任期満了に伴う千葉県知事選が3月9日告示されました。今回は、いずれも無所属で新人の角谷信一(すみや・しんいち)氏(62)、新人の竹浪永和(たけなみ・ひさかず)氏(42)、自民党千葉県連、公明党千葉県本部が支持する現職の森田健作氏(67)、新人の松崎秀樹氏(67)の4名が立候補しました。投開票は3月26日です。
3期目を目指す森田氏に対し、元高校教諭の角谷氏、元建設会社社員の竹浪氏、元千葉県浦安市長の松崎氏が名乗りを上げた千葉県知事選。森田氏の知名度の高さもあり、注目を集めています。
元県立高校の教諭だった角谷氏は、「千葉には子供の貧困、高齢者や障害者に広がる孤独市の不安、ブラック企業など様々な問題がある。教師経験を活かしてそれらの問題を解決したい」と語っています。具体的には県民の暮らしや高齢者に優しいまちづくり、子育て・若者への支援、中小企業や農林漁業への支援などを公約に掲げました。さらに教育改革を打ち出すことで他の候補者との差別化を図っています。
森田県政に批判的な立場を取る市民団体「新しい知事を選ぶ会・ちば」を中心に、「安保関連法に反対するママの会@ちば」「ミナちば」(みんなで千葉から動き出す)「ちばつぶ」(千葉県民呟きメディア)といった団体、さらにかつての教え子や共産党の支援も受けて戦います。
建設会社で働いた経験を持つ竹浪氏は、防災対策などを中心とした政策を打ち出しました。立候補の際は「失敗しても立ち直れる社会を作りたい。災害に強い都市づくりによって社会の閉塞感を打ち破る」と意気込みを語っています。具体的にはインフラ整備による防災、現際、津波対策、若者などの雇用対策による自殺者をなくす、といった公約を掲げました。
政党や政治団体などの支援は受けていませんが、建設会社で培った知識や経験を活かした政策によって住み良い千葉県を目指します。
現在2期目の森田氏は、東京湾アクアラインの料金を800円に恒久化するための取り組みを継続したい、と意気込みを語っています。さらに女性活躍の場として保育士の賃金アップ、待機児童の解消、東京オリンピック・パラリンピックでの選手や観光客のおもてなしなどを実行し、子供たちが誇れる千葉を作りたい、と抱負を述べました。
今回は自民党県連や公明党県本部といった与党の支援を受けての戦いとなりました。これまでの8年間の森田県政に対する評価が票の行方を決めそうです。
松崎氏は森田県政について「市町村に寄り添っていない」と批判。千葉県が低迷していると懸念しています。元気で活力のある千葉県を取り戻す政策として、医療崩壊に対応するため道路交通網を整備し、さらに福祉、医療、教育、災害等への対策を訴えました。
1998年から今年2月まで5期18年の浦安市長としての実績を持ち、自らの活動をFacebookやYouTubeなどのSNSで積極的に公開してきました。市町村長との良好な関係や、宇井成一 香取市長ら一部の首長との連携も後押しとなりそうです。
俳優の森田健作氏が3期目当選なるか? という今選挙。知名度の高さでは一歩リードしているように見えますが、これまでの8年間の政策に対する批判も高まりつつあります。また、前回は話題の大きさに反し投票率は低迷しましたが、今回は知名度のある対立候補の存在が県民の注目を集めると思われます。果たして県民はどの候補者に千葉の未来を託すのでしょうか?
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