
任期満了に伴う長崎県知事選が1月18日に告示されました。立候補したのは無所属で自民・公明の2党が推薦し、民進が支持する現職の中村法道氏(67)、民主長崎県政をつくる会世話人で共産が推薦する新人の原口敏彦氏(56)の2名です。投開票は2月4日に行われます。
今回は2期8年間の中村県政への評価、人口減少対策、産業活性などが主な争点と考えられます。
中村氏は2期8年間を振り返り、「人口減少や県民所得の低下、地域活力の低下など県の構造的課題に取り組んできた」と述べ、新規雇用創出数や県外からの移住者の増加、高校生の県内就職率や合計特殊出生率の上昇などを実績としてアピールしました。今後は「これまでに取り組んできた施策を前に進めていきたい」と意欲を見せ、情報関連産業や海洋エネルギー産業に加え、航空機やロボットなど次世代型産業の誘致育成にも力を入れたい考えを示しています。
また、県や国が進める大型事業について、中村氏は「石木ダム工事は必要不可欠な事業」とし、九州新幹線の長崎ルートのフル規格整備の実現も訴えます。国営諫早湾干拓事業の開門は反対の立場を取り、カジノ誘致は推進したい考えです。
中村氏は長崎大学卒業。県国際課長・秘書課長・対馬支庁長・農林部長・総務部長等を歴任し、2010年の知事選で初当選を果たしました。今回は3期目への挑戦となります。
原口氏は、現在の長崎県が人口減少や県民所得の全国順位低下といった問題を抱えている点を挙げ、「中村県政では長崎は良くならなかった」と刷新を訴えています。基本政策では「大型事業をやめ、一人一人の生活・福祉・子育てを重視する政治を目指したい」と方向転換する考えを示しました。「九州新幹線長崎ルートを実現するためには、県の多額の予算を費やす必要がある」とし、整備の凍結を主張。高卒までの医療費無償化に必要な7億円の財源を確保するべきだ、と主張しています。
諫早湾干拓事業や川棚町の石木ダム建設については「県民の分断や対立をあおることになる。県民の声を大事にする民主的な政治を目指さなければならない」としています。また、佐世保市のハウステンボス内にカジノなどの統合型リゾートを誘致する計画は、「ギャンブルで巻き上げた金で経済効果を高める施設」と批判し、反対の立場を示しました。
原口氏は熊本球磨工業高校卒業。九州電波監理局職員や民青同盟県委員長、共産党中央委員会社会科学研究所非常勤研究員、党県南部地区委員長などを務め、現在は民主長崎県政をつくる会の世話人や共産党県書記長・県委員として活動しています。
2014年に続き、現職の中村氏と新人の原口氏による一騎打ちとなりました。両者の主張や政策はかなり異なり、県民の票の行方に注目が集まります。
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