衆議院議員・杉田水脈氏が、自民党内の会議で性暴力被害者支援事業に関連して、「女性はいくらでもウソをつけます」と発言したとされることが波紋を呼んでいます。
杉田議員、女性はいくらでもうそ 自民党の合同会議で蔑視発言 | 2020/9/25 – 共同通信 https://t.co/qYOzJJrV3y
— 共同通信公式 (@kyodo_official) September 25, 2020
これについて、性暴力被害の根絶を目指す団体「フラワーデモ」は、ウェブ上の署名サイトで「杉田議員の発言は、弁解の余地ないセカンドレイプ、ヘイトスピーチ」として、発言の撤回・謝罪、議員辞職を求める署名活動を展開。9月30日現在で10万人以上の署名が集まっています。
また、報道によると、複数の会議への出席者が、問題の発言があったことや問題視していることがが伝えられており、野党も発言の撤回や議員辞職を求めています。橋本聖子男女共同参画担当大臣は記者会見で、「コロナ禍で女性が大変な困難に陥っており、声なき声を支援に結びつける努力をふみにじるような発言」とし、自民党として適切な措置をとるべきだったと述べました。
しかし、杉田氏本人は、自身のブログやSNSで発言について否定しており、会議では、性被害の相談事業について「新規事業として民間委託を拡充することだけでは、女性の人権を守り、暴力問題の解決をのぞむ世論と乖離するのではないでしょうか、という趣旨の意見を申し上げました」と説明しています。
「一部報道における私の発言について」昨日、一部で私の発言についての報道がございましたので、ご説明いたします。まず、報道にありましたような女性を蔑視する趣旨の発言はしていないということを強く申し上げておきたいと存じます。私が出席し…
杉田 水脈さんの投稿 2020年9月25日金曜日
国や地方公共団体の公職に就いている人を、任期満了前に国民または住民の意思によって罷免する制度は、最高裁判所裁判官の国民審査、地方公共団体の長・議員などの解職請求などの「リコール」があります。
ただし、国会議員にはこうしたリコールは適用されません。その理由として、少数派議員を排除してしまう可能性につながることなどがあげられます。
例えば、ある野党議員が与党を厳しく批判した場合、与党支持者がその議員をリコールして失職させることができるようになってしまいます。国会議員を国民投票でリコールできることになれば、多数意見しか通らなくなる危険性もあります。
現在のところ、当該会議の議事録は公開されておらず、杉田議員の発言が本当にあったのか、確かめる手段がありません。本当に言ったかどうかわからない発言について、責任を問い辞任を求める署名を集め、適用されないリコールを求めるよりも、まずは自民党にその会議の議事録の公開を求めてみるという方法もあります。
発言の内容を確認してから次のアクションを起こすのも、遅くはないでしょう。この件について、立場の異なる政治家やコメンテーターの発言を比べてみるのも新たな発見があるかもしれません。
※10月2日編集部追記
杉田議員は、「なにごとも聖域視することなく議論すべきだと述べる中で、ご指摘の発言があったことを確認しました」と、発言があったことを認め、本人のブログで「ご指摘の発言で女性のみが嘘をつくかのような印象を与えご不快な思いをさせてしまった方にはお詫び申し上げます。」と謝罪しました。
https://ameblo.jp/miosugita-blog/entry-12628684085.html
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