主要紙は12日の朝刊に衆院選の「序盤情勢」を掲載しました。

各党の議席予想は微妙にズレがあるものの、共通しているのは与党が堅調なのと、希望の党が伸び悩んでいること。このまま情勢が変わらなければ与党が2012年、2014年に続いて「圧勝」し、安倍晋三首相が続投する可能性が高いことを報じています。

選挙ドットコムが先週末(8日)に実施した全国6万人を対象とした調査でも、各紙の見出しや調査結果と同様の傾向が見られました。
参考:比例投票予定「自民3割半ば」「立憲民主と希望が拮抗」「共産、公明、維新などが続く」|第2回11ブロックごと全国電話調査  >>

共同通信の世論調査による毎日新聞の報道では、自民党が公示前の290とほぼ横ばいの289公明党が5減の30で、与党合わせて319議席を獲得する勢いです。公示前勢力からは微減となりますが、今回選挙から定数が減るため、全議席の3分の2となる310議席を上回りそうな情勢です。

野党では希望の党が公示前から微増の60と伸び悩んでおり、立憲民主党が33と倍増する勢い。希望の党と選挙区協力をする日本維新の会は3増の17、立憲民主と共闘する共産党は7減の14社民が横ばいの2という予想になっています。

小池百合子都知事の「排除」発言が響いてか、希望の党の失速が顕著です。選挙区ごとの情勢では当初、希望の党が東京を中心に躍進するとみられていましたが、実際には自民党候補と競っているか、先行されている選挙区が多いようです。民進党のリベラル派の受け皿として公示直前に設立された立憲民主の勢いが目立ちますが、候補者数が少ないため影響は軽微。野党による「つぶし合い」の結果、自民党が漁夫の利を得る、という図式です。

日本経済新聞の調査では若干、野党が強く出ているものの、傾向は同じ。自民党が260公明党が34で、与党で3分の2には届かないものの圧勝といえます。希望の党は共同よりは多いものの、12増の69どまり。立憲民主が45と、共同より多いのが特徴です。

朝日新聞や読売新聞は数字を明記していませんが、記事の表現ぶりや図表からは同様の傾向が見られます。

今後の焦点は無党派層の動向です。日経の調査では無党派層の投票先は自民11%、希望10%、立憲民主9%で拮抗。残り4割が「未定」としています。投票先を決めていない浮動票をどれだけ取り込めるか。これからの選挙戦から目を離せません。

参考:比例投票予定「自民3割半ば」「立憲民主と希望が拮抗」「共産、公明、維新などが続く」|第2回11ブロックごと全国電話調査  >>

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山本洋一

元日本経済新聞記者 1978年名古屋市出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、日本経済新聞社に入社。政治部、経済部の記者として首相官邸や自民党、外務省、日銀、金融機関などを取材した。2012年に退職し、衆議院議員公設秘書を経て会社役員。地方議会ニュース解説委員なども務める。

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