日本でも随一の地方政治の政策コンテストである、マニフェスト大賞の第10回授賞式が開催されました。マニフェスト大賞は、地方自治体の首長、議会、会派、議員や地域主権を支える市民の活動等を募集・表彰・発表することで、地方政治で活動を積む人々に栄誉を与え、さらなる意欲向上に期待するために地方議会議員の有志を中心に設けられました。この取り組みは、2006年から始まり、本年は節目となる第10回記念大会らしく、10周年記念表彰等も行われました。

第10回マニフェスト大賞授賞式の模様
授賞式では、優秀コミュニケーション・ネット選挙戦略賞、優秀政策提言賞、優秀成果賞、優秀復興支援・防災対策賞、優秀シチズンシップ推進賞、優秀マニフェスト賞(市民/議会/首長)の各部門の優秀賞表彰と共に、各部門で最優秀賞の発表、市民部門、議会部門、首長部門のグランプリの発表と表彰が行われました。
また、審査委員会特別賞として、特別審査員のクリエイティブ・ディレクターの箭内道彦氏、女優の秋吉久美子氏による特別表彰も行われ、会場が盛り上がりました。
授賞式終盤には石破地方創生担当大臣も訪れ、地域の先進的な取り組みに触れるとともにエールが送られました。

石破地方創生担当大臣のスピーチ
審査委員長を務めた北川正恭・早大名誉教授は、「お願いから約束へ選挙を変えようとマニフェストを考え、提唱した。選挙は確実に政策によって選ばれることに近づいている。牧之原市、可児市の事例も出てきたが、官主導の地方分権から20年、形式的なものからようやく実質的に変えようとなったものが地方創生」と地方分権の流れを解説。

北川正恭・早大名誉教授のスピーチ
次回大会となる第11回大会に向けては「市民の立場からマニフェストを活用しようとする『マニフェストスイッチプロジェクト』のように様々なことが変わってきている。次なる10年は変わってきたことが常識になり、実行につながり、国が変わる。一緒に地域から国を変えましょう」と述べ、大会が締めくくられました。
地方政治というと、近年、再び政局やスキャンダラスな話題に注目が集まっていました。しかしながら、政策への取り組みを競うマニフェスト大賞には、第1回大会から10年かけて、10倍を優に超える、全国1,433団体、2,467件もの応募が集まっています。これらの地道な取り組みが今後も積み重ねられ、地域発の優れた取り組みが広がっていくことが期待されます。
※写真提供:マニフェスト大賞実行委員会
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