
今夏の参議院議員選挙では、全国各地で若者の政治参画に向けた取組みが行われました。総務省は推計値に続き、年齢別投票率の全数調査結果を公表しています。
この結果を、18歳選挙権の観点から比較してみましょう。
18歳の投票率が最も高かったのは、東京都で62.23%。次いで、神奈川県58.44%、愛知県58.20%となっています。

18歳、19歳及び10代全体の投票率を比べてみても、投票率トップ5の顔ぶれはほぼ変わりません。
また、18歳の投票率の方が19歳・20歳と較べて概ね10%弱高くなっていることが分かります。
なお、10代の投票率と全年代の投票率は必ずしも一致していません。全年代の投票率トップ3は、長野県62.86%、山形県62.22%、島根県62.2%です。
一方、18歳の投票率が低かったのはどこでしょうか。
低い方から順に、高知県35.29%、宮崎県38.54%、徳島県41.20%となっています。

こちらも、18歳と19歳で投票率の低かった県は順位も含めてほぼ変わりません。また、18歳と19歳の投票率も、18歳の方が概ね10%ほど高くなっています。
もう1つ、投票結果について確認しておかなければならない大切なことがあります。それは、投票に行かなかった人の数です。

今夏の参議院議員選挙における10代の有権者数は約240万人。このうち、半分以上の約127万人が投票を棄権しています。投票棄権者のランキングを見るとわかるように、東京都をはじめとする10代の投票率が高かった都府県の多くで、投票棄権者も多数生じていることが分かります。加えて、これら投票棄権者数の上位5都府県で、10代全体の投票棄権者数の1/3を占めています。若者一人ひとりが主体的に選挙を使いこなすことができているかどうかを確認するためには、投票率だけではなく投票への参加者や棄権者の数にも注目する必要があります。
10代投票率のトップ5について全年代での投票率を比較、順位づけしてみると、神奈川県25位、愛知県26位、埼玉県36位の3県の順位が平均を下回っています。これらの県では、10代以外の年代に対する主権者教育の必要性が特に高まっていると言えるのかもしれません。加えて、10代の投票率の高低に関わらず、概ね18歳と19歳の間では、投票率に10%程度の差が生じています。
18歳選挙権というと、18歳以下の世代に対する取組みに注目が集まりがちですが、かつての18歳に対する取組も大切に行っていく必要があることも、投票結果から読み解くことができそうです。
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