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政治家がバレンタインチョコを贈ったら賄賂? どこからが法律違反か調べてみた

2022/2/14

ひがし みすず

ひがし みすず

こんにちは。自称日本一意識低い政治ライターのひがし(@misuzu_higashi)です。

本日はバレンタインデー!日本では好きな人やお世話になっている人にチョコレートを渡す慣習が根付いていますが、政治の世界ではどうでしょうか。バレンタインのチョコレートも賄賂になってしまうのでしょうか。

皆様のイメージどおり、選挙中に有権者に現金を配った場合は違反(=買収)になるわけですが、政治家が日常で贈るプレゼントはどこまでOKでどこまでがNG(=法律違反)なのかが筆者にはよくわからなかったので、この機会に調べてみました!

政治家のプレゼントについては公職選挙法で色々決まっている

「公職選挙法」という法律があります。公職選挙法は選挙のありかたからボランティアのお茶菓子代、そして政治家の禁止行動など選挙(と政治)に関連するルールを定めており、政治家のみならず有権者も守るべき法律です。

そして、公職選挙法第199条では政治家の「寄附行為」が禁止されています。寄附行為とはどのような行為なのでしょうか。

公職選挙法で禁止されている「寄附行為」とは

総務省のwebサイトによると……。

選挙の有無に関わらず、政治家が選挙区内の人に寄附を行うことは、名義のいかんを問わず特定の場合を除いて一切禁止されています。有権者が求めてもいけません。

引用:https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo08.html

政治家が「選挙区内の人(有権者でなくても、住民でなくても全員)」に寄附を行うことは禁止されているようです。

例を挙げると、東京都知事の小池百合子氏は東京都民のみならず、東京都にいる全ての人に対して寄附行為をできないということです。一時的に東京都に滞在している人も対象です。

寄附行為とは、例えば以下のような行為です。

  • 結婚祝い
  • 地域の運動会・スポーツ大会への飲食物等の差し入れ
  • お祭りへの寄附・差し入れ
  • 町内会の集会・旅行等への催物への寸志・飲食物の差し入れ
  • 落成式・開店祝等の花輪
  • 病気見舞い
  • お歳暮・お年賀
  • 入学祝い・卒業祝い
  • 葬儀の花輪・供花
  • 香典

※ただし、政治家本人が結婚式や披露宴、葬式等に自ら出席してその場で結婚祝いや香典を渡す場合は違反にならないケースもあります。

病気のお見舞いも贈れないとはなかなか厳しい感じもしますが、クリーンな選挙を行うためには仕方ないですね。

どうやら政治家からのバレンタインチョコのプレゼントは禁止事項である「飲食物の差し入れ」にあたりそうです。

政治家とバレンタインチョコの難しい関係

自分の住む選挙区で頑張っている政治家からバレンタインチョコをもらうことは、残念ながら難しそうです。

なかなかややこしいルールなので、僭越ながら筆者(埼玉5区在住)を例にさせていただきました。

  • 筆者の住民票がある埼玉5区を選挙区にしている枝野幸男議員・牧原秀樹議員からバレンタインチョコを筆者が受け取るのは場所を問わず絶対にNG
  • 住民票が埼玉県にある筆者が東京都に行って、小池百合子都知事からバレンタインチョコをもらうのもNG
  • 小池百合子都知事に埼玉県まで来てもらって筆者がバレンタインチョコをもらうのはOK

【関連】小池知事のバレンタイン謝罪問題を解説。有権者ではない森元首相にチョコを渡すのはなぜダメ?

あまり現実的ではない例えですが、イメージできますでしょうか?

政治家からもらうのが難しそうなら、こちらからプレゼントするほうだとどうでしょうか。これは基本的にOKですが、個人が政治家に行う寄附行為にも制限があります。

政治家にバレンタインチョコや物品をプレゼントする場合は、年間150万円以内にするように気をつけましょう。

ただし、政治家からはホワイトデーのお返しは期待できません。お返しであっても寄附行為には相当してしまうのです。149万円のチョコレートに対しチロルチョコ1つのお返しでもダメです(上記のNG例にあたる場合)。

小池百合子都知事が埼玉県まで来て筆者にバレンタインチョコを渡すことはまずないと思われますが、政治家が行うコミュニケーションとしてのプレゼントは選挙区外で選挙区外に住んでいる人にするならOKだという見方もできますね。

自民党の稲田朋美議員(衆議院・福井1区)は出身高校が同じ立憲民主党の有田芳生議員(参議院・全国比例)にお誕生日ケーキを贈っているという情報があります。

稲田朋美議員から見て有田芳生議員は違う政党の議員ですが、自分の選挙区(福井1区)内に住んでいれば自分の地域の有権者であり、寄附行為は禁止となってしまいます。

また、有田芳生議員が福井1区内で稲田朋美議員と会い、お誕生日ケーキを受け取った場合も違反になる可能性があります。

お誕生日ケーキを贈っても問題になっていないということは、有田芳生議員の住民票が福井1区の範囲にはなく、福井1区の外(恐らく東京でしょうね)で渡したということなのでしょう。

まとめ:バレンタインチョコは選挙区内では配れない

以上、バレンタインに関連して政治家に禁止されている「寄附行為」について調べてみました。

バレンタインチョコに限らず、政治家が飲食物等を自分の活動する選挙区内の人(滞在者も!)に寄附・差し入れする行為は公職選挙法によって禁止されています。

もしどうしても政治家からバレンタインチョコがほしい!という方がいましたら、ご自身の選挙区外の政治家におねだりして、政治家の選挙区外で受け取りましょう!

【公職選挙法第199条の2】
公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。以下この条において「公職の候補者等」という。)は、当該選挙区(選挙区がないときは選挙の行われる区域。以下この条において同じ。)内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、寄附をしてはならない。ただし、政党その他の政治団体若しくはその支部又は当該公職の候補者等の親族に対してする場合及び当該公職の候補者等が専ら政治上の主義又は施策を普及するために行う講習会その他の政治教育のための集会(参加者に対して饗きよう応接待(通常用いられる程度の食事の提供を除く。)が行われるようなもの、当該選挙区外において行われるもの及び第百九十九条の五第四項各号の区分による当該選挙ごとに当該各号に定める期間内に行われるものを除く。以下この条において同じ。)に関し必要やむを得ない実費の補償(食事についての実費の補償を除く。以下この条において同じ。)としてする場合は、この限りでない。

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ひがし みすず

ひがし みすず

自称日本一意識低い政治ライター。日本女子大学理学部卒業後、ベンチャー企業を経て2016年フリーライターとして独立。選挙ドットコムの素人代表の一人として意識低い記事を量産している。

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