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2022年10月27日に公開された動画のテーマは……菅野志桜里氏が見る二つの「民主党」!
ゲストに弁護士・国際人道プラットフォーム代表で国会議員時代には立憲民主党と国民民主党双方に所属した経験のある菅野志桜里氏をお招きし、両党の現状と今後について語っていただきました。
【このトピックのポイント】
・離合集散を繰り返した立憲民主党・国民民主党の変遷を振り返る。菅野氏「リベラルの問題をどう昇華するのか問われた10年」
・立憲民主党はリベラル系議員連盟を再始動し政権に対峙する姿勢。提案型になれないのは党の新陳代謝の鈍化が原因か
・国民民主党は「与党寄り」の姿勢を強める。菅野氏は「野党の役割」の1つとして評価。
旧民主党から現在までの変遷について菅野氏は「リベラル陣営がもう一度政権を担うために、リベラルが抱えてきた憲法や安全保障といった問題をどう昇華していくのかが問われてきた10年だった」と振り返り、さらに「まだそのプロセスが続いている状態だと思う」と続けました。
リベラルと一言で言っても憲法や安全保障については考え方の違いがあり、その違いがこれまでの党の分裂や合流にも影響しています。
菅野氏は「民進党の時は憲法や安全保障について、党内会議でもみんなで収斂させていこうという議論は積極的にあった」と分裂する前の党内の状況について言及。方向性の違いを受け入れてまとめようとする空気があったようです。
しかし、立憲民主党に分裂した後については「議論の幅が狭くなったり国会での発言についてもセーブがかけられたりするようになり、文化が変わってしまったと感じた」とコメントしました。
ただ、菅野氏が立憲民主党に入党した当初から議論の幅を制限するような空気があったわけではなく、入党当時は菅野氏の「憲法について議論していきたい」という考えも受け入れられていました。
立憲民主党の変化のきっかけは選挙にあったようです。菅野氏は「いわゆる統一候補をつくるための野党共闘の動きが選挙とともに活発化するにしたがって、立憲民主党の中でも本来やってよかったはずの議論ができなくなっていった」と分析しました。
次はそんな立憲民主党の現在の動きをチェックします。
立憲民主党のリベラル系国会議員を中心とした議員連盟が会合を開きました。岸田政権の方針に対峙するとともに立憲の現執行部への牽制が狙いとしてあるようです。
菅野氏は「対峙や牽制よりも、提案やリベラルならではの課題設定をしていく方がいいのでは」とコメント。「護憲なら護憲でもいい。ただ、憲法を変えずにどんな安全保障法制をつくると今の現実や台湾有事への不安を解消できるのか。法律で対処することもできるだろうし、そういう道筋を描いていただけたらすごく納得できる」と続けました。
MC鈴木も「ちゃんと提案できる野党がいることが日本の政治にとって重要。そういう議論にならないことが非常にもどかしい」と同意しました。
菅野氏はその原因について、議員の世代交代が進んでいないことを挙げています。
菅野氏「議員はキャリアを重ねるほどできることもある。だけどキャリアを重ねるほど昔の自分との矛盾に整理がつかなくなってきて、自分の政策を新しい時代に合わせにくくなってきている。その問題が可視化しているのでは」
立憲民主党が政権に対峙する姿勢を打ち出す一方、国民民主党は国会内で岸田首相と面会するなど、与党寄りの姿勢を強めています。
ここで菅野氏は「野党の役割」について言及。「(野党が)政権交代を見据えた大きな塊になっていくのか、与党の枠組みを変える存在になるのかは大きな分水嶺だと思う」とコメントしました。
その上で国民民主党のスタンスについて「与党の枠組みを変えていく役割がある野党があってもいいのでは」と評価しました。
MC鈴木「これまでの自公政権だと新しい政策は出にくいと思う。国民民主党のように与党に近づきつつ新しい政策を入れていくというのは役割として意味がありますよね」
菅野氏「小さな政党なので独自の役割を果たしてもいいんじゃないかと思います」
最後にMC鈴木が立憲民主党と国民民主党の「文化の差」について質問すると菅野氏は「国民民主党は基本的にめっちゃ風通しがいい政党。党首が風通しいいじゃないですか」と笑顔でコメントしました。
MC鈴木「玉木さんはメディアで見るままの印象なんですか?」
菅野氏「明石家さんまさんってあのままだってよく言われるじゃないですか。玉木さんもそんな感じですね」
立憲民主党・国民民主党はどう移り変わってきた?党の内側から見てきたものを菅野氏が解説!
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