参議院議員選挙が終わり、世間の選挙ムードも少し落ち着いたと思いきや、今度は都知事選。――選挙はもういいよ、Youtube見てる方が楽しいわ。そんな若者に何とか投票してもらおうと東京都選管はタレントのぺこ氏とりゅうちぇる氏を起用した啓発動画は最高にクレイジーな内容でした。
一方で総務省は女優の広瀬すず氏を起用した動画やポスターを製作。「はじめての日」と銘打ったCMは啓発力の有無に関して議論がありますが、個人的には何故か少しエロく、とても好感を持てるものでした。
そんな中、各政党も懸命に動画をつくっていたことをご存じでしょうか。
今回はView数が特に多かった動画を3つ紹介します。
投票率も高い、政治を考えるスタートラインに立った18歳・19歳 >>
ミュージシャンという特徴を活かし、バンドメンバーによる生演奏をバックに、まるでオシャレなカフェテリアかバーにいるような雰囲気の中、独特の風貌でマイクを握り、感情に訴えかける演説スタイル「選挙フェス」で話題を呼んだ三宅洋平氏。2013年の参議院議員選挙では、緑の党から出馬し17万余票を獲得したものの落選、先日の参院選では無所属候補として立候補。257,036票を獲得しましたが落選しました。
ベルギーで生まれの彼は早稲田大学第一文学部卒の元リクルート社員。ミュージシャンとして活動する傍ら、政治活動家・社会活動家として脱原発や自然エネルギーを活用したライフスタイルなどを提唱しています。
そんな彼の「選挙フェス」は特に若者を中心にブームが起こったと言われています。それほどのブームのあらわれのひとつが彼の演説動画の再生回数です。選挙フェスを撮影した動画は70万回を超えました。
「希望が、行きわたる国へ。」をスローガンに参院選を戦った公明党はドラマ仕立ての動画を製作。その中でも奨学金をテーマにした父子家庭を描いた動画が話題を呼び、再生回数は46万回を記録しました。
公明党は給付型奨学金の導入を公約に掲げていました。現在、大学生の約半分が奨学金を貸与している状況で「借金」ではなく「給付」される奨学金を導入していくことで、学びたい人が経済的な理由で進学の道をあきらめることが無いような社会の実現を同党は目指しています。
各政党がこぞって言い始めた給付型奨学金。”本当に”実現するたった一つの方法 >>
男手ひとつで我が子を育てた父の愛情は、お涙頂戴の定番ではありますが、その点をストレートに描いたこちらの動画はシンプルに素敵だなと思わせるものかもしれません。
公明党は擁立した7つすべての選挙区で議席を獲得、比例区でも7つの議席を獲得し与党大勝を導きました。
「ニッポン、チャチャチャ! ニッポン、こころ!」独特のリズムとアニメーションで強烈なインパクトで再生回数23万回を獲得しているのは日本のこころを大切にする党の動画です。
今回の選挙では、参院選での議席拡大を目指すより政党名の浸透を図ろうと、参院選向けのキャッチコピーも作っていませんでした。話題になった動画でも、参院選への呼びかけは無く、政党名を覚えてもらうことを狙っているようです。中山恭子代表を筆頭に戦いましたが、残念ながら獲得議席は0で終わってしまっています。
最後に、今回の都知事選の候補者の動画を紹介します。
小池百合子候補は、主に街頭演説の様子をホームページで公開しています。
野党統一候補として出馬している鳥越俊太郎候補は、ジャーナリストとしての過去をはじめ、本人のプロフィールに迫った動画をホームページに掲載しています。
自民党の公認候補として出馬している増田寛也候補も、TwitterやInstagramで30秒〜90秒程度の短い動画で街宣活動の様子を掲載しています。
また無所属ながら着実に票を伸ばしているともいわれている、候補者の中で最大のTwitterのフォロワー数を誇る上杉隆候補は記者会見の様子や街頭演説の様子を編集し、掲載しています。
【90秒前日ダイジェスト】きのう7月20日の街頭活動の模様です。待機児童対策に関して、補正予算を組むお話などをさせてもらいました。本日は城東地域を中心に活動してまいります。#増田寛也 #都知事選 pic.twitter.com/g3d0nqaHtq
— 増田寛也(ますだひろや) (@hiroyamasuda) 2016年7月21日
この記事をシェアする
選挙ドットコムの最新記事をお届けします
My選挙
あなたの選挙区はどこですか? 会員登録をしてもっと楽しく、便利に。
話題のキーワード