来年夏の参院選に向け、各政党が慌ただしくなってきていますが、ここに来て、にわかに「衆参同時選挙」の可能性が出てきています。
マスコミ側が衆参同時選挙の可能性を取り上げるや否や、12月1日に自民党の谷垣幹事長が「いろいろな可能性はある」と含みのある発言を行なったことで、可能性が高まってきているようです。
一方で、12月3日には、自民党の佐藤国対委員長が「気を引き締めるために言っただけ」との釈明をしています。
参議院選挙の前になると、「衆参同時」というネタは分かりやすく、注目を引きやすいのでよく出てくるんですよね。
なので、個人的には「注目集め」「またか」と冷めて見ています。
というのも、1890年の第1回衆議院選挙から、これまで47回選挙がありましたが、実は、衆参同時は1980年と1986年の2回だけでした。
そうは言っても、昨年12月の衆院選を振り返ると、任期を半分ほど残りした状態で急に降って湧いた解散でしたので、もしかしたら来年夏も急に解散風が吹くのかもしれません。
ところで、昨年末に衆議院選挙があったばかりなのに、来年の夏に選挙って、すごく短い気がしませんか?
衆議院の任期は4年、もちろん、参議院には無い「解散」がありますので、選挙中の間では、おおよそ「2年半ごと」に選挙があると言われています。
野党は、自民党に対して、「任期も半分以上残っているのに、衆参同時は、ただ議席を増やしたいだけだ!」と批判を行なっていますが、果たして、安倍内閣は歴代内閣と比べて、「選挙から選挙までの期間」が極端に短いのでしょうか?
1890年の第1回衆議院選挙から、「選挙から選挙まで期間」をまとめてみました。
来年夏に衆参同時選挙の場合は、6月10日解散/7月10日投開票と言われていますので、その予想を基にまとめています。
・・・!
・・・・短い!
もし、来年の夏に衆議院選挙が行われるとすると、「選挙から選挙までの期間」は535日間と、歴代10位の短さです!
しかも、期間が短かったTOP10を見ますと、伊藤博文内閣に始まり、山縣有朋内閣、桂太郎内閣、と明治時代・大正時代の内閣ばかりが目につきます。
唯一、戦後の内閣で、今回の安倍内閣よりも短いのは第3次吉田内閣のみ。
これは確かに、野党から「任期が残っているのに選挙をする意味は何なんだ!」と批判されるのも頷けます。
ちなみに、これまでの「選挙から選挙までの期間」の平均は940日。(2.57年)
選挙通の中で言われている「2年半に一度」は正しかったことが分かりました。
もちろん、選挙を批判しているわけではありませんし、選挙が頻繁な方が民意を政治に反映させられるのでしょうが、一方で選挙が多ければ良いと言うわけでもありません。
加えて、票の一番右につけておいた「投票率」が選挙の度に下がり続けていることも、注目していかなければならないでしょう。
選挙は政治の礎。
今後も関心高く、注目していきます。
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