三菱UFJ銀行で29年、ニューヨークメロン銀行で12年と銀行で40年働いていた大村朋生(おおむら・ほうせい)氏。
低迷し続ける日本の姿に「若い世代のために、今、政治をなんとかしなければ!」と強い危機感を持ち、政治家になることを決意。「千葉を変える、日本を変える」をキャッチフレーズに、昭和の仕組みを変革しようと取り組んでいます。
今回は、大村氏が政治家を志したきっかけや力を入れたい政策などのお話をご本人に伺いました。
選挙ドットコム編集部(以下、編集部):
政治家を志した経緯について教えていただけますか?
大村朋生氏(以下、大村氏):
政治には普通に関心は持っていました。膨らむ財政赤字や日本経済に問題意識を持ち、自分なりにどのような政策が必要かを考えることはありましたが、政治家になろうとまでは思っていませんでした。
政治への意識が変わったのは、何も変わらない現状に危機感を持ったからです。
私は、大学を卒業した後は銀行員として約40年間、働いてきました。バブル崩壊から失われた20年が過ぎた頃は「誰かが日本を復活させ、希望のある未来をみせてくれる」と思いながら、まじめに働き税金を納めてきました。
今や失われた30年となりましたが、いつまで経っても政治の根本的な部分は変わっていません。昭和の高度経済成長を支えた仕組みが時代遅れになり、それを変えられない政治が原因だと感じました。
私には20代の子どもが2人いますが、自分の子どもを含む若い世代のためにも「何も変わらない政治は今、なんとかしなければいけない」という追い詰められたような気持ちになったことがきっかけです。
編集部:
銀行を退職して政治の道に進むのは、とても大きな決断だったのではないでしょうか。
大村氏:
政治を変えたいという思いはありましたが、自分が政治家になろうとまでは思っていませんでした。
日本維新の会の政策は、自分が考えてきたことと一致する部分が多かったので、オンラインの維新政治塾に参加しました。入塾したのは、維新を応援したいという気持ちからです。
維新政治塾は、自由でフラットで面白く、同時に「日本を変えよう」という維新の議員の熱い思いに感嘆しました。維新を応援するなら、自分も県政に挑戦することが一番良い方法だと決意し、2022年に銀行を退職し、政治の道に進みました。
編集部:
銀行での経験やスキルを政治の世界でどのように活かせそうですか?
大村氏:
大学卒業後に就職した三和銀行(現三菱UFJ銀行)では、事務部門、企画部門、国際金融部門、秘書室、シカゴやニューヨークの海外拠点などで、幅広い業務をしました。2010年に転職したニューヨークメロン銀行では、コンプライアンス部門を担当しました。
どの業務においても、極めて高いコミュニケーション力が要求されることが多かったです。様々な利害関係者との交渉において、筋の通った主張を変えることなく、問題解決につなげてきました。このコミュニケーション力や課題解決力は、今後の政治活動にも活かしていきたいと思っています。
編集部:
大村さんが、最も力を入れたい政策について、教えていただけますか。
大村氏:
一番力を入れたい政策は、少子化対策です。
少子化対策は、日本で最も重要な課題ですが、政府の施策は不十分であり、政治・行政改革を進めることを前提に財政支出を躊躇すべきではないと思います。
幼児教育、高等教育の無償化、給食費の無償化、保育園の整備と費用軽減に重点的に予算を配分していきたいです。
18歳〜25歳くらいまでの若者への支援や、多様性のある家族のあり方を前提とした支援も考えています。
少子化対策を実施するためには、予算の確保はかかせません。
そのために、政治・行政の改革を実行します。
昨年、千葉県議会は、議員定数を94から95に増加させたのをご存じですか?
議員の海外出張も実施されています。私は、ありえないと驚きました。
政治や行政などの仕組みを変えることで、必要な所に予算を配分できます。
まず政治改革は、県会議員の定数削減と報酬カット、県会議長の交際費廃止と県知事の退職金の見直しを提言します。
次に行政改革は、渋滞問題の解決とインフラ・防災対応のために、隣接する都県との連携を深め、より一層の広域行政に向けて提言します。
また、行政のデジタル化は変革の起爆剤となるでしょう。デジタル交付金は、有意義かつ有効につかっていくことで、大きな効率化が期待できます。
必要な政策の実行のために予算を確保するには、政治と行政の改革が早急に必要です。
私は、既存の古い仕組みの変革は、支援する組織に遠慮する必要がなく、しがらみのない日本維新の会にしかできないと思います。
編集部:
他にも力を入れたい分野はありますか。
大村氏:
ITなど科学・技術を積極的に活用した新しい産業の誘致と人材育成に力を入れていくことが、千葉県の経済成長につながると思います。また、セーフティネットを利用しやすい環境と体制の整備と共に、県独自のセーフティネットの確立も検討していきたいです。
公的職業訓練も、千葉県の実情に沿った見直しを行い、さまざまな分野に何度でも挑戦できる社会を目指したいです。
編集部:
大村さんのプライベートについても、教えていただけますか。
大村氏:
趣味はスポーツ全般です。
50代になり、子育てが一段落したので、ウィンドサーフィンを始めました。
月に数回、館山に行っています。学生時代にディンギーという2人乗りのヨットの経験が少しありましたが、ウィンドサーフィンはまた別のスポーツで難しいです。難しいことを一つ一つ乗り越えていくことが楽しさに繋がっています。
子ども達がスノーボードを始めた時に私も一緒に始めました。健康のために週に1回のテニスを続けています。スノーボードもテニスもなかなか上達しませんが、新しいことに挑戦するのは好きです。
編集部:
今でも、いろいろなスポーツに挑戦されていることに驚きました。
音楽もお好きと伺いました。楽器も演奏されるそうですね。
大村氏:
コロナ前までは友人とバンドを組み、私はギターを担当していました。月に2回くらい集まって主に歌謡曲を演奏していました。レパートリーは、山口百恵からあいみょんまでと幅広く、カラオケの延長のような感じで仲間内で楽しんでいました。そろそろ復活しようと皆で話しています。
文化・スポーツの振興は地方行政の大きな役割のひとつなので、サポートしていきたいです。
編集部:
最後に、今後の抱負を教えてください。
大村氏:
日本の低迷が続いている理由の一つは、昭和の時代の高度経済成長を支えた仕組みが時代遅れになっていることです。昭和の仕組みを変革し、今の時代に合った形に作り変えることが、すぐに必要です。
日本を変えるために、地方からでも出来ることがあります!
私は千葉を変え、日本を変えるために、自ら変革に参加することを決意しました。
政治家としては新人ですので、20代の若手政治家と同じ目線で、かつ40年の銀行員としての経験を踏まえて、頑張りたいです。
【大村朋生氏のプロフィールページはこちら】
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