朝日健太郎氏インタビュー【前編】はこちら>>
自民党東京都参議院選挙区支部長に就任した、元ビーチバレーボール オリンピック日本代表の朝日健太郎氏。「東京からだれもが輝ける社会へ」というテーマを掲げる朝日さんに、前編に引き続き、実現したい “政策”と“想い”について取材しました。
スポーツ振興を通じて「5つの未来」というテーマを考えました。
1.チャレンジ精神と仲間意識を育む教育
2.平均寿命世界一から「健康寿命」世界一へ
3.島国として新たな「ビーチ文化」の創造
4.より多様な人財が活用される雇用・労働
5.オリンピック・パラリンピックをみんなのものに
スポーツは、人間を成長させるのに必要なあらゆる要素を含んだ行為です。どんなスポーツにも、実際に体を動かすプレイヤーがいて、ルールがあって、審判がしっかりとジャッジをしてくれる。この条件が揃った環境のもとでは、目標を立てやすく、チャレンジ精神も養いやすいですよね。
たとえばランナーであれば4時間を切りたいとか、チームスポーツをやっていればライバルチームに勝ちたいなどといった目標・意欲が湧くでしょう。また、ボールを使うチームスポーツ(例:バレーボール、野球、サッカー)は、ボールを介して人と人の心をつなぐことができます。仲間意識や共存意識を育み、自分の成長を喜ぶことができる。健康な身体づくりにももちろん役に立ちます。スポーツの持つこうした利点は、社会にとっても不可欠のはずです。特に子供たちには、積極的にスポーツの良い面を体験してほしいですね。
また、より多様な人財が活用される雇用や労働を生み出すことも、私のテーマのひとつです。アスリート世界の話をしますが、引退後の第2の人生をどうするか、つまり「セカンドキャリアの問題」は重要な課題です。スポーツ選手にはそれぞれ、足が速い、泳ぐのが速い、私の場合は砂の上でたくさん動ける(笑)、などという特技があるわけですが、それを引退後のキャリアに活かすのは難しい。才能ある人材が社会にうまく適応できるよう、接点を考えていくことが大事だと思っています。
これはアスリートだけの問題ではありません。世間一般的にも、「一度会社に入ったら基本的には定年まで勤めるべき」という従来型の雇用形態が、多様なキャリアを作りにくくしています。人が、それぞれの資質やライフステージに適した働き方や労働環境を追求できるよう、具体策を考えていきたいです。
こうした社会問題を考えていくのにも、スポーツは有効な切り口になり得ます。たとえば、身体障がい者の就業における課題を考えるときも、パラリンピックという存在は欠かせません。パラリンピックにはそもそも、障がい者にとっての“リハビリ”の機会として始まった経緯があります。パラリンピックがイベントとして成熟してきた今だからこそ、「障がい者が輝ける機会」としてだけではなく、パラリンピックを契機により働きやすくなる、より実生活を生きやすくなる仕組みを作っていくべきだと思います。
上の子が小学校に入学して、小学校のサポート体制は本当に素晴らしいということを実感しました。ただ、それと同時に、学校のシステムが過剰になりすぎている側面も課題として見えてきました。担任の先生の負担が非常に大きかったり、ルールが厳しかったり。子どもの安全や、保護者の安心のためにできたルールなんでしょうね。でも、そのルールができる原因となったそもそもの原因についてもっと掘り下げるような姿勢も大切かなと感じました。
もうひとつ印象的だったのが、運動会。保護者の皆さんだけでなく、地域のお年寄りたちが、実のお孫さんではないのに応援に来ていました。これを見たときに、学校を解放して、地域のお年寄りの皆さんにご協力いただきながら、安全面をしっかりとサポートしていくことができれば、子育て世代の方々が、非常に助かるのではないかと感じました。
学校や保育園が街の中心にあるのは大切なことですね。私も下の子の手をひいて登園をしていますが、親御さんとランドセルを背負った子どもたちが元気に登下校している街というのは、すごく明るい。学校教育や子育て支援が充実すると、子育て世代はもちろん助かるでしょうし、地域が明るく、かがやいていきます。地域で子育てを支えていくことを見据えて仕組みをつくっていくことが大事だと思います。
自分自身が18歳、19歳だったころに比べると、今の若者は非常に情報感度が高く、意思決定が速い印象を受けます。今年18歳、19歳の約240万人の人たちは、長い歴史の中でこれまでなかった権利が初めて与えられる世代。この貴重な経験がきっと、政治に関心を持ち、考えるためのきっかけになると思います。これまで距離感があった政治というものが、きっと身近に感じられるようになるのではないでしょうか。
彼らは自分の意見を持ち、発信できるインターネットツールを持っているわけですから、今後の日本の政治と国民の関わり方も自然と変わっていくかもしれませんね。
私はNPOの裸足文化というのを提唱していまして、小さな子どもたち、若い世代、大人まで、みんなに「砂浜でも芝でもいいので裸足になってみてください」と伝えています。
ビーチバレーと体育館のバレーとが大きく違う点は「裸足で砂の上で競技する」ということなんですが、私自身、日々裸足で活動していたことで、心身ともにすこぶる健康に近づいたと実感しています。
これまでの活動では、裸足の運動会を開催してきましたが非常に反応がよく、「日本人は裸足で健康を獲得する」ということに関心が高いということを実感しています。皆さんに履いている靴を脱がせて、裸足の時間をわずかでも獲得できるようにしたい。そして健康や日常の輝きを取り戻し、いきいきと未来に向かって成長して欲しいと思っています。
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朝日 健太郎(あさひ けんたろう)氏 (40)
自民党東京都参議院選挙区支部長
<プロフィール>
ビーチバレーボール、日本代表。身長199cm、体重95kg。1975年9月19日生まれ。
中学校からスポーツの世界に入り、2008年8月、白鳥選手とのペアで北京五輪に出場。日本ビーチバレー男子史上初の勝利を挙げ、予選ラウンドを2位通過後、決勝では9位という成績を残した。
2012年ロンドン五輪においても、白鳥選手とのペアで出場。同年9月現役引退を発表し、同年11月NPO法人日本ビーチ文化振興協会理事長に就任。2014年3月には、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科社会人修士課程を修了。
引退後は、NPO「日本ビーチ文化振興協会」にて理事に就任し、海辺の活性化事業を主に活動を開始。全国に出向いて海辺資源(ビーチ資源)を使った子どもの青少年育成、地域活性化の事業に取り組む。現在は、日本国内の海岸利活用活性化事業に努め、「裸足の文化」を提唱している。
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