明日6月23日、いよいよイギリスでEU離脱を問う国民投票が行われます。
今回の国民投票は英国首相デーヴィット・キャメロンが2015年の総選挙の公約として、英国国民にEUを離脱するかどうかの選択肢を2017年末までに与えると発表したことに端を発しています。

出典:みずほ総合研究所作成(最終調査6月3日)
英世論調査会社YouGovが6月1〜3日に実施した調査では、離脱支持が45%と、残留支持の41%を上回っています。
ここ数日の「離脱派」優勢の世論調査の結果を受けて、イギリスのEU離脱は急速に現実味を帯び、欧州金融市場の株価は軒並み下落、世界経済にも大きな混乱をもたらしています。
イギリスではこれまでもEU離脱を主張する声が少なからずありました。
しかし、ここまで「離脱派」の主張が力を持ち始めたのは、EUが共通移民政策として、それまでの「ゼロ移民政策(厳格な規制)」から、「共通のフレームワークによる秩序ある流入管理」へと政策転換を図ってからです。
現在、EU加盟国は実質的に難民を拒否できず、移民についても特別な理由がない限り拒否できない状況に置かれています。
「離脱派」はEUを離脱し、移民の制限をしない限り今後10年で200万人以上の移民が流入すると試算を出しており、移民の受け入れによる国民の過剰な税負担、治安の悪化、職の喪失を懸念しています。
そうした中で、離脱派の過激な行動によって、英国の欧州連合(EU)残留を支持するジョー・コックス下院議員(労働党)が殺害されるという事件もおきました。
もちろん、イギリスのEU離脱によって日本も大きな影響を受けます。
イギリスに進出している日系企業は約1,000社、また、イギリス企業への直接投資額はアメリカに次ぐ1兆7,000億円にのぼります。
イギリスがEUから離脱することによって、企業はイギリスに拠点を置く事で得ていた、欧州内での自由なビジネス展開のうまみを失います。
イギリスのEU離脱によってロンドンに拠点を置いていた金融機関はこぞってフランス・ドイツに移転すると言われており、イギリスの景気悪化、それに伴う日系企業や株価への悪影響は免れないでしょう。
今回のEU離脱を問う国民投票の争点は移民問題に限らず、経済・雇用をはじめ、イギリスがEUの共通政策に沿ってきた分野全てに及びます。
イギリス国民はこの複合的で極めて複雑な判断を、文字通り「自らの一票」により選択しようとしています。
日本でも、今年の夏に参院選が予定されています。今回イギリスで行われる、直接的に政策の判断を行う国民投票とは性格が異なりますが、今後の日本を占う重要な選挙になります。一人一人の持つ一票が日本を変えるのです。
選挙ドットコムは、これからも読者の皆様が少しでも自分の思いを反映させられる投票を行えるよう、情報を発信していきたいと思います。
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