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2022年8月24日に公開された動画のテーマは……衆議院小選挙区「10増10減」で東京はどう変わる?
ゲストに選挙プランナーの松田馨氏をお招きし、「10増10減」実施の背景とその影響について語っていただきました。
定数5増となった東京都で新たに勃発する争いとは?
【このトピックのポイント】
・「1票の格差」問題是正のため衆議院小選挙区で「10割10減」の区割り見直しへ
・定数5増の東京都では各党の選挙区支部長の座を巡る激しい戦いが予想される
・都市部の議席増で公明党が候補者擁立の意欲を見せるも自民党との候補者調整が壁となるか
自民党は衆議院の小選挙区を「10増10減」する区割り改定案について議論をスタートさせました。政府は改定案を反映した公職選挙法改正案を秋の臨時国会で成立させる方針です。
その区割り改定案がこちら。

定数が増えるのは東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知の5都県。一方で宮城、福島、新潟、滋賀、和歌山、岡山、広島、山口、愛媛、長崎は定数が減少します。
MC鈴木「増えたのは都市部が多くて東京が5増ですね」「一方で地方は議席が減っている」
今回の小選挙区の改定は「1票の格差」の問題を解消するために実施されるものです。
例えば、有権者数が20万人と50万人の選挙区では選べる議員がどちらも1人なら1票の価値が大きく変わってしまいます。最高裁はこれを法の下の平等に反する違憲状態であるとし、是正を求めました。
そこで、5年に一度の国勢調査で人口を調査し、1票の格差が2倍以内におさまるように選挙区の区割りを調整した結果が今回の「10増10減」です。そのため、人口が増えている地域では定数が増え、人口が減っている地域では定数が減ることになります。

今回の改定で東京都は定数が5増えます。松田氏によると「選挙区支部長」がキーワードとのこと。
松田氏は「衆院議員になるためには国政政党の選挙区支部長にならないといけない」と解説します。選挙区支部長になれば国会議員になれる可能性が上がるものの、基本的に現職の議員が務めているためこの役職につくのは容易なことではありません。
ところが今回の改定で東京での選挙区支部長の席が5つ増えることになります。
松田氏「国会議員になりたい人にとっては千載一遇のチャンス」
MC鈴木「誰も座っていない席が5席できたと」
松田氏によると、この選挙区支部長の座を狙って水面下で激しい戦いがすでに始まっている可能性があるとのことです。また、選挙区支部長を決定する権限を持つ幹事長や選挙対策委員長の影響力や権限が高まるとも予想されます。
一方で、選挙区支部長の具体的な選出方法について松田氏は「決め方も議論しているのでは」と推測。「区の総支部だけの投票で決めようとするところもあるだろうし、逆に党勢拡大のチャンスとして広く公募する形もあるだろう」「野党でいえば維新は積極的に擁立を考えると思う」とコメントしました。

10増10減の区割り改正を受けて、公明党は選挙区が増える都市部での候補擁立に意欲を見せているとのことです。そうなれば自民党との候補者調整は必須で新たな対立の火種となる可能性があります。
松田氏は「小選挙区でどこまで本気で取りに行くのかな」と報道にはやや懐疑的。現在公明党が議席をもつ東京12区では、公明党の候補者は自民党の支持がないと当選できないのが現状です。
松田氏によると「二連ポスターも公明党の議員であれは山口代表とセットになるところを自民党議員と作っている」とのことで、あまり自民党と対立することが得策とは思えません。
MC鈴木「公明党の影響力が強い選挙区があれば交渉の余地は出てくるのかもしれませんね」
ただ、自民党としては今回の改定で自民党が持っている地方の議席が減ってしまうということもあり、増えた選挙区で議席を獲得していかないといけないという事情もあるため、公明党の候補者擁立は一筋縄では行かないかもしれません。
また、松田氏は新たな選挙区支部長の選出は「絶対しこりを残すんですよ」と断言。後々の保守分裂のきっかけになる可能性について言及しました。
なぜ10増10減?今後の影響は?新しい小選挙区の区割り案を松田氏が解説!
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