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【読んでから投票したい】山形県知事選挙の投票に行く前に絶対知っておきたい山形県に関する10のデータ 1月24日投開票

2021/1/22

原口和徳

原口和徳

24日に投開票を迎える山形県知事選挙は全国で初めて女性候補者同士で争われることになった県知事選挙として注目を集めています。また、山形県で県知事選挙が行われるのも2009年以来12年ぶりです。

新型コロナウイルスが猛威を振るう中で県の取り組みに興味を持たれた方も多いのではないでしょうか。若者世代の投票参加を後押しすべく、山形県政において若者とかかわりのある10の数字をご紹介します。

「20%」→20年後までに減少する山形県内の人口

山形県の人口は約106.4万人(令和2年12月1日推計人口)と前年から1.1万人ほど減少しています。

県の人口は1950年に約135.7万人となったのを頂点として緩やかに減少し、1970年代後半から増加に転じた時期もあったものの1990年から再び減少が始まり2000年代に入ってからはそのペースが早まっています。国立社会保障・人口問題研究所の試算では、2040年には83.4万人と現在の人口から20%以上減少することが予想されています。

「3割」→20年後までに減少する働き手世代

その中で、特に目立つのが若者の県外への移動です。図表にもあるように、高校や大学の卒業を迎える年代で毎年3,000人超の転出超過となっています。

働き手世代とされる15歳~64歳の県民は2020年の段階で58.6万人ほどですが、2040年には41.0万人と3割ほどの減少が見込まれています。働き手世代の減少は、県内人口の減少よりも早いペースで進んでおり、今後働き手不足などの問題が顕在化することが想定されます。

山形県の年齢別人口の推移、年齢階級別純移動数

一方、新型コロナ対策として進められているテレワークなどの働き方改革の結果、都心から地方へとくらしの拠点を移そうとする人の増加が見込まれます。各地で都心からの移住者を集めるための取り組みが行われていますが、各候補者は山形の未来に向けてどのような対応策を考えているか、注目されます。

「84%」→25歳~44歳の女性就業率。全国2位の高水準

少子高齢化が進み、働き手世代が減少する中で注目されるのが女性の活躍です。

男女共同参画白書(平成29年版)によると、山形県の15歳から64歳女性の就業率は2015年(71.1%)と2000年(65.7%)から高まっています。25歳から44歳女性の就業率に限ってみると、2000年(76.6%)→2015年(84.1%)と増加し、全国でも2番目に高い水準となっています。

他にも女性知事は山形県と東京都の2都県だけであることや、県の審議会等の女性委員の割合は全国平均37.1%を上回る51.7%であることなど、他県と比べて女性の活躍が目立つ指標があります。一方で、県内議会における女性議員の割合は10.5%と全国平均13.1%を下回っていることや女性議員数がゼロの議会が2割となっていることなどは課題として指摘されています。

今後も企業等で活躍する女性が増加していくことが期待される中で注目されるのが「雇用」と「介護」、「子育て」です。

「418.8万円」→県民1人当たり雇用者報酬。全国35位の水準

平成29年就業構造基本調査によると、山形県で非正規雇用で働く若者世代の割合は26.0%と富山県に次いで2番目に低くなっています。一方、非正規雇用で働く方が現在の雇用形態となった理由について、「正規の職員・従業員の仕事がないから」と回答した人の割合は16.6%と全国で3番目に高くなっています。

また、県民経済計算(平成29年度)では1人当たり県民雇用者報酬は418.8万円と全国平均476.2万円、北海道・東北ブロック平均441.3万円をいずれも下回っています。

山形県での雇用については、働き手世代の人口が2010年から2020年にかけて15%以上減少しているという事情もあります。その中で、正規雇用者の割合という「量」が他県に比べても保たれている一方で、報酬金額や非正規雇用とならざるをえなかった理由といった雇用の「質」の面では他県よりも劣る部分がある状況です。

「1,800人」→2025年に見込まれる介護人材の不足数

これから山形県では少子高齢化の影響がますますはっきりと表れてきます。

65歳以上の方は2005年には県民の4人に1人程度でしたが、2020年には3人に1人となり、2040年にはおよそ41%の県民が65歳以上の方になる見込みです。

高齢者人口の増加は、近い将来の介護需要の増加にも結びついていきます。

厚生労働省の調査によると、2016年度に山形県内には1.9万人の介護職員の方がいましたが、2020年には2.1万人、2025年には2.3万人の介護職員の需要が見込まれています。

介護職員の増員は進められていく見込みですが、2025年に見込まれている職員数は2.1万人と1,800人程度の不足が予想されています。

なお、山形県内では75歳以上の方の割合が急増しています。2020年には75歳以上の方は県民の18%ほどですが、2025年20.6%、2035年25.0%と15年後には県民の4人に1人が75歳以上となります。

全国で少子高齢化の傾向が強まり介護人材の需要が高まる中、山形県ではどのようにして安心して老後を過ごせる環境作りやその担い手育成が進められていくことになるのでしょうか。

「0人」→保育所待機児童数(令和2年)。学童保育の待機児童は63人

厚生労働省の人口動態統計によると山形県の合計特殊出生率(令和元年度)は1.40と全国で32番目、出生数6,401人は1950年以降で最も少ない人数であるなど、少子化がすすんでいます。

山形県の待機児童数は前年度から45人減少し、2020年4月時点では0人となっています。12年前と比べてみると、県内の保育所定員数は過去12年間で約2,500人増加し、12年前の1.12倍になっています。

一方、県内の出生数の減少が続く中でも保育所利用児童数は増加し、12年前と比べて1,200人ほど増えています。また、保育所待機児童の多くが小学校進学後に利用することになる放課後児童クラブ(学童保育)の待機児童は2020年7月1日時点で63人が報告されています。

子育て世代の女性の就業率が高まる中で、今後も保育需要が高まることが予想されます。保育所定員の増加はこれまでも取り組まれてきていますが、これからの山形県に求められる取り組みはどのようなものとなるのでしょうか。

「3.4倍」→12年前と比較した児童相談所での虐待相談対応件数

仕事を持つ親御さんが増える中で子どもたちを取り巻く環境にも注目が集まっています。

山形県内での児童相談所での児童虐待相談への対応件数は2019年度に760件と前の年と比べて347件、84%の増加となっています。2019年度から見て12年前の2007年の度児童虐待相談への対応件数は224件でしたので、昨年、相談件数が急増していることがわかります。

「12.9人」→人口10万人当たりの小児科医師数。全国30位の水準

子どもを取り巻く環境については医療環境への関心が示されることもあります。

山形県では通院:9歳年度末まで、入院:15歳年度末まで医療費援助(無償化)を実施しています。通院について山形県よりも手厚く対応しているのは14都府県、入院については16歳以降も援助を行っているのは3県だけです。

また、山形県における人口10万人当たりの小児科医数は2018年で12.9人と全国で30番目となっています。

医師数全体で見てみると、人口10万人当たりの医師数は226人(2018年)、全国で35番目です。2010年時点と比較すると、人口10万人当たり医師数は206.3人から増加していますが、全国平均2010年219.0人→2018年246.7人に比べると増加数は少ない状況です。

「25%」→新型コロナ関連の病床使用率

NHKによる調査では1月6日時点での山形県内での新型コロナ関連の病床使用率は入院者数では25%(55床使用/216床)、重症者では19%(5床使用/26床)です。

東北地方では共に福島県に次ぐ2番目に高い使用状況となっていますし、重症者対応ベッドの使用状況は緊急事態宣言の発出された栃木県(20%)や岐阜県(24%)、福岡県(20%)と近しい水準となっています。

2021年を迎えてから、山形県内での新型コロナウイルス感染者数は多くの日で1桁台となっていますが、同じ感染者数の増加であったとしてもその地域の医療体制に与える影響は元々の医師数や看護師数によって異なってきます。

医療崩壊を防ぐために山形県で取り組むべき政策はどのようなものなのか、各候補の取り組みが注目されます。

「1,107億円」→県税収入は回復傾向も、財政調整基金残高が減少

新型コロナウイルスは生活の安心、安全だけでなく、経済活動にも大きな影響を及ぼしてきます。

県内の経済状況の変化は、山形県の予算の内、県税収入という形で表れています。

令和2年度一般会計当初予算での県税収入は1,107億円が計上されていました。4年前の平成28年度は1,081億円でしたので、当時よりも県内の経済が緩やかに回復していたことが窺えます。

一方で、令和3年度の予算編成において30億円の歳出削減目標を掲げる等、様々な引き締めの取り組みを行っているものの財政調整基金が205億円(平成28年度末)から80億円(令和2年度末)へと減少する見込みとなっていることは、非常時の対応や財政健全化の観点からは注視する必要がありそうです。

「65.51%」→前回投票のあった山形県知事選挙(2009年)の投票率

山形県知事選挙の有権者数は約91.5万人です。

山形県を100人の村に置き換えてみると、村人の内86人が投票権を持っていることになります。前回、投票のあった知事選挙の投票率は65.51%でしたので、今回も同じ投票率だと仮定すると知事選挙で投票する村人は56人になります。

なお、若者の投票参加状況に限ってみると、18歳選挙権のもとで行われた最初の国政選挙(2016年参院選)での推定投票率18歳47.46%、19歳41.51%は、3年後(2019年参院選)に18歳46.25%、19歳28.77%と低下しています。また県内で最初の18歳有権者として投票した人たちの推定投票率は2016年(18歳)47.46%→2019年(21歳)34.78%と低下しています。割合だけで考えると、2016年に投票した人の4人に1人は3年後に投票していないことになります。

18歳選挙権下で行われる初めての山形県知事選挙ということで注目を集める若者世代の投票参加はどうなるでしょうか。

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原口和徳

原口和徳

けんみん会議/埼玉ローカル・マニフェスト推進ネットワーク 1982年埼玉県熊谷市出身。中央大学大学院公共政策研究科修了。早稲田大学マニフェスト研究所 議会改革調査部会スタッフとして、全国の議会改革の動向調査などを経験したのち、現所属にて市民の立場からのマニフェストの活用、主権者教育などの活動を行っている。

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