できない事情もありました。そのため結果として自民党総裁が安倍氏に交代した後の解散となり、民主党は惨敗しました。
MC乙武が6月にあった解散見送りについて総理経験者としての意見を問うと、「自分の時は戻ってこれない(再選しない)政治家の顔、その家族の顔が思い浮かんだ」と野田氏。
笑みを浮かべながら解散について発言した岸田総理に対し「びっくりした。権力をもてあそびすぎている」と厳しくコメントしました。
また、4月から北朝鮮のミサイル発射の可能性が続いていた中で、政治的空白となる解散をほのめかしたことについて「冗談じゃないよという気持ちになった」とコメント。外交問題で解散できなかった野田氏としては理解できない言動だったようです。
総理経験者が語る解散の本当の怖さとは?
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