7月21日に投開票があった第25回参議院議員通常選挙(以下、今回の参院選)。参院選の比例代表では全国的に得票を集める必要があるため、これまでの参院選では度々芸能人などの全国的な知名度のある「タレント」候補を各政党は擁立してきました。今回の参院選でも「タレント」候補たちが立候補していましたが、その選挙結果はどうなったのでしょうか?各候補が行っていた選挙運動やSNSでの様子とあわせて振り返ってみることにしましょう。
元F1ドライバーの肩書で立候補した今回の参院選。レーサーとしての経験や医療法人、社会福祉法人での理事の経歴を背景に、医療・介護、福祉分野の政策やテクノロジーの活用を取り組みたいテーマとして掲げていました。レースでは数々の勝利を納めていた山本左近氏ですが、選挙での勝利には至りませんでした。
この度大変多くの温かい声を頂き、本当に有難うございました。介護福祉の処遇や環境改善や、#13年重課 など掲げた政策を、直接国政に届けたい!その想いがより一層強くなりました。今できることからしっかり取り組んでいきます!皆さんの声を届けるため僕は諦めずに挑戦し続けます!#不屈の三河武士
— 山本 左近 (@SakonYamamoto) July 23, 2019
須藤元気氏は元総合格闘家・アーティストとしての肩書で今回の参院選に立候補しました。実家が料理店を営んでいることから食の安全や地球環境保護などを取り組みたい政策テーマとして掲げていました。現役格闘家時代のニックネーム「変幻自在のトリックスター」が今回の選挙で当選を勝ち取りました。
選挙活動の最期のメッセージです。すべてに感謝です。#須藤元気 #全国比例は須藤元気 #参院選 #選挙どうでしょう #立憲民主党 #りっけん #日本一周 pic.twitter.com/RAohJuKp1i
— 須藤元気 Genki Sudo (@genki_sudo) July 20, 2019
元モーニング娘。のメンバーの市井紗耶香氏は今回の参院選で立憲民主党から立候補しました。モーニング娘。を卒業後は結婚・出産を経て女優としても活動しました。4児の母としての経験をもとに子育て世代の当事者としての当選を目指しましたが、立憲民主党の比例の次点で落選しました。
政治の世界に子育てをする当事者を
増やしたい。安心して子育てができる環境作り、
育児、教育、誰もが安心して暮らせる社会の為の政策に取り組みたい。#りっけん#多様性#市井紗耶香 #選挙に行こう pic.twitter.com/XjPopGdsdK— 市井紗耶香 (@sayakaichii) July 19, 2019
アカペラグループ「RAG FAIR」のボイスパーカッションとして知られる奥村政佳氏。保育士免許を持ち神奈川の保育所で主任保育士としても勤務する経験から、保育現場の課題解決や保育の「質」の向上を掲げての選挙でしたが、当選には至りませんでした。
日本の保育・教育
そして 日本の未来を創ってゆくのは
僕であり あなたです国政で
僕はあなた達の代弁者になります
必ず現場の声を届けます仲間になってください
どうか あなたの力を貸してくださいその大切な1票を 僕に投じてほしい
奥村まさよし
https://t.co/TjdYNCouOD— 奥村まさよし (@OKKUN330) July 20, 2019
よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属し社団法人落語協会などで会員を務める漫才師のおしどりマコ氏。2011年3月の東日本大震災と福島第一原発の事故の取材を続けてきた経験から脱原発などを掲げて今回の参院選に立候補していましたが、当選には至りませんでした。
おしどりマコ
最終街宣渾身のメッセージ
「悩んでください。」#おしどりマコ #参院選 #全国比例候補#立憲民主党おしどりマコ https://t.co/9r5n2m8Fqo pic.twitter.com/lRDgYuXIzi
— おしどり2019 (@oshidorimako) July 20, 2019
「筆談ホステス」の著書で東京都北区議会議員も務めていた斉藤里恵氏。聴覚に障がいを持つ政治家として、シングルマザーとしての経験などを背景に、今回の選挙では女性の社会進出や教育、子育て支援、ひとり親支援、障害者福祉を主な政策テーマとして掲げていましたが、当選には至りませんでした。
さらなる拡散のお願いです。選挙戦で各地で訴えてきた私の想いの一端を動画にまとめていただきました。是非多くの方に届けたい。そして一緒に政治の新しい景色を拓きたい。よろしくお願いします。 #立憲民主党 #りっけんの夏 #障がいを持ってちゃダメですか #すべての人にやさしい国に #参院選 #手話 pic.twitter.com/CAo8UQNMNx
— 斉藤りえ(元筆談ホステス・前東京都北区議) (@riesaito2019) July 20, 2019
選挙ドットコムでは2013年、2016年の参院選に立候補していた「タレント」・有名人候補の方々もまとめました。当選し国会議員として活動してきた方、落選した方、一口に「タレント」候補といっても様々な候補者がいたことがわかります。

2013年の参院選の「タレント」候補の方々

2016年の参院選の「タレント」候補の方々

2019年の参院選の「タレント」候補の方々
今回の参院選で立候補した「タレント」候補の中で当選したのは立憲民主党・須藤元気氏1人だけでした。かつて「残酷比例区」とも呼ばれたこともある参院選の比例代表。その戦いを勝ち抜くのに必要なのは知名度だけではないのかもしれません。
一方で、落選した「タレント」候補の皆さんが一定の得票を集めたのも事実です。今回の参院選で得た一定の支持に対してどう応えていくのか、今後の活動もSNSなどで引き続き注目していきたいところですね。
この記事をシェアする
選挙ドットコムの最新記事をお届けします