政治家の本当の姿を伝える、選挙ドットコム「政治家インタビュー企画」。
今回は、自民党の衆議院議員、山田美樹氏にお話をうかがいました。
通商産業省(現:経済産業省)の官僚から、経営コンサル、ファッション業界の営業企画まで、官民での多岐に渡る経験から「どうしたら、日本の行政は人を幸せにすることができるのか。」を考えるようになったという山田議員。
現在は外務大臣政務官として、G7伊勢志摩サミットなどを担当。日本の外交における重要任務を担い、会合を成功に導くための活動をされています。
<参考>ホームページ:http://miki-yamada.com/profile
私は大学を卒業して通商産業省(現:経済産業省)で公務員、いわゆる官僚をしていたのですが、当時は政治家になりたいと思ったことはありませんでした。
公務員を辞めて民間の会社で働き出して何年か経つうちに、
① 国民の意思とかけ離れたところで政策が決められていることに対する疑問と、
② 内向的な日本がグローバル競争に取り残されていくことに対する焦りを、
強く感じるようになりました。
通産省では経済政策に関わる仕事をしていましたが、役所から民間の会社に移ってみると、仕事のスピードや質が違うことがわかり、霞ヶ関と永田町だけでは日本経済を強くすることはできないことを痛感しました。
特に、外資系の企業で、上海やロンドンなど海外の「アウェイ」な場所で、日本人は私1人だけ、という現場を経験し、言葉とコミュニケーションの壁に直面してしまったんです。
それ以降、「日本の子ども達が大きくなって世界で頑張ろうと思った時に、私のように壁にぶつからないようにするために、日本を変えていきたい」と願うようになりました。
中央省庁から民間に渡り、日本人のいちビジネスパーソンとして国際社会に出た一連の経験が、政治家を志すきっかけに繋がったのだと思います。
この仕事が誰のためになるのかを常に考え、相手が喜ぶ顔をイメージしながら仕事をすることです。
仕事の厳しさという意味では、霞ヶ関の役所も毎日のように徹夜して一生懸命働いているのですが、自分たちが作る政策が実際に現場で喜ばれているかどうかを見る機会は、ほとんどありませんでした。
民間の会社に移って店頭実習をしていた時、「この商品に出会えて嬉しい、ありがとう」と泣きそうになりながら喜ぶお客様の姿を見て、初めて役所との仕事の違いにショックを受け、こんな風にお客様に喜んでいただける仕事って本当に素晴らしいなと思ったんです。
その時から「どうしたら、日本の行政は人を幸せにすることができるのか。」を考えるようになりました。
私が国会議員として何ができるか、3つの大きな柱があると思っています。
1.「強い日本経済をつくる」
資源のない日本にとって、「人が資源」と言われます。日本経済の将来を支えるのは日本人一人ひとりの力です。若い世代を国際的に競争力のある人材に育て、女性やシニア世代の活躍を日本経済の活力に取り込んでいきます。エネルギー供給の確保も重要な課題です。
2.「社会保障の充実と財政再建の両立」
高齢化が進み社会保障の需要がますます高まる一方、日本はこれ以上の財政赤字を抱えるわけにはいきません。働き盛りの団塊ジュニア世代の一人として、子ども達の世代に財政的に健全な国を引き継ぐのが使命だと思っています。
3.「国際社会における日本の立ち位置の向上」
外務大臣政務官として諸外国の要人と会談する中で、長年地道な国際貢献をしてきた日本に対して感謝の声を数多く聞きました。外交という熾烈なパワーゲームにおいて、日本人の「人の力」「知恵の力」を最大限に活かしていく必要があります。
それぞれすごく奥が深くて私はまだ入り口ですが、この3点を自分の仕事として取り組んでいきたいと思っています。
ちょっと変わったところでは、以前私がファッション業界の仕事についていた時に「日本も高付加価値・高利益率の商売を学ばなければいけない」と感じたことがあって、実際に日本初のラグジュアリーブランドを生み出すための取り組みを始めました。
まだまだどうやって結実させていくか、ロードマップの議論をしているところですが、日本の良さを世界に広めるというクールジャパンの発想に加えて、日本の良さを日本の利益につなげることを目的とした勉強会をこっそり進めているところです。
フランスには世界の有名ブランドがたくさんありますが、実はこれ、フランスの国家戦略なんですよ。そういうところを日本も真似できたらと思って活動を始めました。
自分がいち有権者で政治家になろうと考えてもいなかった頃は、政治の世界ってなんて危うくて儚いものなんだろうという無常観を感じていました。
自分が実際に選挙に出てみた上で「選挙とは何か」と考えてみると、どれだけたくさんの方々に迷惑をかけているんだろうか、と思うと居たたまれなくなるほど、多くの皆さんの力を借りて初めて成り立つものであるということです。
地縁血縁ではなく公募で選ばれ、何の義理もない私に対して、皆さんが力を貸してくれることが、どれほどありがたいことだろうか、と感じます。
私に投票してくださる方は、恐らく私の人となりや主義主張を全て知っているわけではないのでしょうが、候補者の中に自分の姿を投影して、気持ちを託して願いを込めて一票を投じてくださるのだと思います。例えば歳が近いとか女性に頑張ってほしいとか、自分が日頃思っていることと同じことを言ってるな、とか。
以前に選挙区の中をまわっていた時、「お前も大きくなったらミキティみたいになれよ!」ってお父さんがお子さんに話しているところを見て、すごく嬉しかったことがありました。
特定の層をターゲットにして一点勝負に出る選挙もあると思いますが、私はそうではなくて、小さいことでもいいので1人でも多くの人に共感してもらえる点を増やしていけたらと思って活動しています。
衆議院「小選挙区」とは言いますが、都心の選挙区は40万人以上の有権者の方々がいらっしゃるので、実際に全ての方と接するのは物理的に無理があります。だからこそ、私のことを理解していただけるツールとしてホームページ等のネットは非常にありがたい存在です。
ネット選挙だけではなく、毎日の活動のなかで、滑って転びながらも前に進んでいく私の歩みを見ていただきたいという思いで、日々のネット活動もコツコツと続けています。
なかなかプライベートネタの公開が上手く出来ないのですが、徐々に挑戦していきたいと思っているところなんですよ。
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03-5212-4377 担当:苅部 karibe@jcos.net / 工藤 kudo@jcos.net
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