どこよりも早い2016参院選選挙区(戦局)分析、今回は青森、岩手、秋田の北東北3県を取り上げます。今回取り上げる3県の改選議席(定数)はそれぞれ1議席(1人区)です。これは今回の選挙制度改革でも特に変更はない予定です。
参院選全体をみると、1人区はとても重要な選挙区といえます。なぜなら、1人区で勝つことはその選挙区の議席を独占する、つまりライバル政党の議席を減らすことに直結するからです。これは2人区や3人区とは異なる特徴です。相当の人気がある政党でも、2人区を独占するほどの支持を得ることは困難なため、2人区では自民と民主で議席を分け合うケースが良くあります。結果として、2人区が参院選全体に強い影響を持たらすことはほとんどなく、1人区での勝敗が重要になってくるのです。
それでは北東北の3県をそれぞれ見て行きましょう。

2010年07月11日に行われた参議院選挙「青森選挙区」
青森県では2004年、2007年とかつて民主党の勢いがあった頃は、民主党候補が自民党候補を破っています。しかし、現在の民主党の勢いでは、1人区を奪還するのはなかなか難しいというのが実情ではないでしょうか。今回改選となる自民党の山崎力氏はかつて苦汁をなめたこともありますが、今回は比較的安定して得票するものと思われます。野党は前回、生活・みんな・民主系無所属・共産と候補が乱立し、惨敗を喫しました。1人区を取るためには、まず野党が共闘できるかどうかにかかっています。

2010年07月11日に行われた参議院選挙「岩手選挙区」
一方、同じ1人区でも、かつての小沢王国であった岩手県は少し様相が異なります。伝統的な自民党地盤を小沢氏が野党に引き剥がしたことで、歴史的な自民党の弱体化が起こった特殊な選挙区です。前回2013年は、平野氏が選挙前に民主党を離党しつつ3戦目を決めた選挙でした。しかし、同時に民主、生活からも候補が出るなど荒れた選挙になりました。今回改選となる主浜了氏は2010年当時は民主党候補だったものの、現在は「生活の党と山本太郎と仲間たち」の所属です。この1議席を巡って、自民、民主他、激しい選挙戦が展開されるものと予想されます。ここしばらく選挙区で勝利していない自民党が雪辱を晴らすかどうかが注目です。岩手県は9月6日に知事選が行われ、ここでも激しい与野党対決が予想されています。知事選の結果が、来年の参院選を占う一つの試金石となりそうです。

2010年07月11日に行われた参議院選挙「秋田選挙区」
秋田県は自民党地盤が強く、2012年衆院選・2014年衆院選では県内3選挙区を独占しています。2013年の前回参院選でも自民党公認の中泉松司氏が完勝しており、石井氏の再選が比較的容易な選挙になると思われます。2004年には地元テレビのアナウンサーで知名度のあった鈴木陽悦氏が、非自民の無所属候補として議席を獲得したケースもありましたが、現状では非自民候補の当選は難しいでしょう。野党から有力な対抗馬が出馬しなければ、盛り上がらない選挙区になってしまう可能性もあります。
次回は宮城、山形、福島の南東北3県について分析する予定です。
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