昨日投票日を迎えた衆議院選挙。開票の結果、自民・公明の連立与党が3分の2を超える議席を獲得しました。
台風の影響で投票率の低下が懸念されたものの、共同通信の推定によれば前回2014年の衆院選より微増となる53.61%となる見込みです。選挙の際に政治家たちへ関心を持つのはもちろんのこと、選挙が終わった後も政治家たちの活躍に注目するとともに、政治家側も有権者の期待に応えて欲しいものです。
今回の衆議院選挙の候補者の中には、かつてお茶の間で話題になった不倫疑惑・失言・暴言などで、「お騒がせ議員」もいます。政治家の皆さんに緊張感を持って責務を全うしてもらうためにも、当時のニュースを振り返りながら、お騒がせ議員たちの当落結果を見ていきましょう。
2016年、建設会社から都市再生機構(UR)への口利きへの見返りに金銭授受を行った疑惑が浮上。当初は「記憶は曖昧だ」と発言していたものの、後に建設会社から50万円の現金を2回にわたって受け取ったことを認め、引責辞任を行った甘利明氏。
今回の衆議院議員選挙では神奈川13区から出馬し、希望の党・太英志氏、共産党・岡崎裕氏との選挙戦に臨みました。
今回の衆議院選挙の結果は当選。127,214票で得票数56.14%の堂々1位でした。
6月に行われた都議選の応援演説で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としても、お願いしたいと思っているところだ」と訴え、自衛隊の政治利用と取られかねない発言だとして批判を受けていました。また7月には、陸上自衛隊の部隊が南スーダンで活動した際の日報を非公開とすることを了承していたとする「陸自日報問題」で防衛大臣を辞任した稲田朋美氏。
今回の衆議院議員選挙では福井1区から出馬し、共産党・金元幸枝氏、希望の党・鈴木宏治氏との選挙戦に臨みました。
結果は当選。116,969票で得票数57.34%の堂々1位でした。
5月に行われた飲食店における受動喫煙防止対策に関する自民党厚生労働部会において、三原じゅん子参議院議員が「(がん)患者側は店や仕事場を選べない」と述べたことに対して、「(がん患者は)働かなければいいんだよ」という野次を飛ばしたことが問題視された大西英男氏。このことが発端となり、自民党都連副会長を辞任しました。
今回の衆議院議員選挙では東京16区から出馬し、立憲民主党・初鹿明博氏、希望の党・田村謙治氏との選挙戦に臨みました。
結果は当選。84,457票(40.91%)で1位でした。なお、同じ選挙区で71,405票(34.59%)を獲得した立憲民主党の初鹿明博氏も比例復活当選を果たしています。
民進党所属時に弁護士との不倫疑惑が週刊誌報道され、以前国会議員の不倫について批判を行っていたことも火種となり、ダブルスタンダードが指摘されていた山尾氏。民進党・前原誠司代表は一度内定していたとされる山尾氏の幹事長就任を見送り、後に山尾氏は離党し無所属での衆議院選挙への挑戦となりました。
今回の衆議院議員選挙では愛知7区から出馬し、自民党・鈴木淳司氏との選挙戦に臨みました。
結果は当選。山尾氏が128,163票(50.16%)、鈴木氏が127,329票(49,84%)と横一線の戦いになりました。なお、鈴木氏は比例復活当選を果たしています。
6月、移動中の車内にて豊田氏の元秘書が録音されたとされる記録をもとに「この、ハゲーッ!」等の元秘書への暴言が週刊誌報道され、それをきっかけに8月に自民党を離党した豊田真由子氏。今回の選挙には無所属で出馬しました。
今回の衆議院議員選挙では埼玉4区から出馬し、希望の党・吉田芳朝氏、共産党・朝賀英義氏、日本維新の会・青柳仁士氏、自民党・保坂泰氏との選挙戦に臨みました。
結果は落選。21,614票(10.89%)で5名中最下位の得票数でした。
今回取り上げた「お騒がせ議員」の中では、豊田真由子氏以外が全員当選という結果になりました。
スキャンダルが目立った2016年と2017年。今回の衆院選で当選した465名の衆議院議員の皆様には、今後このようなスキャンダルがないことを祈るばかりです。
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