前回の記事では全国会議員における2017年と2020年とのインターネットメディアの利用率の変化や、Twitterの利用度について注目してみましたが、今回の記事では国会議員のYouTube・Facebookの利用状況について考察していきます(図の通し番号はその1・その2から連続)。
国会議員のYouTubeアカウント所持者における結果を、(a)政党別、(b)衆議院/参議院、(c)男女別、(d)年代別、(e)期数(当選回数)別、(f)在職年数別、(g)地域別の項目に分けて、以下参照していきます。
図27 国会議員YouTube利用者における視聴数のヒストグラム(横軸は対数)
図 28 国会議員YouTube利用者におけるチャンネル登録者数のヒストグラム(横軸は対数)
目次
各政党別の国会議員数に対するYouTube利用者の割合(%)を縦軸に、そのアカウント開設日を横軸にとった累計グラフを図29に示します。
図29 国会議員YouTube利用者におけるアカウント所有率の累計グラフ(政党別)
国民民主党と日本維新の会は、約8割の議員が1年以内にビデオをアップロードしている一方で、自由民主党は4割程度の更新でした。
図30 国会議員YouTube利用者における最終更新の累計グラフ(政党別)
図31 国会議員YouTube利用者における更新頻度(政党別)
図32 国会議員YouTube利用者の投稿頻度(衆参別)
図33 国会議員YouTube利用者の投稿頻度(男女別)
図 34 国会議員YouTube利用者の投稿頻度(年代別)
国会議員YouTube利用者のビデオ視聴数を年代別に見ると、30代の議員のビデオがよく見られていることがわかります。
国会議員YouTube利用者の更新度を期数別に見ると、期数を重ねると徐々に更新頻度が減少していっていることがわかります。
図35 国会議員YouTube利用者の投稿頻度(期数別)
図 36 国会議員YouTube利用者の投稿頻度(在職年数別)
図 37 国会議員YouTube利用者における最終更新の累計グラフ(在職年数別)
国会議員YouTube利用者の更新度を地域ブロック別に見ると、全国比例の議員がビデオアップロードの頻度が高いことがわかります。
図 38 国会議員YouTube利用者の投稿頻度(地域ブロック別)
・国民民主党と日本維新の議員の約80%は、1年以内にビデオをアップロードしている一方、自由民主党の議員は40%程度。
・公明党議員のビデオはどれもよく視聴されている一方、自由民主党議員のビデオは視聴数100未満のビデオも多い。
・70代を超えるとビデオの更新が滞りがちになる。
・30代の議員のビデオがよく見られており、30代の議員のチャンネル登録者数が多いが、視聴数・チャンネル登録者数トップ20に入る議員は、40代以上が占めている。
・1期目の議員、全国比例の参議院議員は、ビデオの更新頻度が高い。
・Twitterと同様、YouTubeも都市部の議員のビデオがよく見られる傾向が窺える。
国会議員Facebook利用者における最終更新の累計グラフを見ると、国民民主党と共産党が活発に発信していることがわかる。
図 39 国会議員Facebook利用者における最終更新の累計グラフ(政党別)
図40 国会議員Facebook利用者の投稿頻度(政党別)
図41 国会議員Facebook利用者の投稿頻度(衆参別)
図42 国会議員Facebook利用者の投稿頻度(男女別)
図43 国会議員Facebook利用者の投稿頻度(年代別)
図44 国会議員Facebook利用者の投稿頻度(期数別)
図45 国会議員Facebook利用者の投稿頻度(在職年数別)
図46 国会議員Facebook利用者における最終更新の累計グラフ(在職年数別)
図47 国会議員Facebook利用者の投稿頻度(地域ブロック別)
・国民民主党、日本共産党の議員がよく投稿・更新している。
・Facebookは年齢が上がっても更新頻度が落ちにくい。24時間以内の更新では、60代議員が最も多い。ただし、在職20年以上になると、1ヶ月の間に全く更新しない議員が3割程度いる。
次回は本連載のまとめとしてこれまで分析したインターネットメディアの利用度について全体的な考察を行いたいと思います
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